【世界のモバイル】通信キャリア連合がケータイ市場にもたらすメリット
■国際ローミング利用時の落とし穴
先日、auとソフトバンクから2008年春モデルの発表が行われた。注目すべき製品の1つがauの「W62S」である。ジュラルミン製パネルを採用した薄型モデルだが、同社としては初となるGSMとCDMAのデュアルモードに対応した国際ローミング携帯だ。同端末の利用者は海外約180カ国のローミング先で自分の携帯電話をそのまま利用することが可能になるという。また海外で利用できるサービスは音声通話のみならずメールやEZweb、PCサイトビューアーなどパケット通信にも対応している。
すでにNTTドコモやSoftbankからも海外のW-CDMA/GSM圏で利用できる国際ローミング端末が多数発売されおり、海外旅行時や出張時に自分の携帯電話をそのまま持ち出すことは当たり前のことになりつつある。海外渡航頻度の多い人ならば、新機種買い替え時に必要とする機能の1つが国際ローミング対応だろう。しかし海外で国際ローミングを利用する際に気をつけなくてはならないのが日本とは異なる料金体系だ。現地で観光案内のコンテンツを見たり、風景の写真を撮影してメールで送ることなどは便利だが、その際のパケット料金は日本で定額に加入していても従量課金となる。すなわち海外では使えば使っただけの料金が請求されてしまうのだ。NTTドコモなどは基本料金に含まれる無料通話分を国際ローミング利用時の料金に充当できる料金体系を提供しているが、それとてパケット通信が定額で利用できるわけではない。
このように国際ローミング時の通信費用は日本のみならず世界中の携帯電話利用者の悩みの種となっている。そこでアジアでは連合を組んだ通信キャリアが国際ローミング利用時のパケット料金を低減させるパッケージ料金を提供している。このうちNTTドコモが加入する「コネクサス・モバイル・アライアンス(Connexus Mobile Alliance)」は2008年第一四半期中に新しい料金体系を導入予定とのことだ。NTTドコモは一定量までのiモードを除くパケット通信について定額、それ以上は従量課金という国際ローミング向けのオプションプランを提供する予定だという。
一方、もう1つの通信キャリア連合である「ブリッジ・アライアンス(Bridge Alliance)」はすでに国際ローミング向けのパケット料金パッケージを発表している。その概要を見てみよう。
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