書類作りのキホン 日本語入力環境を快適化する【知っ得!虎の巻】


パソコンを使った日常業務で、もっとも多く時間を費やすのは日本語入力だろう。日本語入力の際には、日本語入力ソフトである「IME」を使用する。このIME、新しいバージョンが出るたびに変換精度や辞書内容などが、進化していく。変換効率がアップし、ストレスなく入力変換が行えるようになっていくというわけだ。Microsoft Officeに付属するOffice IMEも最新版にして、日本語入力環境を快適化してみよう。

■知っ得 No.0155 「Office IME 2010」で快適な日本語入力環境を整える
Microsoft Officeに添付されているIMEがOffice IMEだ。現在、最新版はMicrosoft Office 2010に同梱されているOffice IME 2010である。実は、旧バージョンのOfficeユーザーも、最新のOffice IME 2010を使う方法がある。今回新たに、Microsoftのサイトから、無料でダウンロードできるようになった。対象はMicrosoft Office の正規ライセンス (Office XP、Office 2003、Office 2007、Office 2010) を利用しているユーザーだ。

●「Office IME 2010」を手に入れる
Microsoftのサイト(http://www.microsoft.com/japan/office/2010/ime/default.mspx)にアクセスし、[Office IME 2010ダウンロード]をクリックし(画面1)、ダウンロードセンターのページで[ダウンロード]をクリックしてダウンロードしよう。
画面1 [Office IME 2010ダウンロード]をクリックする

ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックすれば、セットアップが始まるので、メッセージに従って操作すればOffice IME 2010がインストールされる。

●「Office IME 2010」はどこがスゴイか?
Office IME 2010は、文字変換に要する速度が、前バージョンに比べて2倍以上に高速化されている。まずこれだけでもスゴイ。今まではキー入力は早いのに、変換するのに時間がかかってイライラさせられていたという人も、ストレスを感じることなく日本語入力を実行できるだろう。

文字の変換精度も向上されている。語彙も増えており、たとえば「かんじゃにえいと」と入力して変換すると、Office IME 2007では「患者に英と」だったのが、Office IME 2010ではちゃんと「関ジャニ∞」と変換されるようになっている。また、ある文字を入力変換した場合、次に同じ文字を入力して変換すると、先ほど確定した文字が変換候補の1番目に表示されるようになるなど(画面2)、学習機能も大きく強化されているため、使えば使うほど自分に合った辞書に育っていくはずだ。
画面2 左がOffice IME 2007、右がOffice IME 2010。Office IME 2010だと、前に確定した文字が変換候補の1番目に表示される

そしてうれしいのが「Microsoft 辞書アップデート」、辞書のアップデート機能だ。この機能では、最新語辞書や郵便番号辞書など、Microsoftが提供する辞書をインストールしたり、インストールされている辞書の最新版をダウンロードすることができる。

まずはIMEツールバーの[ツール]ボタンをクリックし、[追加辞書サービス] −[Microsoft 辞書アップデート] をクリックする(画面3)。
画面3 [追加辞書サービス] −[Microsoft 辞書アップデート] をクリックする

辞書アップデート画面で、[辞書のインストール]の[新しい辞書を検索する]をクリックすれば、Microsoft Updateで提供されている新しい辞書を検索し、ダウンロードすることができる。[辞書のバージョンアップ]の[辞書の更新を確認する]をクリックすれば、インストール済みの辞書の最新版が提供されている場合、これをダウンロードすることができるというわけだ。[インストール済みの辞書を自動的にバージョンアップする]をオンにしておけば(画面4)、辞書が自動的にバージョンアップされるようになるので、いちいち確認するのが面倒だ、という人は設定しておくといいだろう。特に操作しなくても、常に最新版を使用できるようになる。
画面4 アップデートを自動的に行うには、[インストール済みの辞書を自動的にバージョンアップする]をオンする

この他にも、検索プロバイダーを登録して、入力中の文字列を検索できるようにする「検索機能」や、XML形式でユーザーが自由に辞書を作成できる「オープン拡張辞書」といった機能も用意されている。

ビジネスマンが仕事で使用する上で重宝するのは「オープン拡張辞書」だろう。通常の辞書には登録されていない、仕事上必要な専門用語などを登録した自分専用の辞書を作れば、変換作業がぐんとラクになることは間違いない。辞書ファイルは他の人にも配布可能なので、同じ部署の人同士で共有して使うこともできる。どうやって辞書を作ればいいのかわからない人は、Microsoftのダウンロードセンターに、オープン拡張辞書作成用Excelテンプレートが用意されているので利用するといいだろう(画面5)。
画面5 ダウンロードセンターで配布している オープン拡張辞書作成用Excelテンプレート

日本語をスムーズに入力していく上で欠かせないIME。変換の速度、精度、そして語彙の豊富さなどにより、日本語入力環境は劇的に変化する。新しい語句をどれだけサポートしているかも重要なポイントだ。より早く正確に。これはビジネスマンには欠かせない要素だろう。これらを満足させてくれるOffice IME 2010、ぜひともダウンロードして使ってもらいたい。

編集部:池田利夫+岡本奈知子(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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