ついにアプリに対応!完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro SV」を試す。ノイキャンや外音取込、風切り音低減など【レビュー】



EarFunのスペシャルモデル「EarFun Air Pro SV」を試す

EarFunテクノロジーが展開するオーディオブランド「EarFun(イヤーファン)」シリーズにおいて新たに左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro SV(イヤーファン・エアー・プロ・エスブイ)」(型番:TW306)が2022年3月下旬から販売されている。

EarFunの公式サイトや大手Webストア「Amazon.co.jp」で販売されており、メーカー希望小売価格(金額はすべて税込)は8,990円。原稿執筆時(2022年6月28日)、Amazon.co.jpでは2,000円OFFクーポンの適用が可能で、クーポンを利用した場合6,990円で購入できる。

発売から少し時間が経過してしまったが、今回はこのEarFun Air Pro SVをメーカーから提供いただいたので、外観や特徴など写真を交えながらレビューする。

■開封、同梱品をチェック


個装箱を手で持ったところ

今から4年近く前の2018年10月に設立されたEarFunテクノロジーは、ワイヤレスオーディオに特化したオーディオメーカーで、ワイヤレスイヤホンの製品群では「Free(フリー)」と「Air(エアー)」の2ラインのシリーズを展開している。

●Free&Airシリーズ(発売順)
・EarFun Free
・EarFun Air
・EarFun Air Pro
・EarFun Free Pro
・EarFun Free 2
・EarFun Air Pro 2
・EarFun Free Pro 2
・EarFun Free Mini
・EarFun Air Pro SV←[NEW]

「Free」「Air」ともに無印がスタンダードモデル、Proが上位モデルで、2021年からは2世代目にあたる「2」が登場。今年2022年1月には、超小型モデルの「Mini」が通常価格3,799円という超低価格で登場した。

音質に関しては「Free」が低音重視、「Air」はバランス重視の傾向が強い。今回のEarFun Air Pro SVは「Air」シリーズの製品のためバランス重視だが、専用アプリから低音や高音の強弱を設定することができるため、より好みの音に調整できるようになっている。

なお、製品名の「SV」は「Special Version(スペシャル バージョン)」の頭文字を取ったもので、Air Pro=上位モデルのSpecial Versionということになり、EarFunのラインナップにおいて現時点では最強の製品といえる。


個装箱表面(画像=左)と裏面(画像=右)

個装箱側面


個装箱は内箱を上に引き出すタイプ


内箱(左)と取扱説明書などの用紙類をまとめた紙製のケース(右)


内箱内の充電ケースが収められた仕切りを取り外したところ

コンパクトな個装箱の裏面には、主な特徴や内容物が英語で記載されており、内箱は上方向に引き出すタイプ。内箱の一番上にある用紙類をまとめた紙製のケースを取り出すと充電ケースが現れる。

充電ケースに貼られている注意事項には「初めてご使用になる際、イヤホンを充電ケースに取り付けて30秒以上充電してからイヤホンを起動してください。」と記載されている。ちなみに「For the first-time use,please charge the earbuds for 30 seconds to activate it.」と英語でも記載されている。


すべての内容物

イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・イヤーピース(S/M/L:Mは本体に装着済み)
・USBケーブル(USB Type-C)
・クリーニング棒
・クリーニング棒説明カード
・EarFun Audio アプリダウンロードガイドカード
・保証カード
・ユーザーマニュアル(取扱説明書)
これらが同梱する。昨年11月発売の「EarFun Free Pro 2」から同梱されており、今年発売の「EarFun Free Mini」にも同梱されていたクリーニング棒とクリーニング棒説明カードが同梱されている。


クリーニング棒説明カードの日本語表記(画像=上)と英語表記(画像=下)


保証カード見開き外面(画像=上)、見開き内面(画像=下)

クリーニング棒説明カードは片面が日本語表記、もう片面が英語表記となっている。2つ折りの保証カード内面の「Dislike?」には
・30-day Money-back Guarantee for Any Reason(理由を問わず30日間の返金保証)
・18-month Replacement Warranty(18カ月の交換保証)
と記載されている。


EarFun Audio アプリダウンロードガイドの日本語表記(画像=上)と英語表記(画像=下)

取扱説明書に挟まれていたのが、今回初めて同梱された「EarFun Audio アプリダウンロードガイド」カードだ。EarFunの完全ワイヤレスイヤホンとしては初めて専用アプリに対応したため、このようなカードが用意された。


取扱説明書は5カ国語に対応


日本語ページの「(1)パッケージ内容」「(2)各部名称」「(3)充電する」


日本語ページの「(10)故障かなと思ったら」と「アフターサービス」

取扱説明書は全49ページの冊子で、English(英語)、Deutsch(ドイツ語)、Francais(フランス語)、Espanol(スペイン語)、日本語の5カ国語で記載されている。これまでの製品にあった「繁體中文(中国語) 」のページはなくなっている。

日本語ページでは10項目に渡って取り扱い方や仕様などが記載されている。さらに「アフターサービス」の項目もあり、保証期間は購入日から18カ月間であることや、問い合わせ窓口のメールアドレスなども記載されている。

これまでの製品と同様、コンパクトな取扱説明書で文字サイズも小さいため、人によっては見え難いかもしれない。そうした場合は、後述する専用アプリ内の「製品チュートリアル」からPDFデータの閲覧およびダウンロードが可能なため、そこで拡大表示をすることで見やくすなる。

なお、取扱説明書では専用アプリについての説明はない。

■本体の操作や仕様をチェック


充電ケース正面


充電ケース底面


充電ケース側面に搭載されているLEDライトとUSB Type-C端子


充電ケースの蓋を開けたところ


イヤホンの充電コネクタに貼られている保護シート


保護シートを剥がしたところ


再度、充電ケースにイヤホンをセットする

ここからは充電ケースとイヤホンをチェックしていこう。まずは、個装箱から充電ケースを取り出し、充電ケースの中にセットされているイヤホンも取り出そう。イヤホン内側の充電コネクタ(接点部分)に貼ってある透明の保護シートを剥がして、再度イヤホンを充電ケースに収納させる。これでイヤホンの充電ができるようになる。

ちなみに充電ケースからイヤホンを取り出す際は、イヤホンの上部からは取り出し難いため、棒状の下からすくい上げるようにすると取り出しやすい。


充電中はLEDランプが点灯する


充電ケースを手に乗せたところ


充電ケースのサイズもかなり小さい印象


イヤホンを取り外して蓋を閉じた状態

充電ケースのサイズは、約56.6(幅)×46(奥行)×21.6(高さ)mm、イヤホンを含む重量は約53g。充電ケースは上蓋の中央部分がくり抜かれた独特なデザインが特徴で、両手では開けやすいが、片手では開け難い。イヤホンをセットして蓋を閉めれば自動的にイヤホンの電源はオフに、蓋を開ければ電源がオンになる。

充電ケース側面のLEDランプは蓋を閉じた際に、バッテリー残量を知らせてくれる。残量が31%以上は緑点灯、30%以下はオレンジ点灯、10%以下は赤点灯、5%以下は赤点滅となっている他、充電中は赤が点灯、充電完了すると緑が点灯する。

イヤホンのバッテリー容量は35mAh×2(左右1つずつ)、充電ケースのバッテリー容量は380mAhで連続再生時間は、
ANCオフの場合…イヤホン単体で最大6時間、充電ケースと併用で最大24時間
ANCオンの場合…イヤホン単体で最大5時間、充電ケースと併用で最大18時間
の利用が可能。

また、充電時間の目安はイヤホンが約1時間、充電ケースが約2時間。ワイヤレス充電にも対応しており、充電時間の目安は約3.5時間となっている。

充電ケース底面には製品のモデル番号(TW306)やバッテリーの仕様、日本の技適マーク、PSEマークなどの記載もある。


イヤホンを手に乗せたところ


イヤホン本体


側面にはEarFunのロゴ


タッチで反応するエリア


イヤホンの上部にLEDインジケーターを搭載

イヤホンはドライバ(スピーカー)が搭載されている部分から棒状の柄が伸びたいわゆる「うどん型」と呼ばれる形状。柄の部分も三角形に近い独特の形状で、上半分くらいがタッチセンサーになっている。タッチの反応は良く、平らな面でも角の部分でもしっかりと操作ができる。

タッチ操作は以下の通り。
●音楽再生の操作
・LもしくはRを2回タップ:再生と一時停止
・R側を3回タップ:曲送り
・R側を1回タップ:1段階音量を上げる
・L側を1回タップ:1段階音量を下げる

●ハンズフリー通話の操作
・LもしくはRを2回タップ:電話を受ける、切る
・LもしくはRを2秒間長押し:着信拒否
・LもしくはRを3回タップ:2つの通話を切り替える

●音声アシスト機能の操作
・Rを2秒間長押し:音声アシスタント(GoogleアシスタントまたはSiri)の起動

●ノイズキャンセリング機能の操作
・Lを2秒間長押し:アクティブノイズキャンセリング(ANC)、外音取り込み、ノーマルモードの切り替え

●低遅延モード(ゲームモード)の操作
・L側を3回タップ:オン、オフ切り替え

タッチ操作は固定で、アプリを介してキーアサイン変更の機能は搭載していない。ノイズキャンセリング機能は、「ノイズキャンセリング」(ANC)→「アンビエントサウンド」(外音取り込み)→「ノーマル」のアナウンスが流れ順に切り替わる。低遅延モードは操作すると「ゲームモード」「ゲームモードオフ」のアナウンスが流れて切り替えることができる。

音量調整の操作は1タップ1段階ずつのため、連続操作をしてしまうと別操作になってしまう。例えば2回連続タップしてしまうと再生中の音楽が止まってしまうなどだ。そのため、音量調整のタップ操作は急がず落ち着いて1回ずつタップしよう。また、音楽再生中に音量調整の操作をすると、小さめの操作音が出るが再生中の音量が一時的にかなり下がることなどはないため、自然に音量調整ができる。

なお、電源オンの状態で左右のタッチセンサーを同時に約3秒間触れるとペアリングモードが起動し、イヤホン上部のLEDインジケーターが青点滅する。なお、ペアリングが完了するとLEDインジケーターは消灯し、音楽再生中も点灯や点滅はしない。

イヤホンの内側には充電用コネクタの他に「L」(左)と「R」(右)の記載がある。本体のカラーバリエーションは「ブラック」の1色のみ。


イヤホンを装着した状態


イヤホンを装着した状態の耳もと

装着方法は、一般的なワイヤレスイヤホンと同様に耳穴に入れ少しひねって固定させる。装着感は可もなく不可もなく自然なフィット感という印象だ。重量は片方が約5g、両方合わせて約10g。


Windows 10の「Bluetoothとその他のデバイス」画面


Windows 10におけるBluetooth設定の「デバイスを追加する」画面


「Bluetoothとその他のデバイス」で接続状態が確認できる

ここからはペアリングについて簡単に解説する。Windows 10のPCでは「Bluetoothとその他のデバイス」の画面でBluetoothをオンにした後→「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」→「Bluetooth マウス、キーボード、ペン、オーディオ、またはその他の種類の Bluetooth デバイス」を選択し「EarFun Free Are Pro SV」が表示されたらクリックする。次の画面で「接続」をクリックし、正常に接続できれば「完了」をクリックすればペア設定が完了する。


Androidスマホ(シャオミのMIUI 12)のBluetooth設定画面

Androidスマートフォン(スマホ)であればBluetoothの設定に進み、利用可能なデバイスに表示される「EarFun Free Are Pro SV」をタップしてペア設定をするだけの簡単操作だ。

ペアリングした機器と別の機器とペアリングする際は、既にペアリングしているすべての機器のBluetoothをOFFにすることで、イヤホンがペアリングモードに移行する。

イヤホンはIPX5の防水性能を備えており、Bluetoothはバージョン5.2、A2DP、AVRCP、HFP、HSPのプロファイルに対応している。

■EarFun Audioアプリ


左がイヤホン接続画面(トップ画面)、右がホーム画面


左から「イコライザー」画面、ユーザーマニュアルのPDF画面、「設定」画面

今回から対応したEarFun Audioアプリについても軽く触れておこう。アプリは「Google Play」および「App Store」でダウンロードできる。インストール後の細かな設定などは別途記事を執筆する予定だが、このアプリでできることを紹介しておく。

アプリをインストールしたスマホとイヤホンをペアリングして接続状態にすることで、アプリのトップ画面にあたるイヤホン接続画面で「接続済み」の表示とともに、左右のイヤホンの充電状態が表示される。

EarFun Free Are Pro SVが表示されている部分をタップするとホーム画面に推移し、ここでは「ノイズキャンセリング」「外音取込モード」「ノーマルモード」の文字をタップして切り替えることができる。

「ゲームモード」も低遅延モードのオン、オフ切り替えができ、「イコライザー」をタップすると「イコライザー」画面に推移、「製品チュートリアル」をタップするとユーザーマニュアルのPDFが表示される。

「イコライザー」画面では「低音ブースト」「高音ブースト」「低音を弱める」「高音を弱める」の選択ができる。選択した後にイヤホン接続画面(トップ画面)まで戻ると適用されるようで、音質の変化を感じ取ることができた。

前半にも触れたが「Air」シリーズはバランス重視の傾向があるが、低音ブーストを選択することで、より低音を強調した音質に変わるため「Free」シリーズに近い音質を体験できる。

アプリも多機能化すると複雑で分かりにくくなってしまうが、タッチ操作の変更くらいはできるようになってくれるとありがたいので、今後の機能アップデートに期待したい。

「Pro」の「SV:Special Version(スペシャル バージョン)」の名の通り、ANC、外音取り込み、10mmウール複合ダイナミック振動板、長時間利用、タッチ操作、充電ケースのワイヤス充電対応、IPX5の防水性能、そして初めてのアプリ対応と多機能、高音質を実現した製品だ。


Amazon.co.jpの商品ページ

EarFunの公式サイトでの販売価格(金額はすべて税込)は9,990円、冒頭でも触れたがAmazon.co.jpでは、2,000円OFFクーポンの適用で6,990円で購入できる。これまで同様、いやアプリ対応などを考慮すればこれまで以上にコストパフォーマンスに優れた製品だと言えるだろう。


New | EarFun Air Pro SV-Personalize Your Buds with EarFun Audio App


New| EarFun Air Pro SV-A New Gate for the Next-Gen Hybrid ANC Earbuds


Unboxing| EarFun Air Pro SV


アプリ名:EarFun Audio
価格:無料
カテゴリー:
開発者:
バージョン:
Android 要件:
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.corelink.earfun&hl=ja&gl=US



アプリ名:EarFun Audio
価格:無料
カテゴリー:ユーティリティ
開発者:Earfun Technology (HK) Limited
バージョン:1.0.20220329
iTunes Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1612795156?mt=8



[VGP 2022 受賞]EarFun Air Pro SV ワイヤレスイヤホン Bluetooth 5.2 完全ワイヤレスイヤホン ワイヤレス充電対応 ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン/外音取り込み/専用アプリ対応 /10mmドライバ/ 6基のENCマイク/通話ノイズリダクション /連続24時間再生/10分充電120分再生/IPX5防滴性能/左右分離型
EarFun

記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)

■関連リンク
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