【Office Scope vol.03】ITという海原を往く、遊びゴコロたっぷりの「マザーシップ」(株式会社ECナビ)
昼間は打ち合わせスペースとしても活躍する「AJITO」。降りそそぐ陽光が清々しい。
18時半の終業時間を過ぎると雰囲気は一変。社員たちの英気を養う小粋な空間に。
ソフトドリンクはもちろんプレミアムビールまで飲み放題。接待費の削減にもなり一石二鳥だとか。
リニューアルした応接フロアのテーマは、ズバリ「VOYAGE」
「巷で“社食”がブームになっていることもあって、最近またメディアに取りあげていただく機会が増えてはいますが、この『AJITO』自体は実は4年前からあるものなんです。その後、フロアの増床にあわせて実施した全面リニューアルによって、“VOYAGE”をテーマにした現在のオフィスが完成したのが昨年1月。正直なところ、それまではごく普通のオフィスの一角に、AJITOだけがドカンと鎮座しているという、かなり違和感のある状態でもあったんですよ(笑)」(ECナビ・コーポレートカルチャー室)かのスティーブ・ジョブスの言葉に触発された社長の一声で決まったという、「海軍になるな、海賊であれ」のスローガンを体現する、遊びゴコロ満載の応接フロアがひときわ目を引くECナビ社は、社名ともなっている価格比較サイト『ECナビ』を筆頭に、検索サイトやネットリサーチ、ケータイアプリといった様々なオンラインメディアの開発・運営を手がけるIT企業。99年の創業以来、インターネットという広大な海で一貫してベンチャー(=冒険)精神を発揮しつづけてきたその軌跡は、まさにVOYAGE=航海そのものだ。
それぞれに大陸の名前がつけられた会議室。写真は、ツタの装飾が目を引く「ユーラシア」。
実際のヨットにも使われるロープをあしらった「レムリア」は、「束になれば強くなる」ことを表現。
色分けされた床は、各会議室をつなぐ「航路=ナビライン」をイメージ。
趣向を凝らした会議室の存在が、社員の「会社愛」も育む!?
「ひと部屋ごとにまったく雰囲気の違う変わった会議室は、社外のみなさんからもおおむね好評をいただいているんですが、なによりよかったのは、社内の人間が自身の会社について語る機会が増えたこと。お客さんから『これはどういう部屋なんですか?』と聞かれるたびに、そのなりたちを自分の言葉で説明する。そんなちょっとしたコミュケーションの積み重ねが、一人ひとりの会社に対する愛着を深めるきっかけにもなっていると思うんです」くだんのAJITOが出迎えるエントランスの先に広がるのは、壁一面を鮮やかなグリーンのツタが覆う『ユーラシア』や、高級料亭を思わせる和のテイストが印象的な『ジパング』などなど、実在&架空の大陸名が冠された会議室が点在する応接スペース。素材やモチーフを部屋ごとに変えるなど、細部にまで趣向を凝らしたその完成度の高さは、初めて訪れたわれわれがザッと見まわしただけでも、「来社のたびにどの部屋に通されるかを楽しみにしてくださっているお客さんも少なくない」というのがうなずける渾身のできばえだ。
「アトランティス」は、壁材やイスにダンボールを使用したアーティスティックな仕様に。
和のテイストをふんだんに取り入れた一室は、その名も「ジパング」。
セミナーなどにも利用されている大会議室の壁には、ECナビの企業理念がデカデカと。
執務エリアの中央には風通しをよくする「デッキ」を配置
「船室をイメージして木目調で統一された執務フロアも、かつてはほとんど入らなかった自然光が入るようになったり、気軽にミーティングができるよう、中央に“デッキ”と呼ばれるスペースを作ったりと、これまでと比べても格段に使いやすくなっていると思います。あとは、通路幅を広くしたり、配線をスッキリさせたり、壁際に配置したコートかけのパネルをホワイトボードにしたりと、細かなところについても最大限の改善は加えてありますね」ちなみに、福利厚生の充実に積極的なECナビ社では、オフィス環境の刷新にともない、「3人集まれば無料でラーメンを食べられる」というユニークな試み『つれ麺屋』も新たにスタート。全国各地の有名店の味が“社食”感覚で味わえるとあって、社員たちからもなかなかの好評を得ているという。
円卓のあるエリアが通称「デッキ」。その奥にあるのはガラス貼りの社長室だ。
左右に振りわけられた執務フロア。後方奥がホワイトボード仕様になったコートかけ。
6月末には社員専用の集中ルーム兼図書室もNEWオープン。目指す蔵書数は1万冊だ。
新社名にも「VOYAGE」を冠して、名実ともに全速前進
「本業である『ECナビ』以外の収益が増加してきたこともあって、弊社ではこの秋に社名を『VOYAGE GROUP』へと変更する予定なんです。ビル1F部分に建設中だった、集中ルーム兼図書室『オアシス』も先日ようやく完成して、オフィスのリニューアルも一段落したことですし、これからは社を挙げて、全速前進と行きたいところですね(笑)」社内バー「AJITO」のみならず、6月末からは、技術書からマンガまで幅広いジャンルの書籍を取りそろえる図書室をもオープンさせるなど、斬新かつ画期的なオフィスづくりを推し進めるECナビ社。冒険心にあふれた彼らの“VOYAGE”からは、今後もますます目が離せなさそうだ。
■関連リンク
・株式会社ECナビ 公式サイト
・価格比較サイト『ECナビ』トップページ
・Office Scope過去記事一覧
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