海外でこそスマートフォンを活用しよう!海外パケット定額のススメ【ハウツー】
慣れない海外で「いつもどおり使える」スマートフォンは強い味方 |
いつでもどこでも様々な情報にアクセスできるスマートフォンは、慣れない土地に行く時に非常に便利ですが、パケット通信が大量に発生することから今まで海外では使いづらい存在でした。しかし最近では海外でもパケット通信が定額になるプランを各社とも提供しています。この記事では筆者が実際にシンガポールまで行った経験を交えて、海外パケット定額利用のノウハウを紹介します。
ポイントは「国内パケット定額」と「定額指定事業者」
今回のシンガポール渡航では、iPhone 4でSoftBankの「海外パケットし放題」、Xperiaでdocomoの「海外パケ・ホーダイ」を利用してみました。KDDIも海外パケット定額サービスを提供していますが、シンガポールは対象国に含まれていないので、以下ではSoftBankとdocomoに話を絞って紹介していきます。
海外パケット定額では1日単位でデータ通信料が1日単位で定額になります。今回の渡航では、SoftBank、docomoともに、携帯電話やスマートフォンでの通信料が上限1,480円(税込)になります。今後通信料の上限は変更になる見込みですので、SoftBankやdocomoのWebページで渡航前に確認しておくことをおすすめします。
SoftBank、docomoとも、海外パケット定額が適用になるポイントは以下の2点です。
1) 国内向けパケット定額サービスに加入していること
2) キャリアが指定する「定額対象事業者」にローミングすること
1)はSoftBankなら「パケットし放題」や「パケットし放題フラット」など、docomoなら「パケ・ホーダイ ダブル」や「パケ・ホーダイ シンプル」などです。スマートフォンを使っているならこれらのプランにはまず間違いなく加入していることでしょう。
2)は、渡航先で乗り入れ(ローミング)する事業者を手動で選ぶ必要があることを意味します。シンガポールの場合、SoftBankは「SingTel」、docomoは「StarHub」という事業者にローミングすることになります。
1)、2)の両方の条件を満たしてはじめて、海外でのパケット通信料が定額になります。逆に言えば何らかのミスでこれらの条件を満たさない場合、パケット通信料が定額にならないため、予想外に高額なパケット通信料が発生してしまいます。特に条件2)は、現地で端末を操作するため渡航前の事前準備が出来ず、また事業者選択という普段あまり行わない操作を行うので、事前に十分に操作方法を確認し、間違いがないように確実に設定する必要があります。
渡航前には「データローミングをオフ」と「手動で事業者選択」を忘れずに
では実際に、iPhone 4とXperiaを例に、海外パケット定額の設定方法を行っていきます。まず、万一「定額対象事業者」以外の事業者に繋がってしまってもパケット通信が発生しないよう、「データローミング」という設定項目をオフにします。設定する場所はiPhone 4では「設定」→「一般」→「ネットワーク」、Xperiaでは「設定」→「無線とネットワーク」→「モバイルネットワーク」にあります。
次に予想外の事業者が選択されないよう、事業者選択も手動でdocomo(あるいはSoftBank)を選択しておきます。設定する場所はiPhone 4では「設定」→「キャリア」、Xperiaでは「設定」→「通話設定」→「ネットワークオペレーター」となります。
以上の設定をしておいても、国内では正常に端末を使うことができますのでご安心下さい。渡航で飛行機に搭乗する前には携帯電話の電源を切りましょう。次の設定は渡航後になります。
渡航したらまず定額対象事業者を手動で選択
さて無事に海外に渡航して、携帯電話の電源を入れた後、まっさきに事業者設定画面を開き、それぞれの定額対象事業者(SoftBankならSingTel、docomoならStarHub)を選択します。
定額対象事業者に無事に接続(ローミング)できたら、間もなくSoftBankやdocomoやから「定額対象事業者ですよ」というメール(SMS)が届くはずです。実は私の場合、最初にiPhone 4が定額対象外の事業者に接続されてしまい「定額対象でないので注意」というSMSが届いてしまいました。しかしこの時点ではデータローミングがOFFになっているので海外でのパケット通信が発生することはありません。落ち着いて定額対象事業者(SingTel)に切り替えて事なきを得ました。
このように万一定額対象でない事業者に接続されてしまっても、データローミングをオフにしていればデータ通信による課金が発生することはありません。その意味で渡航前にデータローミングをオフにするのは、2重の安全装置として有効です。定額対象事業者に接続されていることを確認したら、満を持してデータローミングをONにします。あとの使い方は国内と一緒です。
なお、以上の設定を行ったまま帰国すると国内で電話がつながらなくなるため、改めて事業者設定でSoftBankやdocomoを選択しなおします。この時にデータローミングもオフに戻しておくのがいいでしょう。
本当に定額になってる?
さて、私の場合渡航先のシンガポールでiPhone 4を3日間、Xperiaを4日間、海外パケット定額で使用したのですが、実際に定額になっているかどうかを確認してみます。海外パケット定額に関する料金は、オンラインサービス「My SoftBank」や「My docomo」で確認することができます。
SoftBankの場合、「世界対応ケータイ」として通信料が一旦計上され、その後「海外パケットし放題」で割り引かれるという記述になります。私の場合、通信料が50,912円、割引が46,472円ですから、差し引き4,440円。これを日数(3日)で割ると1日あたり1,480円となり、海外パケットし放題が問題なく適用されていることがわかります。
docomoの場合は「海外パケホ」として単純に料金が計上されます。今回の料金は5,920円で、日数(4日)で割ると1日あたり1,480円。こちらも海外パケ・ホーダイになっていますね。
確実に設定して快適な海外スマートフォン体験を!
海外パケット定額は、特に現地での事業者選択に注意が必要ですが、適切に設定さえ出来れば、不慣れな海外であなたを助けてくれる非常に心強い味方になります。私の場合、スマートフォンの地図アプリで現在地を確認してガイドブックの地図と見比べたり、撮映した写真をその場でTwitterにアップロードしたり、日本のニュースや天気の情報を確認したりと、もうスマートフォン無しでの海外旅行はありえないくらい便利でした。今度のゴールデンウィーク、海外旅行のお供にスマートフォンはいかがですか?
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