3Dテレビも登場!LG、液晶テレビ「INFINIA」で日本市場に本格参入


欧米を中心に世界的なブランドになったLGの液晶テレビは、2009年の売り上げは約96億ドル、販売台数は約1630万台と出荷額で世界シェア11.2%を占め、世界2位の企業にまで成長している。2010年度の第1四半期は、シェアを12.7パーセントに伸ばし、韓国の攻勢はすさまじいものがある。

このLGの液晶テレビがついに日本市場へ参入する。テストパターンとして発売した2008年以来2年ぶりとなるが、前回とは違いLG ElectronicsのR&Dセンターの日本市場調査の結果を基に、日本の市場特性にあわせたプレミアムLED液晶テレビ「INFINIA」5シリーズ10モデルを、11月に投入するのだ。

コンセプトは“Another View, Another Way”で、フラッグシップモデル「LX9500」はパネル厚の最薄部がわずか2.3cm、フレームが1.6cmのフルLEDタイプとなっている。さらに8倍スキャン、コントラスト比1000万:1、フルハイビジョン3Dなどの機能を持つ。このほか、上位モデル「LE8500」、世界的なベストセラーモデル「LE7500」「LE5500」、セカンドテレビとしても人気の「LE5300」と豊富なラインアップとなっている。

LG Electronics Japan 代表取締役社長 李 揆弘(リ ギュホン)氏

発表会ではまず、LG Electronics Japan 代表取締役社長 李 揆弘(リ・ギュホン)氏が、参入の背景を明らかにした。
李社長は「日本は世界でもトップクラスのプレミアム製品が売れる市場ですが、ユーザーの目がとても厳しく参入は難しい市場です。しかし、グローバル企業を目指すLGとしては、非常に重要な市場であると考え、参入することを決めました。今回の参入にあたり、グローバルで評価をいただいている製品を投入するとともに、日本の市場調査を行うことで、日本ローカルのニーズを反映させた製品を開発しました」と参入に対して、戦略を立てて参入したことを明らかにした。

これにより、市場で受け入れられていくことを期待しているとのことだ。これにより日本国内でもトレンドリーダーとしての地位を確立したいようだ。特に、世界ナンバーワンを目指すためには、日本市場は外せないとした。

LG Electronics LCDテレビ研究所長 常務 灌 一根(グォン イルグン)氏


続いて、LG Electronics LCDテレビ研究所長 常務 灌 一根(グォン・イルグン)氏が、新モデルの概要を説明した。
灌常務は「2003年以来、液晶テレビの開発をすすめて、グローバル市場で確固たる地位を築いてきました。今回、投入する5シリーズは、全シリーズでLEDバックライトとIPSパネルを採用し、USB外付けHDDに録画対応モデルです。スリムなデザインと最高水準の画質を実現しています。従来のLEDより画像が明るく鮮明で、消費電力を抑えています。さらに、日本市場を事前調査し、ハイエンドモデルの改良・改善を行っています」と、日本の研究所と連携し、日本の市場にあった製品作りに力を入れているとした。今後も、市場ニーズを取り入れていくとのことだ。
LG Electronics Japan マーケティング グループ長 薄井祐騎氏

最後にLG Electronics Japan マーケティング グループ長 薄井祐騎氏が、「INFINIA」シリーズの特徴を紹介した。
「INFINIA」シリーズは、現在のライフスタイルにあったデザインを持つ「INFINIAデザイン」、世界最先端の技術を搭載した製品であること、日本のローカルニーズに対応した製品、世界中で評価をいただいている製品であることの4つが強みとなっている。

薄井氏は「INFINIAデザインでは、テレビのフレームを1.6cmと極細フレーム、55インチ、47インチで最薄部2.3cmとスリム化を実現しています。最先端技術ではFull LED Slimにより、明るさを実現する直下型LEDと、スリムを実現するエッジ型LEDの2点を融合した技術を採用しています。これによりクリアな画質と節電効果、スタイリッシュなデザインを同時に実現しています。LEDは最大240分割することで、ブロック単位で細かく発光量を調整しメリハリのある画像を実現し、さらに8倍速スキャン「TruMotion 480Hz」で、スポーツなど動きの速い画像をなめらかに表示しているのです。日本のローカルニーズに対応するためには、USB HDD録画機能や、「ア・ク・ト・ビ・ラ」などのインターネットTV機能に対応させています」とし、世界シェア2位のLGならではの一貫した開発と生産体制によって、安定した生産、迅速な商品開発によって実現していると説明した。
Full LED Slimにより、薄型と高画質を両立させている

日本オリジナル機能として、HDD録画に対応させた

「INFINIA」5シリーズは、大きくFull LED SlimテレビとLEDテレビに分けられる。Full LED Slimには「LE8500」と3D対応の「LX9500」を投入し、この2シリーズがフラッグシップモデルとなっている。LEDはミッドタイプとして世界で評価されている「LE7500」「LE5500」を、コンパクトサイズとして「LE5300」を展開するとのこと。

今後5年以内に5%のシェア獲得が目標で、エデオン、ヨドバシカメラ、ビックカメラで販売する。日本は難しい市場だが、世界第2位として市場がある以上は、参入しなければいけない市場であるとしている。日本市場でも液晶テレビは価格下落が激しいが、LCDから、LED、3Dと進化し、今後はスマートTVを開発していくことで、より価値のある製品を提供していきたいとのことだ。
会場中央に展示されていたハイエンドモデル55型「LX9500」

「LX9500」を横から見ると、とても薄いことが分かる

「LX9500」の背面の端子類。HDMIが4系統搭載されているほか、USBが2系統、D5端子が1系統用意されている

「TruMotion 480Hz」の仕組み。4倍速した動画を作成した上で、エリアごとにLEDを点滅させた画像を2枚用意。脳では前に表示された画像が残像として残っているが、一部を黒にすることで、脳内の残像をクリア。よりクッキリとした動きのある動画が表示できる


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