MVNOの格安SIMが使える!ASUSのSIMフリーAndroidスマホ「ZenFone 5 AK500KL」をセットアップしてみた【レビュー】


MVNOの格安SIMサービスをZenFone 5で使ってみよう!

いよいよ明日11月8日(土)より日本市場で販売されるASUSTeK Computer(以下、ASUS)製SIMフリーAndroidスマートフォン「ZenFone 5 (型番:AK500KL)」(以下、ZenFone 5)。

5インチHD(720×1280ドット)IPS液晶を搭載し、1.2GHzクアッドコアCPU(Qualcomm製「Snapdragon 400」)や2GB内蔵メモリー(RAM)を搭載し、公式Webストア「ASUS ZenFone Shop」などでは内蔵ストレージが16GBモデルで26,800円(税別)、32GBモデルで29,800円(税別)というミドルクラスながらサクサク動作しつつ、価格が抑えられているのが大きな魅力となっている。

前回は一足お先に日本国内向け製品版パッケージの紹介を行ったが、今回は実際に話題となっている仮想移動体通信事業者(MVNO)が提供している利用料金が安い携帯電話サービス(いわゆる「格安SIM」)を用いてZenFone 5をセットアップしてみたいと思う。

03

ZenFone 5で使えるSIMカードはmicroSIMカードサイズ(3FF)で、NTTドコモではこれを「ドコモminiUIMカード」と称している。今回は、NTTドコモのMVNOであるインターネットイニシアティブ(IIJ)が提供している「IIJmio」を使用してみた。

なお、MVNOにはau回線を利用するケイ・オプティコム「mineo」もあるが、それ以外は現状ではすべてNTTドコモ回線を利用するサービスとなっている。日本向けのZenFone 5はNTTドコモの4G(FDD-LTE方式、サービス名「Xi」)のうちのプラチナバンドと呼ばれる800MHz帯(Band 19)にわざわざ対応していることもあり、NTTドコモ回線のMVNOのほうが快適に使えると思われる。

NTTドコモ回線を利用する場合には800MHz帯のほか、1700および2100MHz帯のトライバンドLTE、800および2100MHz帯の3G(W-CDMA方式、サービス名「FOMA」)での利用となる。

さて、セットアップを開始するにはまずはZenFone 5のリアカバーを外して本体にSIMカードを取り付けるところからはじめる。リアカバーの取り外しはちょっとコツがいるが、側面の「ツメ」の部分から思いっきり外すつもりで引き出すようにするようになっている。

ASUSはZenFone 5用のリアカバーやフリップカバーを別売しているので、もう少し取り外しやすくても良いのではと感じたほど、外しにくいが通常なら最初のセットアップのときくらいなのでなんとか外してしまおう。

似たような構造のリアカバーを持つソフトバンクモバイル向けスマートフォン「AQUOS PHONE Xx 203SH」(シャープ製)があるが、こちらはボディー側にツメがあり、そこからリアカバーを剥がすようになっていて取り外しが楽なのである。
02

話が脱線してしまったが、リアカバーを外すとZenFone 5ボディー内側にはSIMカードスロットとmicroSDカードスロットがある。せっかくなので、microSDカードを購入したり持っている場合にはこの段階で入れておこう。

Screenshot_2014-11-04-00-40-16

リアカバーを付けて、ZenFone 5の電源を入れるとZenFone 5のセットアップが開始される。セットアップは言語、ネットワーク設定、アカウント設定などで特に難しいものはない。

携帯電話会社のスマートフォンの場合はこのセットアップの次に独自サービスやアプリのアップデートなどの手続きがあるが、ZenFone 5の場合はその必要がなく、「Wi-Fiの設定」が完了していればすぐに通信も使用できる。

「Wi-Fiの設定が完了していれば」と前置きしたのは、携帯電話会社のスマートフォンならSIMカードを入れた時点でモバイルネットワークに接続されるのだが、SIMフリースマートフォンの場合はアクセスポイント(APN)の設定をしないとWi-Fiでしか通信できない。

とはいえ、その設定は難しいものではなく初心者でもできる簡単なものだ。ZenFone 5の設定から無線とネットワーク内の「その他」を選び、「モバイルネットワーク」の項目を選択。次に、モバイルネットワーク設定の中に「アクセスポイント名」(APN)という項目があるのでこれを選ぶと、対応しているSIMカードのアクセスポイント名が一覧で表示される。
Screenshot_2014-11-04-02-13-25

今回は使用したのはIIJmioのSIMカードなので、「IIJmio」にチェックを入れればOKだ。少し時間が掛かるがステータスバーのアイコンが「3G」や「H」表示から「4G」表示に切り替わる。
Screenshot_2014-11-04-02-16-06
少し待つとアンテナピクトの横に4Gの表示が出る


ちなみに、SIMフリースマートフォンでは今回のようなMVNOではなく、NTTドコモ契約のSIMカード(miniUIM)を装着して利用する場合にはspモードではなく、ISP接続サービス「moperaU」(別途契約が必要)で接続することになる。
Screenshot_2014-11-04-23-42-43


04

さらに、SIMフリーなので、NTTドコモ回線以外でも利用できるのだが、例えば、イー・モバイル(現、Y!mobile)の4G対応SIMカードでもAPNを自分で設定することで通信可能だった(ただし、このような使用方法は自己責任で)。

次回は内蔵のアプリをチェックしていきたいと思う。

記事執筆:mi2_303


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
ZenFone 5 特集 - S-MAX

共有する

関連記事

【世界のモバイル】モバイルブロードバンド天国へ!海外で進む高速サービスにみる日本との格差

日本の携帯電話は世界でも最も進んだサービスを提供しているといわれている。ところが海外に目を向けてみれば、日本にはない便利なサービスが多く存在している。特に2006年から各国で開始されている「モバイルブロードバンド」は日本に…

【ケータイラボ】「極める」ケータイ登場!ドコモ 703iシリーズ発表会レポート

NTTドコモは20071月16日(火)、都内 代官山ヒルサイドテラスにおいて、携帯電話端末の新モデル「FOMA 703iシリーズ」など10機種を発表した。FOMA 703iシリーズは、スタンダードな機能を持ちつつデザインにも注力した個性的なモデルと…

【世界のモバイル】SIMロック販売の真実 - こんなに違う海外と日本の実情

最近、日本ではSIMロックやインセンティブ販売についての議論を多く見られるようになった。総務省が「モバイルビジネス研究会」でSIMロック制限について検討をはじめるなど、携帯電話の販売方法についてユーザーに選択肢を与えようとい…

【ケータイラボ】ドコモにもついに登場!「サイクロイドスタイル」

誰もがキレイな液晶画面だと納得するのがシャープの携帯電話である。ようやく、ドコモの携帯電話にも3.0インチワイドQVGAモバイルASV液晶を搭載し、「AQUOS」の冠を与えられた端末が登場した。ドコモショップに聞いてみると、問い合わせ…

【世界のモバイル】国境を越えはじめた通信サービス!日本以外の世界が繋がる「国際ローミング」の新しい潮流

普段自分が使っている携帯電話をそのまま海外に持ち出して利用できる、そんな便利なサービスが"国際ローミングサービス"だ。日本でも利用者が増えてきているが、海外の多くの国では何年も前から一般的なサービスであり、海外渡航時に携…