次のMacはRetinaディスプレイ?Macの高解像度ディスプレイ搭載はいつか?【デジ通】


新しいiPad(以下、第3世代iPad)を使用して実感するのは、高解像度ディスプレイがスゴイという点。当然ソフト側の対応も必要だが、第3世代iPadに対応した各種ソフトでの表示は美しいの一言に尽きる。他の端末やPCといた従来の解像度のディスプレイが、はるかにかすんでしまう。アップルは近い将来MacBookなどでもこのすばらしいRetinaディスプレイを搭載してMacの魅力を高めてくるだろう。

(以前から筆者の記事を読んでいる方はご存じかもしれないが)筆者はかなり以前よりノートPCでも高解像度液晶モデルを推奨してきた。しかし、当時も今もデファクトスタンダードなOSであるWindowsは高解像度に最適化しておらず、画面を高解像度にすると文字が小さくなってしまう。もちろん設定で文字サイズ自体を一般的な解像度の製品と合わすことはできる。残念ながら、ソフトやOSは高解像度のディスプレイや文字サイズの変更に対応しておらず、表示が崩れるなど使い勝手が非常に悪い。

■すべてを調整してくるアップル
日本の携帯電話に高精細ディスプレイが搭載されるようなったのは、アップルがiPhone 4を発表する4年ほど前の2006年頃だ。アップルは高精細ディスプレイを消費者にわかりやすくするため「Retinaディスプレイ」と名付けているが、NECはN903iを発表した2006年に「肉眼で細かさを認識できる限界画質」と表現していた。

「VGA+」液晶を搭載しFOMA史上最高解像度を実現した携帯電話「N903i」を発売

当時の携帯電話は液晶サイズが小さかったため、高精細でも画素数自体はそれほど多くなかったが、本体自体の性能の問題などもあり、すべてのメニューなどで高精細の画面が使えたわけでは無かった。

一方、アップルはiPhone 4を従来の等倍の解像度にすることで、iOSの対応は当然として、ソフトウェアも比較的簡単に高精細&高解像度な環境に簡単に移行できるようにした。それはiPadにも引き継がれている。ハードウェア面を見ても、第3世代iPadではディスプレイの高解像度化に合わせて、グラフィック表示能力を同社がA5Xと呼ぶプロセッサーで最適化している。

Macで高解像度化する場合にも、高解像度ディスプレイを搭載するだけでは無く、OSやグラフィック表示能力の強化が欠かせない。アップルは、2005年頃からResolution Independenceという解像度とUIに関する機能を考えていたようで、2006年のWWDCなどでMac OS X 10.5 Leopardの機能として開発者向けに概要を説明していた。この概念自体は2010年のiPhone 4で実際にユーザーの目に触れるようになったが、OS自体の対応はある程度できていると考えられ、Windowsのように高解像度にすると表示がおかしくなるというようなことにはしないだろう。

次のMac新製品は早くてもインテルのIvy Bridge(第3世代Intel Core iシリーズ)が登場する4月後半以降から初夏くらいだろう。液晶に関しては、2011年秋くらいまでの各種展示会ではノートパソコン用の高精細液晶が展示された例は筆者の記憶には無い。それまでにノートパソコン用の13インチや15インチの高精細液晶パネルが間に合うのかどうかが鍵になるだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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