Facebook活用で学生の「言論空間」拡大へ!「あらたにす」が終了する理由


日本経済新聞社、朝日新聞社、読売新聞グループ本社は2011年11月10日、東日本大震災後の災害時相互支援体制や、販売協力をはじめとする3社協力体制の一段の強化や、より機動的な協業体制の可能性を探るため、2012年春を目処
に「ANY 連絡協議会」を新設することになったことをあきらかにした。

これに伴い、「日経・朝日・読売インターネット事業組合」は、その役割を連絡協に引き継ぎ、同時期をもって解散する。連絡協の新設に併せて、読み比べサイト「あらたにす」は終了し、Facebook「あらたにす 学生は言いたい!」の装いを一新する。

■学生運営のFacebook「学生は言いたい!」を一新
東日本大震災を受けて、より一層の災害時相互支援など、今後の具体的な3社の協力強化策は順次、検討を進めていくとしている。その第一弾として、2012年春にFacebook「あらたにす 学生は言いたい!」を衣替えし、大学生たちがメディアやニュースについて語り合う言論空間の場を拡大し、充実を図っていく。

Facebook「あらたにす 学生は言いたい!」は今年6月にスタート、日々のニュースやメディアについて、大学生や大学院生たちが実名で大いに議論する交流の場だ。編集長役の大学生が毎日、メディアやニュースについての「お題」を同世代の若者に投げかけ、それにこたえてもらうソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)となっている。

大学生を中心に現在、約2万人のユーザ―に利用してもらい、月間1500万インプレッションを記録するなど、3新聞社協力の象徴的なサイトとして、大きな支持を得ている。日本語のFacebookサイトは約4万数千あると云われているが、「あらたにす 学生は言いたい!」は、上位4%に入っている人気ページとなっている。

多種多様な情報を「比べる」という「あらたにす」のコンセプトを発展させ、今後はこのFacebook をさらに活用して、「提言する」コンセプトを前面に出していく。

今後、学生編集長を公募し、3社の紙面と連携しつつ、キャンパスライフや就職活動にも活用できるよう企画・運営に厚みをもたせていく予定だ。

■近未来への提言集を出版
「新聞案内人」などによる近未来への提言集の出版なども検討している。インターネットサイト「あらたにす」は3紙朝夕刊の一面、社会面、社説などの記事を読み比べられる、他にはないサイトだ。

その目玉コンテンツが、学者や財界人、文化人、ジャーナリストら各界著名人が「新聞案内人」となって独自の視点から執筆したメディア評となっている。

■成果を挙げている3社協力!これまでの活動歴
3社は協力体制をスタートさせた2007年10月以降、新聞発行・情報配信にかかわるさまざまな分野で2社間、3社間で有機的に結びつきながら、共同事業や業務提携を展開し、相互援助を図ってきた。

全国紙同士では初めて結ばれた災害時相互支援体制では、災害や大規模システム障害など、不測の事態で新聞発行が不可能になった時に備え、他社のシステムを使って紙面を制作したり、他社の工場で新聞を印刷したりする代行体制を整えた。

紙面制作代行では、3社の担当者による作業の実地訓練を定期的に実施。印刷代行では、紙面データを交換する仕組みを構築して、青森・弘前地区を皮切りに、北海道・大曲、仙台、名古屋、群馬、四国、茨城の7地区で運用を開始している。

印刷工場から販売所まで新聞を効率良く運ぶための共同輸送体制も首都圏の一部で実施している。また、千葉県や香川県の印刷工場では相互の委託印刷も行われ、来年2月には京都府で委託印刷が始まる。販売事業の分野では、配達共同化の提携を、地域を選択しながら進めている。

編集分野では、鹿児島県内の一部地域で、取材した記事や写真を相互に配信するなど地域取材の連携を図っており、実績を挙げている。

■新聞の存在意義を高めた「あらたにす」
インターネットの共同事業としては、3社は2007年11月に、「日経・朝日・読売インターネット事業組合」をつくり、翌年1月に始まった3紙読み比べサイト「あらたにす」や、今年6月に開設したFacebook「あらたにす学生は言いたい!」を運営、新聞やメディアの魅力をインターネット読者の皆様に余すところなく伝えている。

「ANY 連絡協議会」はこうした、これまで事業ごと、プロジェクトごとに随時組成してきた協力関係を一元的に統括する役割を負う常設機関として発足する。3社が新聞界を取り巻く様々な環境変化に機敏かつ効果的に対応し、新聞事業のさらなる発展を図ることが目的だ。

今後の連絡協の動向に注目が集まっている。

サイト「あらたにす」は終了、Facebook 活用で学生の「言論空間」拡大へ(PDF)- リリース
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