MSIがコンバーチブル型Ultrabook 「S20」を投入! 気になったポイントをチェックする【デジ通】


エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)が春モデルとなる製品を発表した。最大の目玉となる製品はコンバーチブルUltrabookのS20だが、ワークステーションやゲーミングノートパソコン、ネットブックなど多くのラインアップが用意されている。

今回はS20にフォーカスして、気になった点などを紹介しよう。S20は東芝の「dynabook R822」やソニーの「VAIO Duo 11」のように液晶画面がスライドするコンバーチブルUltrabookで、一般的なノートパソコンのようにも、キーボードのないピュアタブレットのようにも使える製品だ。発売は3月30日から始まっており、値段は11万円弱となっている。

S20のスライド機構部分。


S20のスライド機構は、東芝のdynabook R833に似ている。そして液晶サイズはVAIO Duo 11と同等の11.6型で、厚みはdynabook R833の19.9mmとほぼ同じの19.8mm。重量はVAIO Duo 11の最小構成時1.29kgより軽い1.16kg。2つのいいとこ取りをしたような感じと言えばわかるだろう。

インターフェイスはUSB 3.0×2にminiHDMI、有線LANを搭載。もちろんワイヤレスはWi-FiやBluetoothにも対応する。液晶はIPS方式のフルHD(1920×1080ドット)液晶でCPUは Intel Core i5-3337、メインメモリーは4GBを搭載する。

液晶がフルHDなので、サイズも解像度もVAIO Duo 11と同等。基本機能は他のUltrabookと同等ながら、仕様や実売価格などにもよるが、他の2機種に比べると、お買い得な製品になりそうだ。

しかし、一般的なノートパソコンと同じ感覚で使う場合、注意すべき点が1つある。それがポインティングデバイスで、なんとS20にははじめからポインティングデバイスが搭載されていないのだ。別途マウスを接続するかrタッチパネルを使えということらしい。タッチパネルがあればポインティングデバイスがなくても、特に問題がないと判断したようだ。

なんとポインティングデバイスがない!


ピュアタブレットならポインティングデバイスを使わず、タッチパネルに直接タッチするなどして使うので問題はないが、ノートパソコンのように使う場合は、タッチパネルに対応していても、ポインティングデバイスを搭載するのが一般的だ。

WindowsなどのGUIが標準になってから、15年以上経過しているが、筆者の記憶では、その間に発売されたノートパソコンにはすべてポインティングデバイスが搭載されていたと思う。

このS20のように、パームレストがなくタッチパネルに対応したソニーのVAIO Duo 11の場合、使い勝手がいいかどうかは別に、光学式のポインティングデバイスをキーボード部分に搭載している。

今回のS20はこのようなポインティングデバイスを搭載していないため、ノートパソコンのように使う場合は、従来とは操作方法が変わってくる。

ノートでもマウスを必ず接続している人やタッチパネルで十分と考える場合には問題ないものの、従来のノートパソコンの延長でこの製品を使おうとすると戸惑うことが多いだろう。ワープロでカーソルを合わせるのに画面を指でさわったり、複数のファイルを選択するのにタッチ操作をするなど慣れが必要になるからだ。

S20は、コンセプトモデル的な意味合いも強く、どちらかというと、タブレットにキーボードが付いたUltrabookというような製品と考えればいいかもしれない。MSIも、今回の評判次第で次のモデルではポインティングデバイスを検討しているようだが、好評だった場合、今後このようなポインティングデバイスのない製品が増える可能性がある。さて、いったいどうなることやら・・・。

MSI S20

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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