ソニー、メガネなどに装着するとウェアラブル端末になる小型・軽量の片眼用ディスプレイモジュールを開発！Wi-FiやBluetoothなど搭載で、2m先の16インチと同等にーー2015年内に発売へ
| ソニーが眼鏡を"スカウター"にできる小型モジュールを開発！ |
Sony（ソニー）は17日、さまざまなデザインのアイウェア（眼鏡など）に装着することでウェアラブル端末を実現するアイウェア装着型片眼用ディスプレイモジュール「DisplayUnit」を開発したと発表しています。
このモジュールは約0.23インチ640×400ドット超小型高精細カラー有機ELディスプレイと超小型光学ユニット、スマートフォン（スマホ）相当の演算処理能力を持ちながら高密度実装技術により小型化した制御基板を搭載した製品です。
ファッション性の高い眼鏡やゴーグル、サングラスなどのアイウェアにこのモジュールを装着することで、日常生活をより便利にする情報を始め、スポーツや業務での作業支援など多様な用途に向けた情報を表示し、視界を妨げないサブウィンドウとして活用できるようになります。
また、装着型で容易にアイウェアと付け外しができるため、TPOに合わせて使用時にのみ普段利用しているアイウェアに装着することで、アイウェア型のウェアラブル端末をより身近かつ手軽に生活シーンに取り入れることが可能になるとしています。
2015年内に量産開始をめざしており、スポーツやエンターテイメントなど特定の用途のアイウェアを販売するメーカーや自社製品とウェアラブル端末との連携を検討する電機メーカー、ウェアラブル端末を用いた業務用途のソリューションを提供する企業など、幅広いビジネスパートナーへ本モジュールを販売することで、今後広がりが期待されるウェアラブルデバイスの市場に新たな活用シーンを提案していくとのこと。
さらに、装着型片眼用ディスプレイモジュールを豊富な演算機能を活用するソフトウェア開発キット（SDK）と合わせてパートナー企業へ提供することで、ウェアラブル端末の世界を広げる新しいソリューションビジネスを展開していくということです。
この他、アメリカ（米国）のラスベガスにて2015年1月6日（火）から9日（金）まで開催される世界最大級の家電見本市「2015 International CES（CES 2015）」にてこのモジュールを初公開し、スポーツに向けたアイウェアにおける活用例を提案するコンセプトモデル「SmartEyeglass Attach!」が参考展示されます。
DisplayUnitは対角0.23インチの超小型高精細カラー有機ELディスプレイを搭載したモジュールです。ディスプレイ以外にも装着するアイウェアに映像を投影する超小型光学ユニットを搭載し、投影された映像は視野角に換算すると対角13度になるため、2m先にある16インチディスプレイと同等の見え方ができるようになっており、実世界の視界の妨げとならずに必要な情報を確認できるサブウィンドウとしての活用に適した画面サイズに設計されています。
また、他にもARM Cortex-A7プロセッサーや電子コンパス、加速度センサー、タッチセンサー、IEEE802.11b／g／n準拠の無線LAN（Wi-Fi）、Bluetooth 3.0、400mAhバッテリーを搭載。重量は約40g（ディスプレイ表示部が約22g、その他が約18g）。
ディスプレイの解像度は640×400ドット、表示色はRGBの24bitで、色域はsRGBで100％、最大輝度は800cd/m2、コントラスト比は10000：1以上、応答速度は0.01msec以下。
従来パネルでは画素構造において、RGBストライプ配列内に色純度を確保するための遮光部を配置していましたが、新開発パネルでは配列を最適化することで遮光部を最小化し、画素サイズを小さくすると同時に開口率を向上しており、これにより、屋外での使用に必要とされる輝度の維持とパネル外形の超小型化（10.2mm×7.9mm）との両立を実現しているということです。
モジュールの高い処理能力を活かしてさまざまな活用法に向けたアイウェア型ウェアラブル端末ソリューションを提供するため、アプリケーションを開発するためのSDKを用意し、専用アプリを開発することにより、モジュール自体にアプリを搭載して単独で使用することや無線接続したスマホのアプリから動作させることができるようになります。
豊富な演算機能と無線機能を活かし、クラウドデータと連携したアプリケーションやインフラシステムと連携したアプリケーションなど、アイウェア型のウェアラブル端末の新たな用途を開拓することをめざしており、さらにSDKとともに機器連携のための通信仕様を公開し、無線接続したさまざまな機器とアイウェア型ウェアラブル端末とを組み合わせたより便利な使い方を可能にします。
例えば、スポーツ用サングラスに装着したモジュールをスマホと連携し、コースマップや距離情報といった屋外スポーツに有益な情報を表示することで、サイクリングやゴルフのラウンド中などに手が塞がっていても状況に応じた豊かな情報を得ることできるようになります。
スポーツ支援に使用できるアプリケーションを用いてコーチングに活用し、効率的な指導に活用することなども考えられ、画面の遠隔表示ができるアクションカメラとモジュールを連携すれば、スマホなどの代わりにアイウェアのディスプレイで画角や撮影映像を確認するこれまでにない撮影スタイルが生まれ、カメラへ付加価値をもたらすことに繋がるとしています。
この他、作業支援においては工場などで社内インフラシステムと接続し、遠隔からの指示などの支援を受けながらフリーハンドで作業を継続できるといった活用法も期待できるようになるということです。
記事執筆：memn0ck
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・Sony Japan | ニュースリリース | 高画質な有機ELを用いた小型・軽量の片眼用ディスプレイモジュールを開発