IDC Japan、2012年携帯電話およびスマートフォンの国内出荷台数調査結果を発表!iPhone 5が好調でAppleが通年ではじめてシェア1位に
ベンダー(メーカー)別でAppleが圧倒した2012年! |
IDC Japanは21日、日本国内における携帯電話(スマートフォン含む)の2012年第4四半期(10〜12月)および2012年通年の出荷台数の調査結果を発表した。
これによると、2012年第4四半期の国内携帯電話出荷台数は、前年同期比6.3%増の1,133万台、国内スマートフォン出荷台数は、前年同期比29.2%増の883万台で、ともにAppleがシェア1位になったとのこと。
また、2012年通期の携帯電話出荷台数は、前年比6.4%増の4,040万台で、国内スマートフォン出荷台数は、前年比29.2%増の2,848万台で、こちらもともにAppleがシェア1位となり、通年でのAppleのシェア1位ははじめてだという。
今回の調査結果では、2012年第4四半期の国内携帯電話出荷台数は、前年同期比6.3%増の1,133万台となり、2四半期連続で1,000万台を超えたとのこと。プラス成長の主要因は、昨年9月に販売が開始されたApple(アップル)製スマートフォン「iPhone 5」に代表されるiOS搭載スマートフォンの出荷台数が順調に拡大したことに加え、クリスマス商戦で最大ヒット端末となったシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」およびソニー製スマートフォン「Xperia AX SO-01E」を含む「Xperiaシリーズ」といったAndroid端末も順調に出荷台数伸ばしたことが挙げられるという。
また、同期におけるベンダー別出荷台数シェアは、Appleが32.8%の市場占有率を獲得して2四半期ぶりに首位の座に返り咲き、スマートフォンの販売が好転したシャープが前四半期から順位を1つ上げて第2位、逆に、富士通は順位を2つ下げて第3位となった。
2012年第4四半期 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア Total=1,133万台
同期におけるスマートフォン出荷台数は、前年同期比29.2%増の883万台となり、順調な拡大傾向を続け、ベンダー別シェアにおいても、Appleが圧倒的な市場シェア42.1%で首位の座を維持。さらに、2位には、Xperiaシリーズが好調なソニーがランクインし、僅差でシャープが3位に続く結果となっている。
2012年第4四半期 国内スマートフォン出荷台数ベンダー別シェアTotal=883万台
さらに、2012年の携帯電話出荷台数は、前年比6.4%増の4,040万台となり、2008年以来4年ぶりに4,000万台を超える規模を記録。ベンダー別で見た場合、1年を通して「iPhone 4S」およびiPhone 5で高い販売シェアを維持したAppleが、国内市場では初となる年間第1位を獲得。なお、Appleの2011年は3位。2位は富士通、3位はシャープ、4位にソニー、4位に京セラとなった。
2012年 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア Total=4,040万台
スマートフォンの2012年出荷台数は、前年比29.2%増の2,848万台となり、同年の国内携帯電話に対するスマートフォンの出荷比率は、前年の52.8%から70.5%へとさらに上昇。ベンダー別のシェアでは、Appleが圧倒的な強さを見せており、同社の年間の占有率は33.1%となった。
2012年 国内スマートフォン出荷台数ベンダー別シェア Total=2,848万台
今後の見通しについて、IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの木村融人氏は「2013年第1四半期(1〜3月)は、安定したスマートフォン需要が見込めるため、出荷台数は、引き続き好調を維持する。ただし、後半は『次世代iPhone』に対するユーザーの評価、及び国内通信事業者の販売奨励金戦略によっては、成長率が鈍化してく可能性がある」と述べている。
上記の結果から、ベンダー別では、iPhoneシリーズがユーザーへ着実に浸透しているAppleが圧倒的に強くなっているのがわかり、また、続くメーカーでは、らくらくホンシリーズを要する富士通や、ソフトバンク向け携帯電話ではほぼ唯一といっていい「PANTONEシリーズ」を展開するシャープ、au向けの大人および子供向け携帯電話を提供している京セラが入っている。
一方で、スマートフォンでは、NTTドコモおよびau by KDDI、ソフトバンクモバイルの主要3社に納入している富士通およびシャープが前線していると言えるだろう。そういった中で、Android搭載モデルの中ではブランドを築きあげ、人気のあるXperiaシリーズのソニーモバイルコミュニケーションズやGALAXYシリーズのサムスン電子は、それらの後に続く形となっている。
全体としては、やはり、Appleの動向が一番大きな要因となってくると思われるが、国内市場にマッチさせたモデルを幅広く投入する富士通やシャープと、グローバルモデルで人気のブランドを築き上げたソニーモバイルやサムスン電子のバランスの変動も今後注目していく点のひとつとなっていくと思われる。
また、それ以外のベンダーは、苦しい状況が続いており、特に、パナソニックモバイルコミュニケーションズは、パナソニックが携帯電話部門を手放す(売却する)といった報道もあり、難しい局面となっているだろう。
記事執筆:S-MAX編集部
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