企業と応募者破談の理由-人事担当者がこっそり教える採用ウラ話 vol.13


転職者なら誰でも気になる採用する側の心理。しかし、実際に人事担当者から本音を聞きだすことはなかなかできないもの。そこでこのコーナーでは、多くの応募者を見てきた人事担当者に、意外な“採用ポイント”や心に残る採用エピソードなどをこっそり教えていただいた。

企業と応募者破談の理由



SIer
採用担当
益田 博文氏(仮名)
いままで他社の採用担当者の方々はどんな人が入社なさったかというお話をされたでしょうから、今回はその逆、残念ながらご入社いただけなかったときのお話をしましょうか。

私たち人事は毎年多くの応募者にお目にかかるわけですが、ご入社にいたる方は残念ながら2、30人に1人いればいい方。わが社にマッチした人材を見つけ出すのも苦労しますが、不採用の通知を出すという仕事もなかなか辛いものがあります。

不採用となった方の中には、「どうして私が落ちたんですか?」とヒステリックな電話をかけてくる方もたまにいるんですけど、こういうのはちょっと困ってしまいますね。その方にとっては「自分の人格が否定された」というように感じられるのでしょうが、決してそんなことはないんですよ。私たちが不採用と判断をする理由はただ一つ、「いま現在欲しい人材像にマッチするかどうか」というところなんです。たとえば、どんなに優秀な方でも、そのとき必要としている役割に対してオーバースペックであれば、残念ながら不採用となります。

ですからたとえ不採用になったとしても、これは縁がなかったとあきらめてもっと自分に合う企業探しをされた方がいいと思いますね。もちろん、自分自身になにか問題がなかったか振り返ることも重要だと思います。でも、いつまでも過ぎたことを悔やむより、どんどん次を見据えて動いた方がよほど有益でしょう。

入社に至らないケースとして、応募者の方から辞退されることもあります。これにはさまざまな理由があるでしょう。もっと自分の希望条件に合った会社から内定が出た、いまの会社から説得された、プロジェクトが延期になり退社時期が延びた…などなど。これはもうやむをえないことですし、我々としても「ご縁がなかった」とあきらめます。ただ、あきらかにウソの言い訳をされたり、メール1本、電話1本で断られたりするとものすごく後味が悪いですね。一番よくある言い訳は「親が突然危篤状態になってしまって…」といったもの。意外にこの言い訳を使う人は多いんですよ。採用担当者としてはこうした言い訳は言われ慣れてますから、無条件に「あ、ウソをついてるな」と思ってしまいます。もしもそれが本当で、今回の内定は辞退しても今後良好な関係を築きたいと思っているならちゃんと直接会いに来て事情を話した方がいいでしょう。他の理由の場合でも、やはりちゃんと会って正直に話すのが礼儀ではないでしょうか。「もう二度と会わないからいい」のではなくて、こちらの採用したいという思いに誠意を持って答えてくれれば、結果的に入社にいたらなくても、その方に対して悪い印象は抱きませんから。

実際、以前こんなことがありました。人事部にいた同僚が開発部に異動になり、某メーカーに出向してみたら、なんと「親がなくなって家業を継ぐため」に辞退したはずの方とバッタリ会ってしまったんだそうです。一緒にプロジェクトを進めることになったのですが、お互いかなり気まずかったそうですよ。同業界であればこうして顔をあわせる機会がなきにしもあらずですから、あんまり不誠実な態度はとらないほうがいいと思いますよ。

私がグッときた“あの一言”


「いつかもう一度チャンスを下さい」

採用にいたるかどうかは"タイミング"の問題がすごく大きいと思うんですよ。すごくいい方なんだけれど、いま必要としてるポジションには適さないということはよくあります。こうした時は不採用を言い渡す我々もすごく辛いんですけど、以前こうした状況で「御社の社風、理念にほれ込んでしまいましたので、いつかもう一度チャンスを下さい。それまでにもっと自分のスキルをアップさせるように励みます」とおっしゃった方がいたんです。実際にもう一度チャンスを与えられるかどうかは別として、この言葉は素直に嬉しかったですね。
(情報提供元:@type)

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