秋吉 健のArcaic Singularity:コンテンツビジネスのサブスクリプションモデルへの回帰。通信業界とサブスクリプションモデルの親和性やその注意点について考える【コラム】



通信業界におけるサブスクリプションモデルについて考えてみた!

今年も残すところあと2ヶ月弱となりました。通信業界も慌ただしく1年を終えようとしていますが、各大手通信キャリアやアプリメーカーにとって2018年を振り返った時、大きな話題の1つとしてコンテンツ内課金モデルの急激な失速があります。ゲームにおける課金ガチャが最も端的な例ですが、人々の射幸心を煽るようにして課金を促す方式が通用しなくなり始めたのです。

その一方で、数年前から再び見直され始めた課金方式があります。それがサブスクリプションモデルです。いわゆる定額課金方式と呼ばれるもので、月額料金を支払ってサービスや商品を定期購入するのが分かりやすい例ですが、Apple MusicやGoogle Play Musicといった音楽のストリーミング配信サービスやNetflixのような動画配信サービスといった月額の通信系サービスが主流化し、iTunes Storeのようなコンテンツ購入型サービスが勢いをなくしたあたりからも、サブスクリプションモデルへの人々の「回帰」が始まっているように感じられるのです。

一般的な流通を考えた場合、サブスクリプションモデルというのはデメリットも多くあまり成功しないイメージが強いのに、なぜ通信業界ではこういったモデルの導入が加速しているのでしょうか。感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する「Arcaic Singularity」。今回は通信業界とサブスクリプションモデルの親和性やその利用における注意点などを解説します。


定額課金モデルは通信業界と相性が良い?


■「モノ」の定額サービスは成功しづらい

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