電波や光通信などスマホで利用される技術を中学生が体験!仙台で開催されたKDDI財団協賛イベント「たのしいサイエンス・サマースクール」を紹介【レポート】



多くの中学生が参加したサイエンス・サマースクールを紹介!

KDDIグループである公益財団法人KDDI財団が協賛し、東北大学・東北学院大学・東北工業大学・宮城教育大学・日本工業大学・仙台高専の有志教職員で立ち上げた「たのしいサイエンス・サマースクール」が宮城県仙台市の東北大学創造工学センター発明工房にて8月7〜9日行われ、仙台市を中心とする21校50名の中学生が参加しました。

1994年より毎年行われ(当時はKDDI財団の前身の1つである財団法人国際コミュニケーション基金が協賛)、「光とエレクトロニクス」に関するさまざまな実験・研究を中学生に体験してもらうイベントで、今年で24回目となります。

電波や光通信(光ファイバーなど光を用いた通信)など、スマートフォン(スマホ)を含む携帯電話やIoT(Internet of Things)などにも関連の深い技術の基礎を学ぶことができ、高校・大学レベルの知識やプログラミングなどを用いて、中学校ではできない高度な実験を体験できます。今回は最終日に行われた成果発表会の様子を紹介します。

成果発表会は中学生の保護者が多数詰めかけた

今回のイベントを企画した「たのしい科学企画委員会」の委員長で、今回のイベントの「校長先生」を務めた東北大学大学院工学研究科の川又政征教授は「このスクールが始まった頃から理科離れ、物理離れが言われていました。最初に校長先生を務めた中鉢憲賢先生(現東北大学名誉教授)が発案されて、このスクールが始まりました。最近は女子学生も増えています。中学校までは男女同じくらいの割合で理系の興味があると思うのですが、高校で進路選択を考え始めてから男子が理系、女子が文系という感じになってしまいます。女子学生にも理系の希望を持ってもらえると嬉しいです」。男子に混じって女子中学生の参加も多く、非常に熱心に取り組んでいました。

1班は赤外線信号で制御できるロボットカーを作成


2班は点滅するダイオードと残像現象で空中に絵を描く実験を行った


実際に空中にさまざまな絵を映し出した写真


3班は光センサーを取りつけ、特定の色のレールを自動的に走るロボットカーを作成


4班は加速度・温度を測れるセンサーの測定記録を無線送信する装置を作成


5班はキャタピラーロボットをさまざまなプログラムで制御。写真は倒立させているところ


6班は音楽データを光に変換してスピーカー部に送信し再生する装置を作成

成果発表会では6つの班に分かれた中学生が、それぞれの班で実験した内容や作成した物を、それぞれスライドを使ったプレゼンテーションと、ポスター発表で紹介し、実際に実験を演示したグループもありました。光通信技術、各種センサー技術、電波による無線通信技術など、携帯電話・スマートフォン・IoTでも利用されている技術を用いた実験成果が多数紹介されました。

プログラミング教育の初等教育への導入が話題となっている昨今ですが、実際に中学生が行ったプログラミングによりロボットの動きなどを制御するものもありました。「最近はコンピューターでプログラムを開発したり、計算したりする実験が増えています」。そしてやはりスマホなどの携帯電話普及の波は大きい模様。「最近の中学生ですと携帯電話が好きな子もいますので、携帯電話の画面がどうなっているのか、光通信や電波通信がどうなっているのかという結びつきが分かってもらえると思います」。身近なスマホなどの携帯電話に使われている技術も学べますので、「将来スマホを開発したい!」という子には持ってこいかもしれません。

そして各種基板などは実際に中学生がハンダ付けして作成しているとのこと。川又教授によると「部品が昔に比べて小さくなっていて、手で工作するのが難しくなっていますが、部品1個1個を手で扱って組み立てるのが重要です。最近の理科・技術科では教育用のものはキットになっていて、できあがった基板に少し部品を差し込んでちょっと組み立てれば性能の高い物ができるのですが、性能が高くなくても部品1個1個扱って手作りする方が興味が湧くと思います」。最近はなかなか中学校でも行わなくなったというハンダ付けも体験し、手を動かしてものづくりをする楽しみも体感できます。

参加者の1人、仙台市立袋原中学校1年の上田修大君は「今まで知らなかったことを知ることができて良かったです。僕は4班で加速度センサーの部分を担当しましたが、測定しやすい動き、測定しづらい動きがあることが分かりました。センサーはもう少し大きいかな?と思ったのですが、思ったよりも小さくて驚きました。これから高校や大学に進学する時の実験に生かしていきたいです」と普段は機会の中に入っていて見えない加速度センサーの実物に触れて、いろいろ動かしてみることで発見があったようです。

今後について川又教授は「仙台市の子が多くて、熱心な先生のいる特定の中学校・地域に偏るので、もう少し宮城県内幅広く来て欲しいです」とより幅広い中学校・地域からの参加を募りたいという川又教授。身近な物にも光通信や電波などの技術が使われていることを分かりやすく学べた今回のイベント。こうしたイベントを経験した中学生が将来、理系企業でさまざまな研究・開発に取り組んでくれることを期待します。スマホなどの開発などに携わり、当ブログメディア「S-MAX(エスマックス)」でもたくさん取り上げられる大ヒット商品を生み出す人材が出てきてくれたら、とても嬉しいですね!



記事執筆:こば


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