【Office Scope vol.09】ゴー・アブロード! 世界一周できるオフィス(フォートラベル株式会社)


 ワークスペースのデザイニングに優れた企業のオフィスを訪問し、そこで働く人々の声から、その”働き心地”をリポートする連載企画『Office Scope』。第9回の今回は、カカクコムグループで「旅行のクチコミサイト フォートラベル」を運営する、フォートラベル株式会社へ訪問。旅行先選びから思い出の共有まで―――旅行に関わる全ての満足を、独自の視点と多彩なサービスで実現する同社。そんな同社のオフィス内コミュニケーションはいかに?


エントランスは空港のイメージで「これから旅立つぞ」というワクワク感が。


創業当初、オフィスはファストフード店だった!?

 「旅行のクチコミサイト フォートラベル」の運営を行っている、フォートラベル株式会社。2003年の創業より、旅行者のクチコミをもとに充実した旅行情報を提供するサービスを行っている。2005年より株式会社カカクコムのグループ会社に加入。数回のオフィス移転を経て現在のオフィスへ入ったが、設立当初はオフィスを持たずにファストフード店などで地道に作業を行っていた時期もあったという。さらに、オフィスを持ってからもなかなか思い通りにはいかなかったようで・・・。
「ここに入る以前のオフィスは、ミーティングスペースもないような小さな場所だったので、打ち合わせは喫茶店などで行うこともしばしばありました。狭かったので、席を立つと後ろの席の人にぶつかるようなことも・・・」(フォートラベル株式会社広報)
現在のオフィスではミーティングルームが5部屋あるほか、執務室には簡単な打ち合わせを行うことができるようなスペースが設けられている。わざわざ外へ出なくとも話し合いができるので、仕事の効率は上がったようだ。また、社員用のデスクは区切りのない一枚板になっているため、隣の席との境界がなくフラット。こちらもコミュニケーションを円滑にする役割も担っているそうだ。



執務室に設けられたミーティング用のデスクの上には、会社のロゴになっている“4”のマークが。



白いデスクはオーダーメイドだそう。赤いキャビネットが特徴的。


世界一周気分を味わえるミーティングルーム

 5つあるミーティングルームは世界の都市をイメージして設えられ、中国の「上海」、ギリシャの「サントリーニ島」、フィンランドの「ヘルシンキ」、インドネシアの「バリ島」、日本の「嵯峨野」と、それぞれテーマ性の強い空間になっている。念願のミーティングルームとだけあって、社内でアイデアを出し合って決めたのだという。
「飛行機や新幹線のイメージという案も出たのですが、話し合った結果、各国の特徴的な要素を落とし込むということに。デザイン会社の方と相談しながら、部屋のコンセプトを決めたり、それに合った壁紙などを選んだりしていきました」
 それぞれの部屋にはホワイトボードが備え付けてあるが、カーテンやブラインドで隠れるように工夫がなされている。日本にいながら、ワールドワイドな非日常感を味わうことができる。


上海はハイ・グレードホテルの一室のようなデザイン。



こちらはギリシャのサントリーニ島をイメージ。白亜に青のコントラストが美しい。



フィンランドのヘルシンキを体現したデザインは、映画「かもめ食堂」に着想を得たのだとか。



ソファでつい長居したくなりそうな、インドネシアのバリ島をイメージした一室。



日本からは、京都の嵯峨野。茶だんすやレトロな時計が趣深い。


今後は、オフィスをもっと賑やかに・・・

 オフィス内にはミーティングルームのほか、リフレッシュルームやライブラリ(資料閲覧スペース)も設けられている。ちなみにライブラリは、メキシコにある「ルイス・バラガン邸」という有名な建築物を模したカラフルな部屋になっている。こちらには「地球の歩き方」や、雑誌版「4travel」といった紙媒体の旅行資料が詰まっている。
 ここまで見る限りほぼ完成形に近いような気がするが、オフィスについて今後どうしていきたいかというと・・・?
「弊社には“旅行休暇”といって、土日と合わせると最大5日間休みをとれる制度があるんです。1日あたり1万円の補助金が出るので、それを活用して社員は旅行を楽しんでいます。社員が旅行先で購入した現地の民芸品などをミーティングルームに飾っていって、ちょっとずつ賑やかにしていければと思います」
 現地色の強い小物が増えれば、さらに各国の雰囲気が出るに違いない。



「ルイス・バラガン・モルフィン」というメキシコ人の建築家がデザインした建築物にインスパイアーされたライブラリ。



バリ島のミーティングルームに設えられたカエルの置物からは水が・・・。



こちらの小物は実際に旅行した社員が購入したお土産。今後もっと増えていくかも?



リフレッシュルームには、社員からの旅行のお土産が並ぶことも多いとか。


「旅行のクチコミサイト フォートラベル」の活用方法も聞いてみました

 旅行者のために有益な情報を提供している「旅行のクチコミサイト フォートラベル」。その上手な活用方法を伺った。
「バックパッカーからハイエンドな旅行を好む方まで、あらゆるユーザーに登録していただいています。旅行の情報について知りたいことがあるときは『教えて!トラベラー』というQ&A掲示板で質問してみると、旅行に詳しいユーザーから回答を受けることができます。また旅行先を指定すると、会員登録した自分の管理画面にその土地の最新情報が表示されるなどの機能もあります」
今後は、さらにクチコミの投稿を充実させることを目標にしているという。
「旅行には価値観が出るから、さまざまなユーザーの方からクチコミをいただければ探し物をしている人にとって便利です。情報交換の場としてもぜひ活用してほしいですね」
 旅行を考えている人はもちろん、旅行欲を高めたい人、現実からちょっと目を逸らしたい人にも(!?)おすすめのサイトだ。


オープンスペースはチェコのプラハをイメージ。ユーザーを招いたこともあるという。



ミーティングルームの外も街道のような凝ったつくりになっている。


■関連リンク
 ・旅行のクチコミサイト フォートラベル
 ・Office Scope過去記事一覧

livedoor求人・転職

livedoor求人・転職

livedoor求人・転職は、あなたがどんな求人情報を探しているのかを瞬時に判断しておすすめするコンテンツ。「東京都内で年収700万以上の営業職で未経験OK」などあなたのこだわりにマッチする転職活動を完全サポート。
http://type.jp/s/livedoor/

共有する

関連記事

【気になるトレンド用語】学歴詐称の危険もあったサイバー大学の現在と今後

サイバー大学で本人確認を怠るという問題が発生し、学長が謝罪されたことでも、今話題となっています。一般の大学と異なり株式会社というサイバー大学は、そもそもどういう大学なのでしょうか。今回は"サイバー大学"が、どのようなとこ…

【IT革命児】WordやExcelを開発した天才は、宇宙旅行の夢もかなえた「チャールズ・シモニー」

現代のビジネスシーンでは、Officeソフトは必要不可欠なものとなっている。報告書や申請書などの書類作成にはWord系、経理や集計の表計算にはExcel系、企画書やプレゼンテーションにはPowerPoint系など、IT企業だけでなく一般企業におい…

【最新ハイテク講座】1人203万円の時代も到来?夢ではない「宇宙旅行」の現実

2008年3月11日、日本初の有人施設となる日本実験棟「きぼう」の一部(船内保管室)がスペースシャトル「エンデバー」によって打ち上げられ、土井隆雄 宇宙飛行士により宇宙での設置に成功している。このような国家政策や科学的な研究目…

【気になるトレンド用語】大阪名物「くいだおれ」閉店 くいだおれの歴史と今後

いま、大阪道頓堀に長蛇の列ができています。既に報道でも知られているように大型食堂「大阪名物くいだおれ」が閉店を発表しました。そのため同店には駆け込み客が急増、くいだおれ太郎との記念写真を撮る人や食事のために訪れる客で行…

【世界のモバイル】海外でのケータイの使い方!GWの海外旅行には携帯電話を持っていきたい

来週から始まるゴールデンウィーク、自分の携帯電話を海外に持っていこうと考えている人も多いだろう。一方で「海外に行くときくらいは携帯のことは忘れたい」と思う人もいるようだ。果たして携帯電話は海外旅行に必須の道具なのだろう…