クルマ色話 vol.1【ベンツCLS】 コレは斎藤佑樹クンが乗らないとダメでしょ!?
◆プロフィール
小沢コージ
バブル期にソアラ、プレリュードを横目で眺め、トレンディドラマを見、合コンしまくったスーパーカーブームど真ん中イケメン自動車ジャーナリスト。現在『BESTCAR』『ENGINE』『DIME』誌ほか『webCG』『日経TRENDY』『carview』などwebでも大活躍!
吉田由美
当時、ミスコン荒らしとして20コ以上のミスの肩書きを持ち、某専門誌「○×のすべて」に助手席モデルとして君臨。「経歴は編集長より長いかも(笑)」(本人談)という業界きっての謎の美女。今はカーライフエッセイストの名のもと「ブログの女王」として自動車メディアはもちろんファッション誌に無くてはならない存在となっている。
バブル期にソアラ、プレリュードを横目で眺め、トレンディドラマを見、合コンしまくったスーパーカーブームど真ん中イケメン自動車ジャーナリスト。現在『BESTCAR』『ENGINE』『DIME』誌ほか『webCG』『日経TRENDY』『carview』などwebでも大活躍!
吉田由美
当時、ミスコン荒らしとして20コ以上のミスの肩書きを持ち、某専門誌「○×のすべて」に助手席モデルとして君臨。「経歴は編集長より長いかも(笑)」(本人談)という業界きっての謎の美女。今はカーライフエッセイストの名のもと「ブログの女王」として自動車メディアはもちろんファッション誌に無くてはならない存在となっている。
最近、欲望ギラギラの男達が少なくなった……
吉田:アタシ、このクルマ好きだなぁなんとなく。
小沢コージ(以下、小沢):なんとなくじゃなくってちゃんと理由言ってよ。ハタチの小娘じゃないんだからさ。
吉田:いきなり感じ悪ぅ〜。彼女とケンカでもした?
小沢:そんな相手、今いないよ。そんな余裕ナシ。で、その理由は。
吉田:バブルの匂いがするじゃない。妙に落ち着く(笑)。
小沢:理屈ないけど、それわかる。確かに欲望ギラギラだよね。CLSって6年前に出た元祖4ドアクーペで、一見クーペなのに実はセダンで「既婚だけど独身に見せたい」って願望まる出し(笑)。なおかつ旧 型はリアからはクラシックなジャガーEタイプそっくりで、新作はそれをマッチョかつ快適にした感じ。昔、日本にも「4ドアクーペ」のカリーナEDって あったけど、それよりずっとスケールデカいよ。中身はその時代のベンツEクラスで味は保証付きだしさ。
「カリーナED」初代モデルは1985年登場。徹底的に耽美性を追求し、クーペ並みの低い全高に強く傾斜した前後ピラー、富士山型の小さなグリーンハウス(キャビン)を持つ八頭身プロポーションを特徴とする。後席居住性には難があったが、その流麗なスタイリングは熟年層向けなイメージであったコロナセダン/カリーナセダンとは違い、何色にも染まっていない新進気鋭な存在として、若年層〜熟年層にかけて幅広い絶大な人気を博した。
吉田:その例え、なんだか古すぎて全然わからないけど、ともかく久々六本木が似合いそうとは思ったわ。実際、前のCLSはオジサンに人気あったし、女のコにも人気あった。乗ってる知り合いいっぱいいたもん。
メルセデス・ベンツCLS 2005年モデル
小沢:妙に愛人っぽく見えるよね。このクルマ。
吉田:無駄な感じがするじゃない。BMWのX6とかもそうだけど、無駄にカッコ付けてて、アブラギッシュで勢いあって、いまどき「オレ、事業拡げるぜぇ!」みたいな(笑)。実際、初代CLSは女のコにモテ始めの「社長デビュー」が多かった気がする。
小沢:やっぱそういうタイプ好きなの? 相変わらず。
吉田:うっ、嫌いじゃないけど……だからダメなのかなぁアタシ。
小沢:それがその美貌で未だ独身である一因ではあると思うけど……それが由美ちゃんっぽさだからいいんじゃないの? 別に。
吉田:なにそれ。
コッチはコッチで韓流ブーム?
編集:ところでクルマはどうなんですか? 肝心の味の方は?
吉田:えーと、普通にいいかな(笑)
編集:は?
小沢:いや分かる。特別不満を覚えないくらいにいいってことよね。ベースは現行Eクラスで、乗り心地から質感からガッチリ感まで全く不満はないし、前のは正直、スタイル優先過ぎてフロントに乗ると頭は前のガラスに付きそうだったし、リアにしろ足元や頭回りは狭すぎだったのが、今回から普通になった。特にリアはゆったり。
吉田:そうそう!
小沢:あとはエコだよ。メルセデスも今流行りのダウンサイジングコンセプトを採用して、V6エンジンは排気量3.5リッターのまま直噴化して部分リーンバーンになって燃費は約3割も良くなったし、日本のエコカー減税まで適用。V8はV8で本命のダウンサイジングエンジンは導入が遅れてるけど、その分、AMGモデルに新作5.5リッターV8が載って、これまた直噴ターボで燃費いい。厳密にはエンジンフィールは微妙にキレが落ちたけど、パワーは落ちるどころか伸びてるし、なにより燃費の良さには変えられない。
吉田:とりあえず「ダウンサイジング」の意味を説明してもらえる?
小沢:要は排気量抑える代わりに、直噴ターボ技術でパワー出して、効率よくなってんのよ。詳しく言うと……面倒なんで却下!
吉田:とか言って実はわかってないんじゃないのぉ(笑)
小沢:なにぃ(怒) じゃ敢えて言うと直噴で燃料を燃焼室に直接入れてそこで冷却が出来てるから圧縮比が高められるのと、低回転からトルクが出るんで無駄に回さずに済んで多段ATと……
吉田:わかったわかったわ……で、デザインはよりセクシーになった感じ? 前は華奢で繊細で、アタシも好きだったけど、今回は今回でちょっと太ったけど悪くない。より万人ウケのデザインになったような。
小沢:言えてる。ところであれ、韓国人デザイナーが手掛けたって知ってた? フーベルト・リーさんって30代の若手で在米コリアン3世。アメリカの有名プロダクトデザイン学校を首席クラスで卒業した人で、今、メルセデスのアドバンスドデザインのトップなんだって。
吉田:ふぅーん。そっちも韓流ブームなのね。
小沢:ちょっと違うけど、ま、そんな感じよ(苦笑)。
川越シェフよ、もっと凄いクルマに乗ってくれ!
小沢:でも確かに昔に比べてCLSに似合う日本人って減ったよね。昔は梅宮辰夫とか清原とかいっぱいいたのに。
吉田:今だったら誰かな? 川越シェフとか??
小沢:いいねぇ!
吉田でも本当は違うのよねぇ。実は私、彼と対談したことあるんだけど、普段クルマに乗ってないんだって。行き帰りはいつもタクシーで、お料理する時は、彼自身は絶対にご飯を食べないらしい。味覚が変わるからって。
小沢:なるほど。ストイックで合理的なんだ。なんかいま風だけど、残念だなぁ。彼みたいな人が普通にCLSに乗ってると、世の中確実に盛り上がるのに。こう、上目遣いでアゴを上げながら、やっぱコレ、カッコ良すぎ! とか言って欲しいのに。
吉田:(笑)。
小沢:実際、彼みたいなセンスのいい快楽主義者ってに海外なら絶対クルマにハマるんだよね。向こうの三つ星シェフにしろ、クルママニアは多くて有名なクラシックフェラーリのコレクターもいるらしい。
吉田:向こうのセレブって普通にクルマ好きだもんね。ラルフ・ローレンさんもそうなんでしょ?
小沢:よく知ってんじゃん。クラシック・ベントレーとかアルファロメオ8Cとか、ブガッティ・ベイロンとかに乗ってる。だからその辺は日本人はツライよね。規制が厳しすぎて、クルマに普通に寄りつかなくなってきてる。
吉田:昔だったら巨人の松井とか、桑田とか絶対クルマ好きだったのに。成功した人はかならずいいクルマを持ってた。
小沢:だから本当は祐ちゃんとかダルビッシュがCLSに乗ればいいんだよ。
吉田:祐ちゃんって斎藤佑樹クン? ダルビッシュのクルマは知らないけどそれは絶対ダメでしょ。
小沢:なんで?
吉田:だって今、彼乗ってるのスバルのフォレスターだもん。お父様が群馬のスバルの人だから。
小沢:レ、レガシィB4!? ダメだそりゃ……