SIMロックフリー時代の新しい携帯電話の選択肢!日本通信「talkingSIM」を試す


「talkingSIM」のパッケージと「Xperia」を並べたところ

日本通信が新しい領域に踏み込んだ製品が7/30(金)に発売開始された「talkingSIM」だ。これまでの日本通信の製品は主にPHSや3G、そして、無線LANによる“データ通信”を提供するものだった。モバイルIP電話による「もしもしドッチーカ」といった製品も提供しているが、MVNOでいわゆる回線交換による“電話”サービスははじめて提供することになる。そんな「talkingSIM」を「Xperia」で使ってみたので使い方とメリットを紹介しておこう。電話サービスに対応したことで、主に以下のメリットが生まれた。

 1) 通話やSMS(ショートメッセージ)ができる
 2) 他社携帯電話事業者からMNP(モバイルナンバーポータビリティ)により電話番号を変更せず利用できる
 3) 一部機種(「HT-03A」のOSバージョン1.6など)で通話ができないと利用できなかったもので利用できる
 4) プリペイドではなくポストペイドによる月額支払いになった

当たり前だが、これまでの「b-mobile 3G」や「b-mobileSIM」などの製品では、データ通信しかできなかったので、通話はできなかったわけだ。これによって、本当の意味で携帯電話として利用できるSIMカードが手に入るようになった。

これまでの「b-mobileSIM」などのメリットであった月額利用料が安いというメリットももちろん継承している。現状では、通常SIMカードの「talkingSIM」は、通信速度が上下最大300Kbps超となる「talkingSIM U300」のみとなっており、月額3,960円(1,050円分の無料通話分含む)で利用可能だ。

一方で、デメリットもある。
 1) 初期手数料がかかるようになった
 2) 通話ができたり、無料通話分ある分の月額利用料が高くなっている

動作確認機種は、海外で販売されているSIMフリー版「iPhone 3GS(iOS4.0以上)」、NTTドコモ「F1100」「HT-03A」「HT1100」「Xperia SO-01B」「T-01A」、SIMフリー端末である「Nokia E60/E61」、「Google GDD Phone」、「HTC P3600」、「Motorola FR68/FR6000/MC75」の13機種となっている。他にもSIMフリー端末なら利用可能だと思われるが、技術基準に適合した(技適マークのついた)機種でないと国内での利用は電波法的に推奨されない。

申し込みは、日本通信のウェブサイト「talkingSIM」から行う。注意事項をよく読んで、「注意事項を確認しました」にチェックをして「次に」、「bモバイル利用規定に同意する」にチェックをして「申し込み」を押して、作業を進めていけば良い。b-mobile IDでログインする必要があるが、IDを持っていない場合には、このときに新規登録する。後々、My b-mobileを利用するためにも利用することになる。

talkingsim02
日本通信「talkingSIM」サイト


talkingsim03
お申し込みはこちらから申し込みを行う


talkingsim04
注意事項や規約に同意して「My b-mobile」のログインする


talkingsim05
My b-mobileにログインすると本人確認情報を入力する


talkingsim06
続いて本人確認書類の画像を「追加」でアップロードしてから「次へ」を押す


talkingsim07
決済情報入力でクレジットカード情報を入力する。支払い方法はクレジットカードのみ


talkingsim08
しばらくすると「talkingSIM」のパッケージが郵送されてくる。中に入っているSIMカード(FOMAカード)をはずして利用する端末に装着しよう


talkingsim09
今回は「Xperia」で試してみた。裏蓋およびバッテリーを外してSIMカードを入れ替える


talkingsim10
talkingSIMはまさにドコモの「FOMAカード」と見た目はまったく同じなのでどちらがどちらなのかわからなくならないように注意しよう


talkingsim11
電源を入れたらホーム画面でメニューキーを押して、「設定」→「ワイヤレス設定」→「モバイルネットワーク」を選択する


talkingsim12
「アクセスポイント名」に行ったらメニューキーを押して「新しいAPN」を選び、talkingSIMのAPN(アクセスポイント)を追加する


talkingsim13
talkingSIMのAPN情報はパッケージにも記載されており、各種情報を設定したらメニューキーから保存しよう


talkingsim14
通話してみるときちんと通話できる


talkingsim15
データ通信をしてみたところ

NTTドコモとtalkingSIMの料金比較
サービスNTTドコモtalkingSIM
契約内容タイプSS バリュー+ファミ割★MAX50orひとりでも割★50適用
spモード
ユニバーサルサービス料
パケ・ホーダイ ダブル
talkingSIM
月額利用料1,693〜7,288円3,960円
無料通話分1,050円分1,050円分

料金を比較してみると、3G回線によるデータ通信を行わなければドコモのほうが安くなるが、利用するなら圧倒的に「talkingSIM』のほうが安いのがわかる。

通信速度は上下最大300Kbpsと遅いが、SIMロックフリー端末が増えてくるとこういったNTTドコモやau by KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイル、ウィルコムといった事業者以外も選択肢として出てくるようになる。端末と回線が別々に選べる日がやってきたわけだ。それぞれ自分にあったサービスやプロダクトを選びたい。

記事執筆:memn0ck

■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
iPhone 4やXperiaで話題!日本通信「talkingSIM&b-mobileSIM」情報まとめ - S-MAX - ライブドアブログ
iPhone 4をNTTドコモ網で使う!日本通信、SIMフリー版用microSIMカードを正式発表 - S-MAX - ライブドアブログ
iPhone 4やiPadをドコモ回線で使える!日本通信が「microSIM」を今月中に発売 - S-MAX - ライブドアブログ
talkingSIM(トーキングシム) | ついに音声通話をプラス、SIMロックフリーが加速する。

■関連記事
まるで本物の熱帯魚のような美しさ!「MyReef 3D Aquarium」【iPhoneアプリ】
日本通信のiPhone 4専用microSIMは他機種で使えないの?HYBRID W-ZERO3で試した
「札幌国際短編映画祭」をより深く楽しめるiPhoneアプリがリリース【iPhoneアプリ】
Apple、iPhoneおよびiPod touch向けiOS 4.1を提供開始!HDR写真などの新機能に対応
レイヤー&多機能でお絵かき自由自在!「Layers - Pro Edition for iPad」【iPadアプリ】

共有する

関連記事

【ケータイラボ】「極める」ケータイ登場!ドコモ 703iシリーズ発表会レポート

NTTドコモは20071月16日(火)、都内 代官山ヒルサイドテラスにおいて、携帯電話端末の新モデル「FOMA 703iシリーズ」など10機種を発表した。FOMA 703iシリーズは、スタンダードな機能を持ちつつデザインにも注力した個性的なモデルと…

【世界のモバイル】SIMロック販売の真実 - こんなに違う海外と日本の実情

最近、日本ではSIMロックやインセンティブ販売についての議論を多く見られるようになった。総務省が「モバイルビジネス研究会」でSIMロック制限について検討をはじめるなど、携帯電話の販売方法についてユーザーに選択肢を与えようとい…

【ケータイラボ】ドコモにもついに登場!「サイクロイドスタイル」

誰もがキレイな液晶画面だと納得するのがシャープの携帯電話である。ようやく、ドコモの携帯電話にも3.0インチワイドQVGAモバイルASV液晶を搭載し、「AQUOS」の冠を与えられた端末が登場した。ドコモショップに聞いてみると、問い合わせ…

【モバイル通信の実力チェック】ついに夢の2Mbps超え!高速通信カード″FOMA M2501 HIGH-SPEED″を徹底チェック

先週のモバイル通信の実力チェックでは、イー・アクセスが提供する最大3.6Mbps※のHSDPA通信サービス"EM モバイルブロードバンド"を利用できるモバイル端末"EM・ONE"の実力を検証した。実はNTTドコモも、最大3.6Mbps※のHSDPA通信サービス…

【ケータイラボ】出先で利用するのはどれがオススメ? 最新の″カード型通信端末″をチェック

筆者は、出先で仕事をすることが多くあるので、ノートパソコンを持ち歩くことが多い。特に最近はモバイルタイプのノートパソコンが軽量化したことで、持ち運びに苦痛を感じなくなったから持ち歩くことが多くなった。また、無線LANに対応…