【大人の物欲 工作】風車の力で電気自動車を走らせる「ループウイング風力発電工作セット」


いよいよ夏休みが近づく季節となった。夏休みといえば、旅行などの行楽や夏季休暇といった楽しいことが沢山待っているロングバケーションだ。
ただひとつ悩ましいのが、夏休み中の課題や宿題、自由研究などだ。なにをテーマに選ぶかなど、気分は遊びたいバケーションモードなのに、これら宿題があると思い切り楽しめないという人も多いだろう。

そこで今回から自由研究にも使えて、遊びながら楽しく学べる工作セットを紹介しよう。

第一回の工作キットは、風の力で電気自動車(駆動車)を走らせることができる「ループウイング風力発電工作セット」だ。

■「ループウイング風力発電工作セット」って、なに?

「ループウイング風力発電工作セット」は、環境にやさしい新エネルギーのひとつとして設置が進められている、風力発電のメカニズムを体験できる組み立て工作キット。風車は弱い風でも回転しやすいユニークな3次元形状のループウイングを採用し、風車に連結された発電用モーターをまわして電気を起こす。風車の上部に蓄電パーツを内蔵したモーター駆動車をセットすれば、電気を駆動車内の蓄電パーツ(キャパシター)にチャージしてくれるという仕組みだ。あとは風車本体から駆動車を外して走行させることで、風力発電の効果を実際に確かめることができる。

駆動車はステアリング機構を持ち、円を描くように走らせることも可能。風車には強風用、弱風用の2種類のギヤ比が用意されている。風に合わせて風車の取り付け位置を変えることで、効率よく発電を行うことができる。スタンドはオモリを内蔵しているので、風をうけても倒れない。ベース部分がグリップ状になっていているので、ベース部分を手に持って自分が走りながら風車をまわしても発電できるようになっている。必要な部品は全てセットされ、ビス止めとはめ込み作業だけで手軽に組み立てられる。

ユニークなかたちの風車は、最新の技術によって作り出されたもので、プロペラ型でありながら羽根の先端渦を解消する。これにより、これまでの風車に比べて2倍のトルクを発生させることができるので、羽根を起動させるためのエネルギー(電気)が必要なく、弱い風でも羽根は回転し、騒音や振動もなく静かな運転ができるようになっている。
「ループウイング風力発電工作セット」「ループウイング風力発電工作セット」の化粧箱
「ループウイング風力発電工作セット」「ループウイング風力発電工作セット」の化粧箱

■発電機を組み立てよう

少し前置きが長くなったが、早速、組み立て作業に入ろう。最初に、ピニオンギアをはめた発電モーターとギアを、ギアケースに組み込んで組み立てる。次に、発電部とスタンドを組み立てよう。説明書のイラストを見ながら作業すれば、10分も掛からないだろう。

風車の羽根を切り出そう。羽根の切り出しは、組み立て工程の最大の山場だ。最初から型どおりに羽根を切り抜かずに、一度大きく切り抜いてから丁寧に切り出すと、綺麗な羽根に仕上げられる。羽根は、幅の広いほうが下、狭いほうが上になる。それぞれ3枚の羽根の向きが重ならないように、イラストをよく見て下から組み立てていこう。
発電部とスタンドを組み立てる羽根を組み立てて風車が完成
発電部とスタンドを組み立てる羽根を組み立てて風車が完成

風車を発電部に取り付けよう。風車の差し込み口は、2箇所あり、上が2倍速、下が3倍速になる。3倍速は、2倍速よりも2回転での発電量が大きいが、2倍速より強い風が必要になる。風車を発電部に取り付けたら、スタンドに挿し込もう。駆動車に前輪と蓄電ユニット、後輪を取り付けたら、ボディをはめ込む。モーター駆動車を取り付ければ、ループウイング風力発電の完成だ。
風車をスタンドに取り付けるループウイング風力発電の完成
風車をスタンドに取り付けるループウイング風力発電の完成

■電気自動車を走らせてみよう

「百聞は一見にしかず」とは、「何度も聞くよりも、見たり経験したほうがわかる」ということわざだ。まずは、駆動車を走らせてみよう。駆動車のエネルギーは、風力発電により得られるが、風速や風車のギヤにより、蓄電時間や走行時間が変わる(表1)。手っ取り早く動かしたい人は、扇風機の風を風車に当てると良いだろう。

表1.風速と蓄電時間による走行時間の目安
風 速風速の目安蓄電時間走行時間
風速1.2m/s(4.3km/h)
2倍速ギヤ 約2.6mW
早歩き5分約1分
10分約1分30秒
最大30分約2分
風速3.3m/s(11.9km/h)
3倍速ギヤ 約38mW
小走り
100mを30秒で走るくらい
5分約3分
最大10分約3分30秒
風速5m/s(18km/h)
3倍速ギヤ 約54mW
走る
100mを20秒で走るくらい
最大5分約3分30秒


駆動車の充電が完了したら、発電部から駆動車を外して床に置き、電源ボタンをONにしよう。充電が完了していれば、ゆっくりと走り出すはずだ。電池がないのに走れる秘密は、前述したように発電した電気を蓄える「キャパシター」があるからだ。
駆動車を扇風機で充電しているところ駆動車を走らせよう
駆動車を扇風機で充電しているところ駆動車を走らせよう

「ループウイング風力発電工作セット」は、市販の工作キットとしては部品点数が少なく、ハンダ付けの作業を必要としないので、大人が面倒をみてあげれば、小学生の低学年でも簡単に作れるだろう。ゆっくり作業しても1時間程度で組み立てられるので、夏休みの自由研究としてお勧めの工作キットだ。

製品名:ループウイング風力発電工作セット
標準小売価格:3,675円(税込み)

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ループウイング風力発電工作セット
タミヤ

編集部:関口 哲司
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