「贅沢ミルフィール」に熱い視線、寿司の洋風化広まる


今ではすっかりお馴染みとなったカリフォルニアロールは、寿司職人の英知が生み出したもの。そのはじまりは、寿司の国際進出に伴い、アメリカ・ロサンゼルスに出店した寿司屋の職人・真下一郎氏の手による。

生魚介や海苔に抵抗が残る外国人に対して、マグロの代わりにアボカドを用い、海苔を御飯の内側に巻くといった発想から誕生したという。1960年代後半のことだ。

あれから、50年近くもの歳月が流れ、寿司の国際的浸透度はもちろん、いまや様々な創意工夫によって多様化された。最近では、マグロやサーモン、イクラやキュウリを中心に、カラフルな具材を活用することで寿司を華やかに彩り、食欲を刺激するようなデコレーションを施す店なんかも増えている。

東京駅に隣接するショッピングセンター・大丸東京店では、透明なカップに寿司を入れ、ケーキの様に具材を何層にも重ねた「贅沢ミルフィール」などの“デコ寿司”が一際目を惹く。

主婦はもちろん、ランチタイムのOLやビジネスマンにも人気を博しつつ、中には、本物のスイーツと間違えてしまうほど、鮮やかに作り上げられた寿司のケーキや、小さなカップにカクテルのように盛り付けてデコレーションしたカップずしまで登場しているのだ。

外食店でも、東京・有楽町にある「酒菜庵」で、ディナー時に提供する「エビのフリットカリフォルニアロール寿司」や「サーモンといくらの海鮮タルト」といった斬新な逸品や、銀座の和食ダイニング「一の屋」では、「海鮮ちらし寿司のお祭りパフェ」、「豪華手まり寿司風三味幸福味 みたらし団子見立て」といった目と舌で楽しむことのできる創作寿司を提供している。

これまでなら、生の魚介に抵抗を持つ人々に対し、その間口を広めるための工夫という位置付けであった寿司の多様化だったが、世界的認知を不動のものとした今、ファッショナブルかつアーティスティックに、寿司の洋風化はより一層進んでいくことになりそうだ。

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