撮ってすぐ写真がみられる Xiao(シャオ)【気になるトレンド用語】


デジタルカメラは撮ってすぐに写真を見られることから今ではフイルムカメラにとって代わり、カメラの代名詞となっています。

液晶モニタを使って撮ってすぐに写真を見られるデジタルカメラですが、写真といえばプリントで見たいという人も少なくありません。デジタルカメラの場合はプリントで見たい、友達に写真をあげるたいというときには、カメラ店や店舗に設置されている自動プリント機か自宅などのプリンターを利用しなければなりません。

フィルムカメラには撮ってすぐに見られるポラロイドやチェキのようなカメラもありますが、デジカメにはそうした製品はこれまではあまりありませんでした、

ところが、2008年11月6日、タカラトミーがプリンター内蔵のデジタルカメラ「Xiao(シャオ)」を発売しました。
このXiao(シャオ)は最近テレビ番組に登場したりして見かけた人も多いのではないでしょうか。

今回は、ちょっと気になるアイテム「Xiao(シャオ)」について見てみましょう。

■プリンター内蔵のデジタルカメラ「Xiao」
Xiaoは、2008年11月6日にタカラトミーが発売したプリンター内蔵のデジタルカメラです。
ポラロイドやフジフイルム チェキのようなインスタントカメラのデジタルカメラ版といえば、わかりやすいでしょうか。
本体は、幅74.5×高さ149.5×厚み25mmと、デジカメの下にモバイルプリンターが合体しているような縦型デザインです。重さは 約294gとプリンターを内蔵していることを考えると軽量に作られています。
Xiao(シャオ)

このXiaoが採用されているプリンターは、インク不要の「ZINKフォトペーパー」を利用するモバイルプリンターです。このZINKフォトペーパーは、米ZINK Imaging社が開発した「ZeroInk技術」を採用したペーパーです。

ZeroInk技術はシアン・イエロー・マゼンダの発色層を13層にコーティングし、約1000億個の無色の結晶体がペーパーに組み込まれています。プリンターヘッドで熱を加えると、ペーパーの結晶が熱で融解して発色される仕組みです。
ペーパーのサイズは、76.0×49.6mmのカードサイズ。ペーパーの裏はシールとなっています。また赤外線通信を使用すれば携帯電話の画像をプリントすることができます(4MBを超えるデータは不可)。
Xiao(シャオ) - タカラトミー

ZINKフォトペーパーを採用した製品には、デルが発売するモバイルプリンター「Wasabi」やポラロイドの「Polaroid PoGo」などがあります。
こちらは、Bluetooth経由やPictBridge USB 接続でデジタルカメラからのプリントができます。
Wasabi ウルトラ モバイルフォトプリンター
Polaroid PoGo
モバイルプリンター「Wasabi」


■ポラロイド
ポラロイド社(Polaroid Corporation)が開発したインスタントカメラの略称です。
エドウィン・ハーバード・ランド氏が拡散転写法から開発。

1948年、初のインスタントカメラ「ポラロイド・ランド・カメラ」を発売。
1972年、オートフォーカスカメラSX-70が発売ます。この機種は今でもファンに愛されるアイテムとなっています。

ポラロイドは、1990年代後半から2000年代前半をピークに需要は減少を始めます。撮影と同時にプリントアウトされるポラロイドは画像改ざんできないことから、医療用途や顕微鏡用カメラ、警察の捜査証拠品撮影などの法人需要があり、フイルムカメラに比べ衰退は緩やかでした。しかしデジタル化の進行により、日本ポラロイドは2008年2月にインスタントフイルムの生産を2008年夏までに終了することを発表し、1948年にインスタントカメラを発売してから60年で完全撤退しました。
日本ポラロイド


■チェキ
富士フイルムが発売したインスタント写真システム。
正式名称はinstax mini(インスタックス - ミニ)シリーズの製品の総称です。フイルムは、カードサイズのチェキフイルム(instax mini)を使用しています。フイルム1パックは、10枚撮り
1998年 instax mini 10 初代チェキ発売
2001年 instax mini 7 単3型乾電池4本に変更
2003年 instax mini 50・55(2003年) 連続撮影対応の小型機
チェキ instax mini 55


チェキシリーズには、カメラのほかに赤外線転送によりプリントできるチェキプリンターも発売されました。

このほかに、ワイドフイルム専用のinstaxカメラシリーズがあります。
1998年 instax wide 100
2000年 instax wide 200
1999年 instax wide 500AF

また、チェキプリンターも発売されました(2006年3月に出荷を終了)。
2003年 チェキプリンター NP-1発売
チェキプリンター NP-1(チェキプリンター)

また、チェキプリンターの後継機としては、デジカメからもプリントできるPivi(ピヴィ)も発売されています。
モバイルプリンターMP-300 Pivi(ピヴィ)

■Xiao(シャオ) 主なスペック
・500万画素 CMOS
・記録画素数(ピクセル) 5M:2560×1920、3M:2048×1536。VGA: 640×480
・レンズ 固定焦点レンズ、f3.0
・撮影距離:通常撮影 0.6m〜1.45m
・焦点距離 f6.47mm (35mmフイルム換算39mm相当)
・デジタルズーム:4倍(4段階)
・シャッタースピード:1/2〜1/2000秒
・露出:プログラムAE
・露出補正:-2.0EV 〜+2.0EV 1/3ステップ
・ホワイトバランス:オート、蛍光灯、白熱灯、屋外晴、屋外曇りを選択可能
・液晶モニタ:2.48インチ 低温ポリシリコン液晶
・記録メディア:内蔵メモリー 16MB 5Mpixelで6枚
・対応外部メモリー: SD/SDHCメモリーカード(4GBまで 5Mpixelで4620枚)
・ストロボ:自動発光、赤目軽減発光、常時発光、発光禁止
・セルフタイマー 10秒、2秒を選択可能
・画像ファイルフォーマット JPEGiExif2.21, DCF
・赤外線ポート
・電源:充電式バッテリー電池(付属) 専用ACアダプター(付属)
・質量 約294g(バッテリー含む)
・サイズ:149.5×74.5×25(lens+6)mm

・プリンター部
・印刷方式:サーマルライン方式
・印刷解像度:313×313dpi
・階調数:256階調/色 (メディアに依存)
・プリントサイズ:3×2インチ(76.0×49.6mm)  フチ無しプリント
・印刷時間:約45秒
・プリント可能写真サイズ:60×60〜2592×1944ピクセル
・印刷可能フォーマット:JPEG Exif Ver.2.21準拠
・対応フォトペーパー:xiao ZINK フォトペーパー
・プリント可能枚数:連続プリント20枚


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