【気になるトレンド用語】″腰パン禁止令″って大げさ? 腰パンは犯罪なのか


ファッションは時代を映す鏡といわれています。時代と共にファッションは移り変わり、そのたびに社会に物議を巻き起こしてきました。

最近、そんなファッションで話題となったのが"腰パン"です。ズボンを腰よりもずり下げて履くファッションです。知らないうちに広まっていた腰パンですが、海の向こうの自由の国アメリカで"腰パン禁止令"が発令されたことで、一気に話題となりました。

今回は、たかがファッション、されどファッション。"腰パン禁止令"についてみてみましょう。

■なぜ?"腰パン禁止令"は発令された
ことの起こりは、米国南部ルイジアナ州のアレクサンドリア市で「ズボンの腰ばき」と「下着などの露出」を禁止する条例が施行されたことに始まります。
この条例施行について、アレクサンドリア市議会のルイス・マーシャル議員は「若者によるズボンの腰ばき、下着や臀部(でんぶ)の露出に対して、市民からの苦情が多数寄せられたため」とコメントしています。

条例の発案者であるマーティン議員によると、腰パン禁止令は下着が見えるようにズボンを腰まで下げている若者を対象としており、腰ばきを「アトランタの若者の間に広まっている悪習の一部」と指摘しているそうです。なお、この条例は男性だけでなく、女性にも適用されるとのことで、同議員は「(男性と同様に)若い女性が下着を露出して街を歩く姿も見たくない。そのような格好は適切でないし、上品ともいえないからだ」と語っており、議会では全会一致で可決されたそうです。この条例に違反した場合は、25ドル(約2900円)の罰金が科され、罰金の額は「腰ばき」で摘発される毎に引き上げられるとのこと。

腰ばきを禁止する条例は、アレクサンドリア市だけでなく同じルイジアナ州のシュリーブポート市でも同様の条例案が市議会で可決され、ジョージア州アトランタ市議会でも「腰パン禁止」条例案が審議中とのこと。
ルイジアナ州の町デルカンブリーでは今年6月に同様の条例が議会を通過し、違反者には最大500ドル(約5万7800円)の罰金または6カ月の禁固刑が科せられるなど、 同州では他の市や町にも広がりをみせています。

CNN.co.jp : 米各地に「腰パン」禁止条例 禁固6カ月の刑も - USA
米アトランタ市で、「ズボンのズリ下げ」ファッションが禁止に?

■そもそも腰パンのルーツって?
腰パンは、ヒップホップ系のファッションとして日本でも若い男性を中心にみかけることがありますね。元々は刑務所の囚人の事故防止にサイズの大きな服をベルトなしで着用させたことがはじまりともいわれています。それが黒人やヒスパニック系の人たちに伝わり、ヒップホップ文化に取り込まれてたことで世界に広がってファッションとして定着しました。

ヒップホップ以前にもファッションモデルが下着のロゴ部分を見せる着こなしで注目されたことがありましたが、それと腰パンは違うようです。

■腰パン禁止令の問題点
ファッションの禁止というのは、一見問題がないように思われがちですが、実は大きな問題が隠れています。一般にファッションは自己主張や自由の象徴とされており、その規制には反感や異論を唱える人も多くいます。腰パン派からは「きついズボンをはいていたら、ポケットから金を取り出しにくい。この方が快適だよ」、「ズボンが大きいからと、工事作業員や配管工まで取り締まるつもりか。偏見も甚だしい」という声もあります。

今回の"腰パン禁止令"は、単に若者のファッションを規制するだけでなく、"アフリカ系文化の差別"という人種問題を内包しているとも言われています。警官がアフリカ系の人に対して暴行を加えるシーンの映像などが公開されることがありますが、この条例によって新たなアフリカ系の人へ嫌がらせをする口実を与えかねないと懸念する声もあがっています。

市民団体の全米市民自由連合(ACLU)ジョージア州支部では、「禁止令で標的になるのはアフリカ系の若者たち。外見と犯罪を結びつける発想は危険だ」と警鐘を鳴らしています。

■腰パンは、どんな印象をもたれているか?
Yahoo!ニュースの意識調査によると70%超の人が腰パンに抵抗感を感じているそうです。とても抵抗があると答えた人は44%で、まったく抵抗がないという人はわずかに12%です。

70%超が腰ばきに抵抗感

回答した人の年齢層は不明であり、腰パンをファッションと捕らえるか、だらしがないと感じるかで、判断がわかれそうですが、周りで見ている人の印象は腰パンファッションを楽しんでいる人よりは肯定的とはいえないのかもしれません。

日本では、アメリカのように過激な"腰パン禁止令"は発令されないとは思いますが、あなたは腰パン、どう判断します?

腰パンはファンション? 身だしなみとして不適切?



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