【気になるトレンド用語】誰のためのデジタル著作権!″DRM″は本当に必要なのか?


アップルの世界最大の音楽配信サービス"iTunes Store"が、DRMを適用していないEMIの音楽コンテンツ販売を開始するといったニュースが報じられるなど、"DRM"という用語がにわかに話題となっています。

DRMは、デジタルデータ化した音楽や映画などの映像のコピー(複製)を制限する技術です。デジタルデータは、オリジナルと同品質のデータを複製でき、普及したインターネットを利用して複製データの配布・交換が容易に行えるため、音楽・映像製品の販売の影響が出ることが理由としてあげられています。

一方、DRMは、消費者が購入した音楽や映像のコンテンツ利用に制限をかけるため、著作者・制作者の利益を守る立場と消費者の購入コンテンツを利用する権利との間で論議が度々おこる問題でもあります。

今や累計1億台を突破した"iPod"の普及を含め、デジタルプレーヤー全盛の時代となり、デジタルコンテンツの著作権をめぐる問題は、DRM技術と切り離せないものとなっているといえるでしょう。

今回はそんな、DRMについて見ていきましょう。

■DRMって、なんのこと?

DRMは、"Digital Rights Management"の略称で、デジタル著作権管理のことを指します。音楽や映像など、デジタルデータにおける著作権管理技術や手法の総称として使われています。

目的は、デジタルデータの著作権を保護するため、コピー(複製)を制限することです。一般には、音楽・映像データのコピー制限として知られていますが、広くは画像の"電子透かし"などもDRMに含まれています。
音楽・映像などのデジタルデータは、コピーによる品質劣化がないことから、インターネットを介した違法な配布や交換が簡単にできてしまいます。こうした違法行為を防ぐために、DRM技術が利用されています。

利用方法は、メモリーカードなどへの内蔵、プレーヤーソフトやファイルの受信・転送ソフトでの搭載などがあります。主なDRM技術の例は、"iTunes Music Store(現iTunes Store)"で販売される音楽ファイル (AAC形式) が有名です。

■DRMの問題点

●業者の著作権保護と消費者の利用権
映画や音楽産業などの著作権を保有する業者は、自らの利益を守るために"DRM技術"は必要であると主張しています。しかし、DRMは、複製以外にも、著作権法によって認められている範囲の利用も制限されることが多く、購入製品を自由に"私的利用"する権利を妨げているという主張もあります。

●再生・利用の保証への懸念
DRM技術は、その多くがメーカーによって提供されており、技術の詳細は一般公開されていません。このことから、DRM技術を提供するメーカーが倒産した場合、購入コンテンツに利用についての懸念もされています。

■激化するメーカーとハッカーの攻防

●DRM回避は違法
DRMを回避するために、ソフト・ハードウェアを改造、またはリバースエンジニアリングして解析すると、米国のデジタルミレニアム著作権法 (DMCA法) 違反となります。

●DRM技術をめぐる攻防
初期のDRM技術には、DVD映像を暗号化するCSSなどが有名です。CSSは"鍵"暗号利用していましたが"固定鍵"を使用していたため、"鍵"がリバースエンジニアリングによって公開されたことで、今日では大きな効力を失っています。

現在のDRM技術は、再生ソフト"iTunes"や"Windows Media Player"などで、暗号化したデータを復号しながら再生するものが多く利用されています。これらは、ソフト内に"鍵"を内蔵するので、利用期間を設定することでコンテンツを再生不能にすることができます。しかし、同方式は、リバースエンジニアリング(違法)で仕組みが公開されてしまうと効力を失ってしまいます。


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