NTTドコモが中古のSIMロック解除を3月末までに対応予定!オンラインでは無料に。総務省が「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」で指導・要請した内容の対応状況を公表



中古のSIMロック解除はdocomoは3月末までに対応!auとソフトバンクは?

総務省は1日、昨年10月より実施している「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の第8回を開催し、その中で昨年4月に取りまとめた「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」における対応状況を公表しています。

同検討会の取りまとめを受け、同省では昨年6月にNTTドコモおよびau(KDDI)、ソフトバンクの大手携帯電話会社に対してモバイル市場の公正競争促進に関して必要な措置を講ずるように指導および要請を行っていました。

内容としては携帯電話番号ポータビリティー(MNP)の円滑化としてオンライン(Web)によるMNP手続き(予約番号取得)への対応や定期契約における利用期間拘束の改善、仮想移動体通信事業者(MVNO)におけるテザリング対応、キャリアメールの転送サービスの実現などが挙げられてました。

この中でMVNOにおけるテザリング対応はすでに提供開始されているほか、定期契約における利用期間拘束の改善は各社ともに2019年3月より実施することが発表されていましたが、その他の項目についても対応状況が明らかにされています。


モバイル市場の競争環境に関する研究会は、モバイル市場の公正競争促進に関する検討会に続いて実施されており、モバイル市場における公正競争をさらに促進して多様なサービスが利用しやすい料金となる環境を整備するための方策について検討を行っています。

当初はY!mobileやUQ mobileといったサブブランドやグループ内MVNOにおいて他のMVNOと同様の料金体系で回線使用料が支払われているのかといった“サブブランド規制”に焦点が当てられていましたが、実際には接続料の算定方法や周波数利用状況、5G、eSIMなどの多様な論点が話し合われています。

そういった中で第8回ではこれまでの内容をまとめつつ、昨年6月に各社に対して指導および要請を行っていた内容についての対応状況についてもまとめられました。またMNPの円滑化に関しては総務省にて各社のコールセンターの混雑状況調査も実施し、その結果が公表されています。



指導および要請された項目ではまずすでに実施されているMVNOでテザリングができなかった問題では、個別に紹介もしたようにauでは2018年11月より、ソフトバンクでは2018年4月より提供しているとのこと。なお、NTTドコモでは以前より提供していました。

また中古製品のSIMロック解除については、NTTドコモが2019年3月末までに提供予定とし、解約後のSIMロック解除期間の制限を撤廃するほか、中古製品についても同様にオンラインでは無料でSIMロック解除が可能になるとのこと。またauおよびソフトバンクでは2019年9月のガイドライン改正を踏まえて対応予定としています。

さらにオンラインによるMNP予約番号発行に関しては、NTTドコモはすでに2006年11月より実施しており、auでは2019年春より提供予定、ソフトバンクは2019年5月末までに実現すべく検討中ということです。

一方、キャリアメールの転送サービスについては現時点で各社ともにMVNOから具体的な要望はないとし、要望があった場合に基づいて協議するとしつつ、その中でもNTTドコモでは実現に当たって課題があると説明。



なお、今回の会合では各社の2018年度における各社のMVNO数・MVNO契約数(全契約数に占める割合)も明らかにされており、NTTドコモでは27のMVNOが928万契約(12.2%)、auでは32のMVNOが624万契約(11.9%)、ソフトバンクでは373のMVNOが402万契約(9.7%)となっているとのこと。ただし、MVNO数は直接各社と接続している数で、仮想移動体サービス提供者(MVNE)を介した数は含まれていません。

またUQコミュニケーションズ(以下、UQ)では57のMVNOが2902万契約(98.9%)、Wireless City Planning(以下、WCP)では6のMVNOが2888万契約(100%)となっていますが、うちグループ外のMVNO契約数はUQが187万契約、WCPが1万契約ということです。









記事執筆:memn0ck


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・総務省|モバイル市場の競争環境に関する研究会|モバイル市場の競争環境に関する研究会(第8回)配布資料

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