近日発売の「Kindle Voyage」や「Fire HDX 8.9」を日本国内で紹介!高城剛氏も登場したアマゾン「KDPアワード」表彰式を開催【レポート】
KDPアワードの第1回受賞者には「白本」や「黒本」で人気となった高城剛氏(右)が選出された |
アマゾン ジャパンは29日、同社の電子書籍リーダー「Kindle」シリーズやタブレット「Fire」シリーズの新製品を日本国内で紹介する記者向け説明会および「Kindleダイレクトパブリッシング(KDP)」で最も活躍した著者を表彰する「KDPアワード」の表彰式を実施しました。
今回はこの会の模様を紹介します。なお、KindleおよびFireシリーズの新製品はすでに発売されている6インチタブレット「Fire HD 6」や「Fire HD 7(ニューモデル)」のほか、電子書籍リーサー「Kindle Voyage」および8.9インチタブレット「Fire HDX 8.9(ニューモデル)」が11月4日より順次出荷予定となっています。
会の冒頭、アマゾン ジャパン バイスプレジデントのKindle事業本部長である玉木一郎氏より、Kindleの国内投入から2年が経過した現状について説明がなされました。
Kindleストアにおける日本語書籍タイトル数はサービス開始当初の5倍となる25万冊、うちコミックに関しては、6倍となる9万冊に達しているとのことです。
さらに、玉木氏はKindleユーザーを対象としたアンケートの結果についても紹介。Kindleの本を選んだきっかけは元々電子書籍や電子書籍リーダーに興味があったとの答えが多いとのこと。テレビCMなどで興味を持ったという人は少なく、まだ先進的なユーザーが使っている状況と分析しているようです。
しかしながら、一方で読んでいる本のジャンルに関しては小説が最も多く、電子書籍で人気と言われるコミックに限らない、幅広いジャンルの本が読まれているとしています。
続いて、Kindleコンテンツ事業部長でディレクターの友田雄介氏がKindleのサービス面における新しい取り組みについて説明を実施。パソコン(PC)などのWebブラウザーでKindleのコミックなどの電子書籍を読める「Kindle Cloud Reader」の提供や国立国会図書館の近代デジタルライブラリーをKindleで読みやすいよう加工し、販売するなどの取り組みが示されました。
その後、Kindleデバイス&アクセサリー事業部の事業部長である小河内亮氏から9月18日に発表された新機種とサービスについて説明がなされました。中でも11月4日発売予定の最新モデルとなるのが電子書籍リーダーのKindle Voyageと新しいフラッグシップタブレットのFire HDX 8.9の2機種になります。
Kindle Voyageは薄型軽量かつ解像度の高い、Kindleシリーズのプレミアムモデル。周囲の明るさに合わせて明るさを調節するフロントライトや軽く握るだけでページをめくることができるページめくりボタンが搭載されているなど、利便性を高める工夫が多くなされています。
一方、新型のFire HDX 8.9はデザインや重量などは従来と変化していませんが、2.5GHzのクアッドコアCPUとより高速になったグラフィックエンジンを搭載したほか、タブレットでは初めて、「Dolby Atmos」という音響技術を搭載するなど、いくつかの進化がなされています。
また、新サービスについては「Word Wise」と「Mayday」の2つが提供されるとのこと。Word Wiseは難しい英単語に対し、自動的に簡単な同意語を表示して英文を読みやすくする機能。こちらは当初Kindleシリーズのみの対応となり、その後Fireシリーズ向けの対応がなされるようです。
そして、Maydayは24時間365日、年中無休で無料のビデオ電話によるサポートが受けられるというもの。専門のスタッフが画面上に印を付けたり、直接遠隔で操作したりすることで、操作上分からない点をサポートしてくれるとのことです。呼出しはボタン1つで簡単にできるのに加え、呼出し後15秒以内の応答を目指しているとのことで、スピーディーなサポートが期待できます。なお、Maydayは現在のところ新型のFire HDX 8.9のみの機能となるとしています。
その後、Kindleストアで誰でも電子出版ができるKDPで、過去1年間に最も活躍した著者を表彰するKDPアワードの授賞式を開催。その初めての受賞者となる「AUTHOR OF THE YEAR 2014」に、自身のメールマガジンのQ&Aコーナーをまとめた「白本」および「黒本」を出版した高城剛氏を選出したことが発表されました。
表彰を受けた高城氏は「電子書籍は今は小さい子供だけれど、素晴らしい大人に成長すると思う。第1回のタイミングで表彰されたことは光栄。これからも、この新しいメディアに対して真剣に取り組みたい」とコメントを述べ、今後も電子書籍に向けた活動を進めていく方針を示しています。
記事執筆:佐野 正弘
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