3G通信機能で通話やメールも単体でOK!Tizen OSを搭載したドコモ版「Gear S SM-R750D」を写真と動画でチェック【レポート】



ドコモの「Gear S」はひと味違う……!?

既報の通り、NTTドコモは9月30日、今冬および来春に発売・開始する新モデルや新サービスを披露する「2014-2015冬春モデル新商品発表会」を開催し、サムスン電子製の腕時計形デバイス「Gear S」を同社の周辺機器ブランド「docomo select」のラインナップのひとつとして取り扱うことを発表しました。発売は10月中旬を予定しています。

ドコモ向けのGear Sは、Wi-Fi(無線LAN)やBluetoothに加え、3G(W-CDMA)・2G(GSM)通信機能が搭載されており、単体でも携帯電話として通話やメールのやりとりができるようになっています。あくまで周辺機器として販売されるため、契約を伴わず購入可能な上、何とSIMロックフリーであるとのこと。これは注目せざるを得ません。

この記事では、発表会場に展示されていたドコモ向けGear Sの実機を写真と動画でご紹介します。


単体通信可能故、UIM(SIM)スロット付き

冒頭にも書いた通り、ドコモ向けのGear Sには3G・2Gの通信機能が付いています。それ故、UIM(SIM)カードスロットが付いています。対応するのはnanoUIM(SIM)カードで、別途通信可能なnanoSIMカードを用意すれば単体で音声通話やメールのやりとりができます。

契約なしで購入可能ではありますが、ドコモではFOMA音声通話向けプラン(バリューコース対象)や新料金プランの「カケホーダイプラン」や「デバイスプラス300」などで回線契約を受け付けることにしています。ただし、今後、Gear Sや別途発表された「ドコッチ」のような通信(通話)可能なウェアラブルデバイスも増えてくることが予想されるため、より安価に維持できる新しい料金プランも検討しているそうです。

なお、単体で通信はできるものの初期設定には、Gear Sに対応したサムスン電子のGALAXYシリーズ(Android OS4.3以降のSamsung製スマートフォン)が必要です。


「携帯電話」故に電話番号やIMEI(製造番号)もチェック可能


ダイヤルも単体でOK

通話は、ペアリングしたGALAXYスマホ・タブレットで行うこともできますし、Gear S単体で行うこともできます。どちらから発信するかは設定で変更できます。


GALAXY Note Edge SC-01F経由で発信

スマホから発信してみます。上の動画の通り、Gear SにもVoLTEによる通話(HD通話)か否かが表示されるようになっています。相手もVoLTE対応機種である場合は、高音質通話が楽しめます。


Gear S単体で発信

設定を変更し、Gear S単体で発信してみました。スマホ経由の発信時とは異なり、呼出中画面にアンテナピクトが表示されています。単体で発信できていることが良く分かります。

今回は、本体スピーカーを使ったハンズフリーで発着信しましたが、Gear SとBluetoothヘッドセットをペアリングすることで、音がだだ漏れしながら通話、ということは避けられます。ドコモの担当者曰く、「ジョギングの時に、スマホを一緒に持ち歩きたくないけど、電話は待ち受けられるようにしたいというニーズには応えられるのではないか」、とのことです。


転送でんわ設定もOK

なお、ペアリングした端末との通信が途絶えると、自動的に自分の電話番号で発信するようになります。その際に、端末からGear Sへ電話を転送する設定も簡単にできるようになっています。逆に、スマホがそばにあるときは、Gear Sから端末へ電話を転送する設定も、もちろん可能です。


SMSの送受信ももちろんOK


端末接続中はiコンシェルインフォメーションも確認OK

単体でのSMS(ショートメッセージ)の送受信も、もちろんできます。また、ドコモ向けらしく、ペアリングした端末のiコンシェルインフォメーションも受信できます。端末を取り出さず、鉄道運行情報や気象情報を確認できるのは大変便利です。


各種センサーを使った機能も


Nike+ Runningにも対応

Gear Sには心拍センサー、気圧センサー、、加速度センサー、ジャイロセンサー、電子コンパス、環境光センサーなどボディサイズの割に色々なセンサーが付いており、単体で色々な計測が可能です。センサーで計測した様々な情報は、サムスン電子の「S Health」だけでなく、ナイキが提供する「Nike+ Running」とも共有可能です。

◯主な仕様
機種名Gear S SM-R750D
サイズ39.8×58.3×12.5mm
質量74.1g
OSTizen
CPU1.0GHzデュアルコアCPU
Qualcomm製「MSM8226」
対応機種Android 4.3(開発コード名:JellyBean)以降のSamsung製スマートフォン
ディスプレイ2.0インチ
360×480ドット
Curved Super AMOLED
バッテリー容量300mAh
カメラ
内蔵メモリー(RAM)512MB
内蔵ストレージ4GB
通信3G
無線LAN(Wi-Fi)IEEEE802.1 b/g/n準拠
Bluetooth 4.1(BLE)
防水◯(IPX7/IP6X)
センサー加速度、ジャイロ、コンパス、心拍数、気圧、UV、照度
SIMカードnanoSIMカード(3G)
※1 仕様は発表時点のもので、製品版は変更になる場合があります。

記事執筆:Sho INOUE(せう)


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