マイクロソフトがサポート終了後もWindows XPを使い続ける人へ注意喚起【デジ通】


先日から、ことあるごとに紹介してきたWindows XPのサポート終了問題。登場から約12年半を経て2014年4月9日に提供された更新プログラムが最後となった。「Windows XPよお疲れ様」と言いたいところだが、どうやらそうも行かないようだ。

マイクロソフトは、サポート終了期日までにPCの中に占めるWindows XPのシェアが10%を切ることを目標としていた。調査会社のIDC Japanの予測では6月末までに法人内のWindows XPシェアが6.6%、個人ユーザーのシェアは8.7%になる見込みだ。どうやら目標値は達成するようだが、これで終わったわけではない。

このサポート終了に合わせ。4月9日にマイクロソフトは会見を開いた。今後も何らかの理由のためにWindows XPを使うという人に向けた注意事項の公開などを行った。

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これからもWindows XPを使用するというのであれば

・すべてのセキュリティ更新プログラムを更新
・セキュリティ製品を最新の状態に
・インターネットからの切断(ウイルス対策)
・USBメモリーの使用停止(ウイルス対策)

といった注意を呼びかけた。

■ネットに接続してはいけないが、接続しないと最新情報に更新できない・・・
Windows XPは2014年4月9日に提供された更新プログラムで、修正プログラムの配布が最後となる。修正プログラムはこれ以前にも多数提供されており、今回配布された物を含め全てのセキュリティ更新プログラムを適用する必要がある。OSはもちろん、使用しているアプリをアップデートすることも必要だし、セキュリティ製品の定義プログラムはこれからも常に最新にする必要がある。

このアップデートにはインターネットへの接続が必要になるが、サポート終了後にWindows XPでインターネットに接続するような使用は推奨されていない。

記事執筆時点では大きな問題は発覚していないようだが、今後セキュリティ上の大きな問題が発覚した場合、各種修正プログラムなどを適用するためにインターネットに接続することで、トラブルが発生する可能性もある。少しでも早く、すべてのセキュリティ更新プログラムを適用する必要がある。しかし、インターネットに接続するような仕様は推奨されない。

また、インターネットに接続していない状態でセキュリティプログラムの定義ファイルを更新するには、他のパソコンから定義ファイルだけをUSBーメモリなどを使って適用するのが便利だ。しかし、USBメモリーの使用も推奨されない。USBメモリー経由で感染するタイプのウイルスがあるためだ。

とは言っても、外部ストレージなど、何らかの手段を使用しなければ定義ファイルの更新はできないので、Windows XPで使用するUSBメモリー、ポータブルHDD、CDやDVDなどの記録メディアはWindows XPで使用する前に、事前に最新の環境でウイルススキャンをした上で使用するなどしなければならないだろう。こういった部分を考慮すると、4月9日までに最新の状態になっているWindows XPマシンであれば、やむなく今後も使い続けることが条件付きで可能であるということになる。

こんなめんどくさい対処をするくらいなら、新しいWindowsを搭載しているPCに、なるべく早く乗り換えたほうがいいだろう。なお、ITライフハックの読者で4月9日時点でWindows XPを使ってアクセスしてくるシェアは6.8%となっている。前述した8.7%より少ないとは、さすがにITリテラシーの高い人たちが多く見に来てくれていることの表れとみることができるだろう。

ITライフハックへのアクセスでWindows XPの占める割合。右側は使っているブラウザー。

ITライフハックへのアクセスでWindows XPの占める割合。右側は使っているブラウザー。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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