総務省がNTTグループで携帯電話と固定通信のセット割引を解禁することを検討!NTT法を一部改正へ――代わりにNTT光回線を開放か!?



NTTドコモの携帯電話と固定通信のセット割ができる!?

日本経済新聞は10日、総務省がNTTグループに対して携帯電話と自宅で使う固定通信サービスの「セット割引」を解禁する検討を始めると報道しています。その他のメディアでも報道同様の内容が伝えられています。

記事では他の携帯電話事業を行っているKDDIグループやソフトバンクグループではすでに提供されていますが、NTTグループはシェアが高かったことにより、現在は市場の独占につながるとして禁止しています。

しかしながら、競争激化でNTTグループのNTTドコモの国内シェアが4割まで低下したため、通称「NTT法」と呼ばれる電気通信事業法の一部見直しの必要があると判断したとしています。NTTの1985年における民営化以来、NTTを縛ってきた「独占規制」が転換点を迎えるということです。

固定通信サービスには固定電話のほか、インターネット回線も含まれ、見直された改正案が施行された場合、NTTグループもNTT東西の光回線サービス「フレッツ光」などとNTTドコモのスマートフォン(スマホ)のセット割引を導入する公算が大きく、両方を契約するユーザーにの負担軽減につながりそうだとのこと。

総務省はNTTへのセット割引の解禁などを検討するため、2月中に情報通信審議会(総務相の諮問機関)の下に有識者検討会を設置。通信各社の意向も踏まえて今年11月をめどに見直し案をまとめ、2015年の通常国会に電気通信事業法の改正案を提出する。法改正後は、これまで禁止されていたNTT東西とドコモによる「一体営業」の一部が認められる。

すでにセット割を導入しているKDDIでは自社の光回線や子会社のケーブルテレビに加入する家庭に対し、スマホの通信料を1人当たり月額1,480円下げています。一方、ソフトバンクグループも家庭向けのインターネット回線サービスとスマホの両方に加入するとスマホの料金が安くなります。

これらが強く影響しているわけではないと思われますが、要因のひとつとして現在、NTTドコモのシェアが毎月減っており、2002年度に55%を超えていたシェアが2013年には40.9%とおよそ14.1%も下がっており、NTTグループが総務省にセット割引の解禁を求めていたということです。

固定通信と携帯をセットで利用できれば、消費者の利便性も増す。例えば光回線に接続したテレビで見ていた映画の続きを外出先でスマホで楽しむことも容易になる。

NTTは1985年の発足時には国内の固定電話を独占してましたが、現在のシェアは7割となっており、光回線の販売も伸び悩んでおり、最近では携帯電話だけで固定電話や固定回線を利用しない人も増えたほか、セット割引で攻勢をかけるKDDIなどに押されているため、日本経済新聞の記事では「総務省は『市場の支配力は弱まった』と判断している。」としています。

ただし、ライバルのKDDIやソフトバンクはNTTへのセット割引の解禁に反対の立場を取っており、かねて固定通信の競争促進のためにNTTが整備した光ファイバー網を他社に開放するよう求めており、セット割引を解禁する代わりに要求の実現を迫る可能性もあるということです。
 
記事執筆:S−MAX編集部


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