Ultrabook要件にタッチ対応が追加 タッチ非対応は、もはやUltrabookとは呼べない時代に【デジ通】


形状はほとんど同じ製品だが、右はタッチ非対応のためUltrabookではない


先日「高精細液晶とタッチ対応の2モデル NECのLaVie Zがさらに軽量化されなんと795gに! 」で紹介したようにLaVie Zは、さらに軽量化されタッチパネル付きとなったモデルとタッチパネル非対応モデルの2モデルで展開される。

2012年7月に発表されたLaVie Zは、タッチ非対応の13.3型液晶搭載だったが、Ultrabookでは世界最軽量と謳われていた。今回のタッチ非対応モデルの795gは、ノートパソコンとして世界最軽量となり、タッチ対応機種が964gでUltrabookとして世界最軽量となる。

タッチ非対応モデルの厚み14.9mmは、従来モデルと同じながら、Ultrabookとは呼べなくなってしまった。これは、インテルの第4世代Core i世代からはUltrabookの要件にタッチ対応が必須となったことが原因だ。このことによって、Ultrabookが本格的に新世代の製品へと変化していることが実感できるといえるだろう。





■Ultrabookと呼ぶための新要件
第4世代Coreプロセッサーを搭載するUltrabookでこのカテゴリ名を名乗れるのはタッチ対応し、薄さなどもUltrabook要件に準拠した製品だけになる。2013年に登場したコード名Haswellこと、第4世代Core iプロセッサーを搭載するUltrabookは、インテルがUltrabook計画を公表したときからの完成形だった。

それまでのUltrabookにもいくつかの要件があった物の、薄さなどが重要な要素で、タッチ対応かどうかは問われていなかった。実際、登場当初のUltrabookは単なる薄いノートパソコンだったが、現在ではタッチ対応が必須となり、さらにタブレットにも変化する2 in 1を推進し始めるなど、従来のノートパソコンとは全く違うカテゴリーへと進化し始めている。



今回発表されたLaVie Zの場合、タッチ対応モデルより非対応モデルの方が1mm薄い14.9mm厚で、Ultrabookだったタッチ非対応の旧モデルから厚みは変わっていない。しかし、新しいタッチ非対応モデルはUltrabookを名乗ることができなくなった。このため、わざわざ表現を変え「タッチ非対応のLaVie Zはノートパソコンで最軽量」、「タッチ対応のLaVie ZはUltrabookで最軽量」という使い分けをする必要が出てきたわけだ。

LaVie Zのタッチ非対応製品のように、今後はタッチ対応かどうかで別モデルと区分するなどとして販売されるようになるだろうが、インテルが推し進めているUltrabookの要件にタッチ対応が入っている以上、タッチ非対応の単なるノートパソコンは、販売戦略的に今後縮小される傾向になるかっもしれない。

LaVie Zの場合、Core i7、IGZOの超高精細液晶を搭載しながら、従来型ノートパソコンとして世界最軽量のプレミアモデルという位置づけで生き残ることができたが安価なモデルでは、そうはいかないだろう。

Ultrabookは薄いだけではなく、タッチ対応などの新しい流れに対応し、さらに従来のノートパソコンのようにも使え、タブレットとしても使える製品も増えてきた。ちょうど10年前に登場したCentrino(セントリーノ)が要件を変えながら第6世代まで進化したようにUltrabookも、要件を変えながらまったく新しいカテゴリーの製品に育ちつつあるようだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

Ultrabookの説明
インテル

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