NTTドコモがiPhoneを導入すると思ってやっている!次期iPhoneが800MHz帯に対応するなら乗換促進施策を導入へ――KDDI田中社長
au 4G LTEとiPhoneの関係について紹介! |
既報通り、KDDIは2日、au向け高速データ通信サービス「4G LTE」について「一連のLTE通信障害への対策とこれからのLTEネットワーク戦略について」と題した説明会を開催しました。
その中で、KDDI代表取締役社長の田中孝司氏(自称:田中プロ)は、2.1GHz帯しか対応していないためエリアのカバー率で誤解を招く説明をしていたとして総務省から指導、また消費者庁から景品表示法違反で措置命令を受けるなどしていた「iPhone 5」、そして次期iPhoneについての状況についても語っていました。
ここでは、説明会におけるiPhoneについての内容をまとめて紹介します。
まず、説明会では、障害対策の進捗と今後の方針について田中氏が登壇し、800MHz帯および1.5GHz帯、2.1GHz帯によるトライバンド(マルチバンド)によるネットワーク構築を行っていることを説明。
中でも、LTEを電波浸透性の高い800MHz帯をベースにエリアを構築しており、2013年8月末現在でLTE全国エリアは実人口カバー率97%となったことからすでにエリア面では“完成フェーズ”に入ったことを紹介していました。
基地局免許数では、あくまで免許数で実際に電波を出しているわけではないと補足していましたが、2013年8月3日時点でauが800MHz帯で3.1万、1.5GHz帯で0.5万、2.1GHz帯で2.4万の合計6万局と、ソフトバンクモバイルおよびイー・アクセス(イー・モバイル)が1.7GHz帯で0.9万、2.1GHz帯で2.9万の合計3.8万局、NTTドコモが800MHz帯および1.5GHz帯がそれぞれ0.2万、2.1GHz帯が3.2万で合計3.5万局とauの基地局数が他社を上回ってるとのこと。
これにより、他社のLTEサービスと比べて圧倒的なLTEエリアでると語り、速度においてもすでに8月からネットワーク側では、2.1GHz帯における20MHz幅による下り最大150Mbpsサービスも開始しているとのことでした。
一方で、最も販売台数が多いと見られるiPhone 5は、エリア展開でベースにしている800MHz帯に対応していないことを指摘されると、田中氏は「iPhone 5が対応している2.1GHz帯の実人口カバー率も拡大している。」と説明。
具体的な2.1GHz帯の4G LTE実人口カバー率は、2013年8月末時点で72%、今期末で80%以上(現時点では80%半ば)を予定し、来期はさらに拡大する予定であり、周波数幅別では、5MHz幅以上が72%、10MHz幅以上が31%、15MHz幅以上が6%となっていると紹介されました。
また、電波は届いているのにデータ通信が行えない状態を指す、いわゆる“パケ詰まり”については、iPhone 5発売当初は確かに起きていたが、現在はほとんどないとし、もし、そういった状況があるならサポートに連絡して欲しいということでした。
さらに、質疑応答および囲み取材では、次期iPhoneについての話題も上り、あくまで仮定の話として、KDDIではNTTドコモが取り扱うと思って取り組んでいること、800MHz帯に対応しているのであれば確実に他社よりもエリアが広く有利であること、それが仮に次期iPhoneがTD-LTE(AXGP)に対応していた場合でもソフトバンクモバイルよりも有利であることは変わらないと語っていました。
同時に、800MHz帯に対応していれば、対応していないiPhone 5からのなんらかの乗り換え促進施策(プログラム)を導入することも示唆していました。
さらに、次期iPhoneで他社との差別化ポイントとして、今回説明が行われた「ネットワーク」と、auスマートパスやauスマートサポートなどを導入している「独自サービス」の2点を挙げ、「値段での差別かはしたくない」と笑いながら話していました。次期iPhoneの発表・発売が楽しみですね!
記事執筆:S-MAX編集部
写真撮影:AppComing
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