タブレットPCの大本命となるか!?マイクロソフトのWindows 8搭載タブレット「Surface Pro」ーーハードウェアとWindows 8との相性をチェックした【レビュー】


Windows 8といえばタッチ操作!

日本マイクロソフトが6月7日から発売を開始した「Windows 8 Pro」搭載タブレットPC 「Surface Pro(サーフェス プロ)」。

3月に発売されたARMコアCPUに対応した「Window RT」搭載のタブレットPC「Surface RT(サーフェス アールティ)」と違い、Intel製のx86コアCPU「Core i5ー3317U」を搭載するというようにフルスペックのWindows 8を搭載したPCで、中身的にはごくごく普通のPCだ。

これまで、当ブログメディア「S-MAX(エスマックス)」では外観編iPad比較編を公開してきたが、今回は、タブレットPCであるSurface Proと、タッチパネル操作に対応したWindows 8とのマッチング(相性)はどうだろうか?といったあたりをチェックしてみたので、紹介したいと思う。

Windows 8といえばタッチ操作に対応したこと、スタート画面のライブ タイルなどを搭載した見た目にも変化がわかる新しいOSだ。

当初、Windows 7からのアップグレードを躊躇していたのだが、いざこれまでWindows 7で使ったいたPCに導入して使ってみるとOSを触ることが面白くなるほどで、タッチパネルならもっと使いやすそうだと思っていた。そうこうしているうちに、タッチパネル付きのノートPCも購入してしまったほどだ。

PC用のOSが面白いと思ったのはWindows 95以来かも知れない。そんな経緯があってのタッチパネルオンリーのタブレットPC Surface Proの購入となる。純正オプションのタッチカバーは上記の通りノートPCがあるので未購入だが、機会があれば購入してみたいと思っている。

これまで、実はタッチパネルを搭載したモバイルPC(SONY VAIO type UやWILLCOM D4)を何度か購入しているが、モバイルに特化した性能の低さや、そもそもWindows自体がタッチパネル操作向きではないため使いづらいなど不満点があった。

一方で、Surface Proは性能の点では今のところ不満点はなく、当たり前だがCore i5を搭載した普通のWindows PCであることを実感している。

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ライブ タイルと呼ばれるタイルが並ぶスタート画面

まず、タッチパネルで利用する上で、重要なのがスタート画面だ。新しくなったスタート画面は、アプリケーションランチャーだけではなく、ウィジェット的な役割を果たしている。

スタート画面がAndroid端末で言うところのホームに相当し、別画面で表示されるアプリケーション一覧がAndroidのアプリケーションドロワーだと思えば、Android利用者にはわかりやすい。
02アプリ画面。従来のWindosスタートメニューを全て展開した状態だ


Surface Proならこの新しいユーザーインターフェース(UI)を、タッチ操作で存分に楽しむことができる。アプリの終了は画面の上から下へアプリを投げるように行い、アプリの切り替えは画面左端からアプリをつまんで落とすようなジェスチャー、そしてアプリの設定は画面下から上へ操作するとメニューが表示されるなど、直感的な操作が良くできている。

ただし、電子書籍アプリのページめくり操作と似ていることもあり、誤操作となることもあった。
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画面下から上へスワイプするとメニュー表示となる


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検索や終了などは画面右から左へスワイプする


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スリープやシャットダウンはこれまでより操作手順が多い


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ニュースとファイナンスのアプリを同時表示。幅に合わせてレイアウトも変わる


スタート画面やストアアプリの文字入力は、自動的にソフトウェアキーボードが表示されるためスマートフォンやタブレット端末と同じ感覚で操作可能だ。好みのIME(文字入力ソフトウェア)に変更も可能なので、使い慣れたIMEでサクサク文字入力が可能だ。
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大きめのソフトウェアキーボードで入力も簡単


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ストアアプリの数はまだ少ないが、タッチパネルに対応したアプリは使いやすいものが多い


さて、肝心のWindowsの本当の顔とも言うべきデスクトップだが、Surface Proは初期状態ではディスプレイスケーリングが150%となっている。

見た目は見やすい普通のデスクトップだが、ビットマップグラフィックがぼやけて見えたり、スケーリングを無視するソフトでは表示が小さくなったりと、表示に関してはちぐはぐなところもある。
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タッチ操作しやすいディスプレイスケーリング150%


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ディスプレイスケーリング100%にするとフルHDの広さを確保できるが、タッチ操作が厳しい


スケーリングを100%にすると表示は解決するが、10.6インチにフルHD(1920×1080ドット)では表示が小さすぎてタッチ操作が難しくなってしまう。

基本的に初期状態で問題なく使えるが、スケーリング150%のぼけた表示が気に入らなかったり、もっと作業領域を広くしたい場合はスケーリングを150%より小さい値に調整して使うと良いだろう。

スタート画面では文字入力時に自動で表示されたソフトウェアキーボードだが、デスクトップではタスクバーのキーボードアイコンをタップして表示となる。タブレット端末感覚で使っていると、「あれっ?」と思う瞬間だがこれは慣れるしかないだろう。
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デスクトップではソフトウェアキーボードを手動で表示する必要がある


タッチカバーなどの純正オプションを用意しておけばこんな状況に陥らず、すんなりと文字入力が可能だ。タブレットPCプラスαとしてSurface Proを活用するなら購入しておくべきだろう。

タッチ操作によるスクロールに対応していないソフトなどがあったり、スケーリングを小さくするとタッチ操作ではファイルメニューなどの操作が難しくなってしまうが、それを差し引いても手軽にWindows PCが使えてしまうSurface ProとWindows 8は魅力的であると感じた。

次回は、Surface ProのCPUなどの性能の実力をチェックしてみたいと思う。

記事執筆:mi2_303


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