Interop Tokyo 2012:サイバートランスジャパンがPHSや3G回線を利用した「クラウドLEDによる照明省エネ制御」を展示【レポート】
少ないデータ量をどんなときでも安定利用できるPHSの強みを活かしたソリューション |
クラウドコンピューティングなどの仮想化やIT技術やビジネス関連の展示会としてINTEROP TOKYO2012(併催イベントとしてデジタスサイネージジャパン他)が2012年6月13日〜15日まで千葉の幕張メッセにて開催されました。
今記事ではサイバートランスブースジャパンにて展示されていたモバイル回線を利用して「手元で一括でLED照明の制御の操作を行う」ソリューションが展示されていましたので紹介します。
「クラウドLEDによる照明省エネ制御」概要。
実際に展示されていた制御キット、写真下のPCで出した指示がPHS回線でLED蛍光照明に伝わり輝度や消灯を行うことが出来ます。
■HTMLベースで細かい指示や設定が出来る。
ブラウザ上で一連の動作や命令を出せます。
アプリケーションベースでなくブラウザで動作させるようになっており、PCやスマートフォンなど、「ブラウザを積んだ機器」(HTML5が利用できれば)なら設定変更や動作をさせらるようになっています。
■既存のPHS装置を流用しているだけじゃない
LED照明側の制御装置
PCに接続されていたルーター。PHSデータカードの「AX530S」を使っているのが確認できます。
また、今回のソリューションに合わせてPHSのネットワーク制御に関しても進化しておりPHS回線で常時接続を保つことはこれまで厳しかったものの、「ほぼ」常時接続を行えるようにPHS側も改良出来たとのことです。
今回、PHSを利用した経緯については、昨年の東北地方太平洋沖地震が発生したときもウィルコムのPHS回線は他の通信キャリアが軒並み利用が出来なくなった中、唯一通常どうりに使うことが出来たというのが大きいそうです。
LED照明の制御もただ輝度変更や消灯点灯だけでなく、緊急地震速報などを受信しその際には点滅させることもできるなど「周囲に予め周知しておけば緊急地震速報を社外にも知らせることが出来る」ようになっているそうです。
緊急地震速報などが来た場合もブラウザから確認できます。
尚、上の写真の場合iPhone(3G)からホストPCに接続し、ホストPCからPHS回線を使いLEDを制御、といった状態になります。
また、余談ですが今回のソリューションの仕掛け人は元ソフトバンクテレコム関係の方でした。
昨年の震災のときにウィルコムがほとんど回線に影響を受けなかったことを知り、PHSの活用を決めたのだとか。
災害時でも安定した回線維持が可能なPHSだからこそな、照明制御ソリューション。
これから夏も本格的になり節電が話題になっているからこそ、こうした節電への取り組みが注目されるかもしれませんね。
記事執筆:河童丸
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