さらばFermi!Keplerアーキテクチャ採用のGPU NVIDIA GeForce GTX 680登場
NVIDIAのアーキテクチャのコード名は、Kepler前はFermi(フェルミ)であった。これはエンリコ・フェルミというノーベル賞物理学者の名前から来ていると思われるが、その由来が何を意味するのか?といったことはあまり語られていない。
筆者は当初「フェルミのパラドックス」(『宇宙には多くの生命体が存在し得て、知的生命体も多く存在すると推測できるにも関わらず、それらの知的生命体が地球に来た痕跡が発見できないのはなぜか?』というパラドックス)、その後「ドレイクの方程式」(地球外生命体の存在分布を推定するフランク・ドレイクの方程式)につながるので「Drake」(ドレイク)にでもなるのかと推測していた。
見事に推測は外れで今回のKepler(ケプラー)である。ケプラーの法則(第一、第二、第三)のおかげでコペルニクスの地動説は確固たるものとなり、従来の考え方を大きく変えることとなった。こうした物事の大転換を指して「コペルニクス的転回」と言うが、KeplerはGPUの世界にコペルニクス的転回をもたらすという意味にも取れる。
とまあ余談はこの辺にしておき、KeplerがFermiからどう変わったのかいくつかのポイントを紹介しよう。
●旧世代製品に対して1ワットあたり2倍のパフォーマンスを発揮する新しいストリーミング・マルチプロセッサー・ブロック(SMX)を搭載。
●アコースティックダンパー、高効率ヒートパイプ、カスタムフィンなど、静かなゲーム体験を実現できる特殊な部品を採用することで静音化を実現。
●GPUの処理速度を動的に調整し、ゲーム性能を最大化できるNVIDIA GPU Boostテクノロジを搭載。
●ゲーム性能を犠牲にすることなくビジュアルを改善するため、新しいアンチエイリアシングテクノロジ(FXAAとTXAA)とAdaptive VSync(垂直同期)テクノロジを搭載。
●充実した3Dゲーム体験が得られるように、1枚のカードで4台までのディスプレイをサポート(4台のうち3台まで3Dをサポート)。
●TSMCの新しい28nmプロセスで製造されており、PCI-E Gen 3とDX11.1をサポート。
以上がGeForce GTX 680の大きな特長だ。ベンチマーク結果では、前モデルの最上位となる「GeForce GTX 580」と比較して、大幅に性能向上しているにも関わらず消費電力が圧倒的に少ないとされている。Keplerの開発には5年間、のべ180万人以上が携わったとされている。今後登場してくるGPU製品は、Keplerベースとなることになっている。Kepler最上位となるGeForce GTX 680搭載カードの値段は6万円台半ばとされており、今後はこれ以下のクラスの製品が続々と投入される予定になっている。
なお、GeForce GTX 680と同時にモバイル向けのGPUとなる「GeForce 600M」ファミリーも発表された。このチップはUltrabookと組み合わせることで高性能ながら可搬性に優れるUltrabookが作れるとされている。
■GeFoece GTX 680ページ
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