二度と見られない、故・森田芳光監督の貴重な演出シーン


昨年12月に急逝した故・森田芳光監督が十数年前から企画し、遺作となった『僕達急行 A列車で行こう』。 日本映画史上最多の20路線80車両を撮影に使用するなど、監督の鉄道への愛がつまった作品である。

松山ケンイチと瑛太が鉄道ヲタクを演じ、その“鉄ちゃん”ルックやほのぼのとした青春ストーリーも話題の本作から、スペシャルメイキング映像と、松山ケンイチが森田芳光監督に寄せたメッセージが公開された。

今回公開された映像には、最初に撮影された九州での様子と本編の一部を収録。森田監督が、美しい自然を背景に松山ケンイチや貫地谷しほりに演出を行うシーンは非常に楽しげで、撮影現場の和やかな雰囲気がこちらにまで伝わってくる。残念ながら今後二度と見ることのできない森田監督の演出姿は大変貴重である。かつては『家族ゲーム』などで松田優作にも行ったであろう名監督の演出の様子は、映画ファンならば目に焼き付けておくべき映像だ。

また本編映像には松山と貫地谷の“ある重要なシーン”まで含まれておりこちらも必見。
【松山ケンイチからのコメント】
「現場でいちばん面白かったのは森田監督だったんですよ。森田監督の演出がいちばん面白くて。演出されながら笑ってたりするんですけど。僕が森田監督から感じた面白さをちゃんと表現できるように、と思いながらやってましたし、そういう意味でお芝居を楽しむこともできました。僕らは結局、森田監督の世界観のなかで“遊ばせてもらっていた”だけです。すべて監督の力ですが、瑛太さんとは、いいお芝居ができたと思います。森田監督はやはり見ている部分が全然違いますね。すごく速い“目”で、いまの社会を切り取っています。それは、それまで僕が考えたこともなかったようなことで、すごくハッとさせられました。観ている人も、この社会のいまを、映画を観ながらポジティブに気づかされていくんじゃないかと思います」

【『僕達急行 A列車で行こう』スペシャルメイキング-九州編-】


『僕達急行 A列車で行こう』は3月24日(土)より全国ロードショー。

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