【2011上半期アワードvol.5】 泣け、笑え、怒れのイケてる映画たち


 2011年上半期に公開された作品の中から、ムービーエンターの編集部員が独断と偏見でベスト10を選ぶ「編集部的上半期アワード」。興行収入や受賞作品などの枠にとらわれずに、5週に渡ってランキングを紹介していきます。第1回は「ヒーロー妄想のカンタ」、第2回は「映画は芸術ハラ」、第3回は「女子映画勉強中のナカムラ」、第4回は「映画はビビビ!のマサキ」がベスト10をチョイス。最終回は「ドラマのサイトー」がお届けします。


第1位『八日目の蝉』


(C)2011「八日目の蝉」製作委員会
 『八日目の蝉』は泣けます。2回見て2回とも、それぞれ別の場面で泣けました。妻子ある愛人の赤ん坊を誘拐し、4歳になるまで自分の娘として大切に育て上げ、その後、逮捕された女性(永作博美)と、親元に戻ったものの、実の両親を親と思えないまま成長した娘(井上真央)の葛藤が、小豆島の美しい景色をバックに描かれています。親の気持ち、子の気持ち、赤ん坊の笑顔、小豆島の景色、そして、ラストシーン……。あなたは、どの場面で泣きますか?




第2位『冷たい熱帯魚』


(C)NIKKATSU
 『冷たい熱帯魚』は痛いです。1回見ただけでトラウマになりました。小さな熱帯魚店を経営する主人公が、娘の万引きをきっかけに、巨大熱帯魚店を営む男と知り合います。その男は平気で人を殺すシリアルキラー。気弱な主人公は、なすすべも無いまま猟奇殺人事件に巻き込まれていきます。スリリングな展開は、146分間、退屈させることがありません。実際に起こった事件をベースにした設定やセリフ回しは、急な災難に巻き込まれる前の“予防接種”になるはずです。



第3位『生き残るための3つの取引』


(C)2010 CJ Entertainment Inc. All Rights Reserved.
 『生き残るための3つの取引』はテンション高いです。警察も、検事も、裏社会の男も、みんな怒っている作品です。殺人容疑者を誤って射殺という失態を犯した警察上層部が事実を揉み消すため、冴えない刑事に“犯人捏造”を命令。刑事は、裏社会の男を使いニセの容疑者を仕立てあげますが、ある検事が事実に気付いてしまいます。命が削られるプレッシャーの中で、知力と体力を振り絞って戦う男たちの姿に、「私も頑張らなきゃ」と奮い立つ思いがする作品です。誰が生き残るのか、予想しながら楽しんでみては?



第4位〜10位


(C) 2010 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
 4位の『ソーシャル・ネットワーク』は、主人公とジャスティン・ティンバーレイクの早口が凄まじかったです。5位の『トゥルー・グリッド』は、コーエン兄弟が好きなので。6位の『塔の上のラプンツェル』は、主人公が酒場の荒くれ者たちを虜にするシーンを見て、私も虜になりました。7位の『スカイライン -征服-』は、ブラックユーモアが効いています。8位の『デュー・デート 〜出産まであと5日! 史上最悪のアメリカ横断〜』は、マイク・タイソンがいい味。9位の『洋菓子店コアンドル』は、ラストシーンが好みです。10位の『BADBOYS』は、見た後に爽快感を味わえます。



ドラマのサイトーの2011年上半期アワード

 1位 八日目の蝉
 2位 冷たい熱帯魚
 3位 生き残るための3つの取引
 4位 ソーシャル・ネットワーク
 5位 トゥルー・グリット
 6位 塔の上のラプンツェル
 7位 スカイライン -征服-
 8位 デュー・デート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜
 9位 洋菓子店コアンドル
10位 BADBOYS


ちょっと残念だった映画『英国王のスピーチ』


(C)2010 See-Saw Films. All rights reserved.
 『英国王のスピーチ』は、予告編が素晴らし過ぎました。他の映画を見に行った際に、この映画の予告編を見て感動。公式サイトでも、繰り返し予告編動画を見て、「絶対に見る映画」と決めていました。でも、実際に劇場に足を運んだのは、アカデミー賞作品賞が決まったずっと後でした。すると、スクリーンからは、予告編以上の感動が生まれませんでした。もっと、予備知識無しに見ればよかった。個人的アカデミー賞予告編賞です。




2011年下半期注目の映画『カーズ2』


『カーズ2』ジャパンプレミアより
 ディズニー・ピクサーって期待を裏切らないですよねってことで7月30日公開の『カーズ2』に期待です。前作はまだ見ていないのですが、これを機にチェックしようと思っています。挿入歌に選ばれたPerfumeの「ポリリズム」も、どう使われるのか楽しみなところです。最強のレーサーを決めるワールド・グランプリに出場するために、天才レーサーのマックィーンとピット・クルーを務めるメーターらは東京へ。そこで彼らは、グランプリに仕掛けられた陰謀に巻き込まれていき、マックィーンとメーターの友情にも亀裂が生じていく……。



 これで、編集部による2011年上半期アワードはおしまい。今度は、あなた自身のランキングを教えてくださいね。映画の好みって、多様なのが面白いですよね。また年末の下半期アワード(あるのかな?)もお楽しみに!

編集部が振り返る“心に残った映画”『2011上半期アワード』
編集部的映画批評

ドラマのサイトーの2011年上半期総括

泣いたり、笑ったり、怒ったり……。日常ではなかなか出てこない、いろんな感情を引き出してくれる映画って、いいですよね。で、その感情を誰かと共有できると、もっといいですよね。今回は、そんな楽しみ方ができる映画をチョイスしたつもりです。まだ公開中、あるいはDVDになっている作品もありますので、ぜひ誰かとご覧になってみてください。

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