【編集部的映画批評】例えるならスーパー戦隊の“戦国無双”!なぎ倒されていく伝説のヒーローたち


 皆さんは、子供の頃に「スーパー戦隊」に憧れたことはないだろうか。1975年、スーパー戦隊シリーズの第1作となる「秘密戦隊ゴレンジャー」が放送開始となると、今までにないカラフルで個性的なヒーローに、子供たちは目を奪われた。そして、現在の「海賊戦隊ゴーカイジャー」に至るまで、実に35に及ぶ戦隊が地球征服を企む悪の軍団と戦い続けてきたのだ。そんな「スーパー戦隊」のヒーローたちが大集合する映画が『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』である。6月11日から公開されて、現在も絶賛上映中である。

『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』

“宇宙最大のお宝“を見つけるために地球にやって来た海賊戦隊ゴーカイジャーは、再び襲来したザンギャックと戦っていた。そんな中、ザンギャック艦隊と黒十字軍の首領・黒十時王は互いの目的のために結託し、ゴーカイジャー&ゴセイジャーを窮地に追い込み…。

199人って、戦闘員より多いのでは?

 35のスーパー戦隊が集まるのは、想像以上にすごい。何せ199人もいるのだから。未だかつてこれほどたくさんのヒーローが集まったことはないだろう。ザコ戦闘員だって、デカマスター(「特捜戦隊デカレンジャー」)の100人斬りの100人がせいぜいのところ。その倍もいる。レジェンド大戦の時の様な、CGでない限り、ザコ戦闘員ですらこれ程たくさん集まったことはないのでは?そして、この集まった伝説のヒーローたちが、海賊戦隊ゴーカイジャーのメンバーたちと戦う場面がある。そして、ゴーカイジャーたちにバッサバッサとなぎ倒されていくのだ。集団で襲いかかり、なぎ倒されていく姿は、まさにゲームの“無双シリーズ”。憧れのヒーローが倒されていく姿は、ちょっと悲しいが、それ以上の爽快感がある。

懐かしの“素顔の戦士”が出ただけでちょっと嬉しい

 変身後のスーパー戦隊が集合するこの作品。全員ではないが、数人、変身前の姿のヒーロー、いわゆる“素顔の戦士”も登場する。秘密戦隊ゴレンジャーの海城剛(誠直也)をはじめとして、電子戦隊デンジマンの青梅大五郎(大葉健二)、五星戦隊ダイレンジャーの天火星・亮(和田圭一)、特捜戦隊デカレンジャーの胡堂小梅(菊地美香)など、ゴーカイジャーとゴセイジャー以外の歴代戦隊から13人もの素顔の戦士が出演。どの世代の人にも必ずやどこかでヒットするラインナップである。物語が終結しても、その後どうなるのだろうと人はあれこれ想像して楽しむもの。だから、この様に“その後の姿”が登場するとなんとも嬉しいものである。なお、シグナルマンやウルザードのような懐かしの助っ人キャラも登場するので、ここも注目!

スーパー戦隊にはロボットがあるのだ

 スーパー戦隊の全員集合が仮面ライダーの全員集合と最も異なる点、それは「ロボ」の存在である。1979年、シリーズ第3作のバトルフィーバーJにて、初の巨大ロボ「バトルフィーバーロボ」が登場。以降、戦隊シリーズのクライマックスには巨大な敵とロボットの戦いが定番になった。そして、勿論、本作には、そのロボたちも登場。歴代ロボの必殺技の応酬はかなり豪快。また、必殺技シーンのみ昔の映像が使われているのも良い。今の発達した技術を使って再現した映像も悪くはないが、「あー、こんな風だったな」という昔の映像が出てくるのも味があって良いものである。

 総合的にまとめると、まず集め過ぎ度については言うまでもないだろう。よくぞここまで集めて、画面内に収めることができたと感服してしまう。ただ、歴代ヒーローの必殺技が少なかったのが残念。もっとシンケンレッドの烈火大斬刀での百火繚乱や、タイムファイヤーのDVリフレイザーとかも観てみたかった。それに、巨大ロボ対決で、ニンジャマンが登場しなかったことも残念。「青二才」と言われ「それを言っちゃ〜おしめぇよ」とサムライマンに変形する様子も観たかった。しかし、これは時間に限りがあるので仕方がない。何せ35の戦隊もいるので、全部入れていたら何時間にもなってしまう。だから、もっとそれぞれの歴代ヒーローのスピンオフ作品をVシネマで良いのでたくさん作って欲しい。ヒーローだけではなく、ロンダーズファミリーの過去とかももっと見てみたい。皆さんはどの戦隊のスピンオフを観てみたい?

ヒーロー妄想のカンタの所見評価

これは集め過ぎじゃないですか度:★★★★

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