マルコヴィッチが危ない性格のキャラで大暴走!


 ジョン・マルコヴィッチと言えば、デビュー作『プレイス・イン・ザ・ハート』でいきなりアカデミー賞助演男優賞にノミネートを受けて以降、『キリング・フィールド』『危険な関係』『ザ・シークレット・サービス』『コン・エアー』『バーン・アフター・リーディング』など様々な映画に出演している名俳優である。そんなマルコヴィッチが、『RED/レッド』で、マーヴィン・ボッグスという人物を演じているのだが、このキャラクターがとんでもないイカレ具合である。

 『RED/レッド』とはどんな作品か。ブルース・ウィリス演じる元CIAの男フランク・モーゼスが、突然、何者かに命を狙われる。そのことで眠っていた現役魂が目覚める。そして、CIAから、コードネーム≪RED≫(退職者した超危険人物)と呼ばれている仲間たちと共に立ち上がり黒幕を激闘をするという物語。マルコヴィッチが演じるマーヴィンは、その“仲間たち”の一人である。

 猜疑心と被害妄想が強いマーヴィンは、常に命を狙われていると妄想している。それで、人に見つからないようにと、沼地に棄てられた車の下に穴を掘って、その中で生活している。しかも、いつ殺し屋が来ても良いように、穴の中はたくさんの武器で埋め尽くされていた。こんな男だから、一度、人のたくさんいる場所に出れば大変。周りの人間はみんな自分を殺そうとしていると妄想して、何もしていない通りすがりの人に銃を突きつけて騒ぎを起こしてしまうとんでも男である。ただ、この猜疑心の強さで仲間を救うこともあるので、なかなか憎めないところもある。

 武器や爆薬をこよなく愛する危ない性格のマーヴィン。でも、時にはこの危ない趣味が役に立つ事もある。皆さんは、ロケット砲を持った敵に遭遇したらどうするだろう。普通は「逃げる」という選択を取るだろう。しかし、マーヴィンは、拳銃一本で立ち塞がる。そして迫りくるロケット弾をたった一発の弾丸を撃ち込んで大爆発させ、危機を回避してしまう超スゴ腕なのだ。引退した男と思って侮ることができない。戦闘なら現役真っ盛りである。

 そんな頼もしくもイカレている男を演じたマルコヴィチ。シリアスなイメージの性格俳優が、『RED/レッド』では真逆の騒がしい人物になっているのは驚きだ。「でも、マルコヴィッチって、コメディにも出演したことがあるじゃないか」と言う人もいるかも知れない。だが、そんな人に質問したい。「マルコヴィッチが爆弾を腹に巻いて奇声を上げながら追いかけて来る」そんなシーンを想像できるだろうか。コメディなんて簡単な言葉では片付けられないマルコヴィッチの新境地が『RED/レッド』では確認できる。

 5月18日にブルーレイ、DVD 、オンデマンドで新登場。マルコヴィッチの雄姿をたっぷり堪能しよう。

『RED/レッド』オフィシャルサイト

<5月18日(水)ブルーレイ/DVD /オンデマンド新登場>
『RED/レッド』ブルーレイ+DVDセット 3,990円(税込)
『RED/レッド』DVD 3,360円(税込)
『RED/レッド』オンデマンド

「MOVIE ENTER × RED/レッド」特集

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