2016年に世界の携帯電話普及率が100%に


2009年は世界の携帯電話出荷台数が1.7%減で11億9316万台だった。第1四半期に落ち込んだものの、それ以降は、新興国の需要拡大と先進国のスマートフォンの広がりで回復していったのだ。スマートフォンは、日本では10%程度だが、欧米では20%から30%の普及率であるというニールセンの調査結果からも、スマートフォンの急速な拡大がわかる。
矢野経済研究所では2010年の携帯電話世界市場は、前年比11.5%増で13億2983万台の見通しと分析する。新興国・途上国は、アジアを中心に中南米やアフリカなどで急成長し、先進国は3G通信網にあわせて、スマートフォンやモバイルデータ通信サービスが急成長しているためだ。

2010年は、スマートフォンが前年比45.3%増の2億7291万台となる見込みとのこと。これは、Android製品が急成長し、大手メーカーが本格参入したため。さらに、通信機能を内蔵したタブレットや電子書籍端末などの新しいカテゴリの製品も登場している。
このスマートフォンは、ハイエンド市場をけん引している。その一方で、従来の携帯電話からの置き換えも進み、今後はミドル、ローエンドのマーケットも広がりそうだ。

携帯電話を地域別で見ると、アジア・オセアニア市場では、中国やインドが市場をけん引し、前年実績を大きく上回る見通しだ。パキスタン、インドネシアの加入者数が1億を超え、フィリピン、タイ、バングラディシュ、ベトナムなども加入者が急増している。
中南米では、ブラジル、メキシコ、アルゼンチンを中心に加入者が増加している。アフリカでは、エジプト、ケニア、ナイジェリアなどを中心に増加傾向にあるが、ローエンド主体の市場でメーカー間の競争も激しい。
中近東では、多くの国で普及が進んでいるが、経済力を背景に国家、地域間の格差が大きくなってきているとのことだ。

さらに、2016年には、携帯電話出荷台数が20億台レベルに、加入者数が74億人まで増加し、人口当たりの普及率が100%(2015年の世界人口72億9000万人、国連推計)となる見通しだ。

矢野経済研究所

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