最優秀は86才「東京の今」はどんな景色?スカイツリーから月島まで【新-写真空間】


リコーフォトギャラリーRING CUBEでは、本日(11月3日)より11月14日まで、第37回東京都写真展「東京の今」を開催中だ。

東京都写真展は、写真愛好家が多数所属する、「全日本写真連盟東京都本部」が毎年開催しているフォトコンテストだ。2009年9月10日〜2010年9月9日までの1年間に都内で撮影された作品を一般公募し、その中から入賞した約80点の作品を展示する展覧会である。

今回のテーマは、「東京の今」。

同写真展を主催する「全日本写真連盟東京都本部」委員長の林繁一氏と副委員長の鳥居博子氏にお話を伺った。

■東京の今を象徴するスカイツリーから移転に揺れる月島まで
「東京都写真展は、1977年(昭和52年)に第一回を開催し、今年が37回目となります。撮影の対象としては、『東京』を掲げていますが、作品は都民に限らずご応募いただけます。

毎年多くの方にご応募いただいていますが、『東京』をテーマにしていることから、風景写真などよりも、街並みや人の表情、時代の風俗、ファッションなどをテーマに、日常を描いたスナップ写真の作品が多いのが特徴です。

特に今年はやはり、「スカイツリー」を撮影したものが目立ちました。そのほかは、浅草のお祭りや、移転問題で揺れる月島など、「東京の今」というテーマに合わせ、東京の今昔を撮影した作品が多かったです。

この写真展は歴史が長く、一昔前は、一眼レフカメラで撮影されたものが多かったのですが、最近は、若い人を中心に、デジタルカメラや携帯電話で気軽に撮影したものも少しずつ増え、今年は応募作品の約8割がデジタルカメラで撮影されたものでした。

デジタルカメラの普及で、あまり身構えずに、身近な生活に密着したものを撮影することができるようになりました。私たちは、もっと『写真』というものを楽しんでほしい、という思いでこの写真展を企画していますので、より多くの方々、特に若い方々に、日常の感じたままを切りとる楽しみを、「写真」を通じて感じていただければと思います。」

■最優秀の東京都知事賞は86才!
今回、最優秀となる東京都知事賞を受賞したのは、86才の佐藤興平(さとう こうへい)さんの作品。
東京都知事賞 「お揃で散歩」 佐藤 興平(東京都)

「この写真は、自宅から駅までの散歩の途中で、何気ない偶然を捉えた写真です。普段は、近所の駒沢公園近くで写真を撮っています。

私は、東京の渋谷生まれですので、戦後ずっと東京の街並みを見てきました。写真を始めたのは、おそらく中学2、3年生。およそ70年前のことです。私の住む駒沢も、昔は簡素な住宅街でしたが、最近はマンションも増えたりして、日々変化を感じています。

カメラはいつも持ち歩いています。何があるかわからないし、あとで持ってくれば良かったと後悔したくないからです。何かを見たときに感じた瞬間、感じたままを撮りたい。それが私の目標です。」
左から鳥居副委員長-佐藤さん-林委員長

佐藤さんの作品について、「犬のお散歩の途中で電話がかかってきた、暗い背景に人物が浮き上がって、構図もバランスが良い。どんな話をしているのだろうか、女性の表情が分からない。色々と想像されてくれるのがいい。」と審査委員は語った。
東京都議会議長賞 「暑さよ飛んでけ!」 日? 猛(埼玉県)

朝日新聞社賞 「ウオーキング」 藤城 京輔(神奈川県)

全日本写真連盟賞 「ボクの撮影ポイント」 山口 欽一(埼玉県)

東京都本部長賞 「ケータイ時代」 岩瀬 昌子(東京都)


全日本写真連盟東京都本部公式ホームページ

リコーフォトギャラリー「RING CUBE」

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