iPhoneやPSP、携帯電話で見よう!ギガバイトで作る高速な動画編集パソコン【ギガバイトのPC道場】


デジカメやデジムービーの高性能化により友達の結婚式や子供の運動会など動画を手軽に撮影する人が増えている。カメラだけでなく大容量化したレコーダーでテレビ番組を録画している人も相変わらず多い。そうした人の悩みのタネは録りためた動画を見る時間がないことだ。

iPhoneやPSP、携帯電話などを使って自宅以外の場所でも録りためた動画を電車やバスでの移動時間や、待ち時間に見られたら長年の悩みも問題も一挙に解決だ。

そこで今回は、iPhoneやPSPで動画を持ち歩くための動画編集パソコンを作りに挑戦してみた。

■動画編集パソコンを作るためのマメ知識
「SpursEngine」や「CUDA」に代表される拡張ボードによる動画変換は高速だが、設定に手間がかかるうえに拡張ボードを購入するコストも結構必要だ。

そこで今回は、ストを抑えてCPUのマルチコアを生かした動画編集パソコンを組み上げ
てみた。

・プロセッサー(CPU)
高性能なプロセッサーに越したことはないが、Intel Core 2 Quad以降で、可能ならコア数の多いプロセッサが良いだろう。

・メモリ
メモリは、3〜4ギガバイトあればよいだろう。メモリにゆとりがないと、ハードディスクにデータを書きだすぶん、動画変換の時間がかかってしまう。なお、4ギガバイトを超えるメモリは、64ビット版のOSでなければ、使用することができないので注意しよう。

・マザーボード
発熱が少なく、安定した動作が保証されたマザーボードがよい。オススメはギガバイトのマザーボードだ。5万時間の動作が保証されている日本製固体コンデンサが使用されているうえ、基板に2オンスの銅箔層があるので電気抵抗を大幅に低減して発熱も抑えて安定した動作を実現しているからだ。

・動画変換ソフト(エンコーダーソフト)
今回は、プロセッサーのマルチタスク処理に対応していることから、サイバーリンクのマルチメディア変換ソフト「MediaEspresso 6」を使用した。有料だが、3,980円と格安であり、iPhoneをはじめとするモバイル端末の設定があるので、手軽に動画変換を行うことができる。

・ハードディスク
動画変換を行うので、大容量であることに越したことはない。予算に合わせて用意すれば良いが、500ギガバイトもあれば十分だろう。

■動画変換に挑戦してみよう
「MediaEspresso 6」の魅力は、動画変換に詳しくない人でも、手持ちのモバイル端末に最適な動画へ簡単に変換できる点だ。下記の3ステップで動画変換を実行することができる。

1.動画をドラッグ&ドロップ
「MediaEspresso 6」のウィンドウに、目的の動画をドラッグ&ドロップする。

2.モバイル端末を選択
右上のメニューにある携帯電話・メディアプレイヤー・ゲームの中から、目的のモバイル端末を選択する。
よく使うモバイル端末を最大3種類までお気に入りに登録して、ショートカットアイコンとして表示させることができる。お気に入りに登録しておけば、次回から素早く動画変換が行えるわけだ。

3.フォーマットを選択
モバイル端末の種類によっては、画面の解像度などを細かく設定することができる。

「MediaEspresso 6」の画面

■プロセッサで異なる動画変換の時間
プロセッサ(CPU)が違うと、どれだけ動画変換の時間に違いが出るのか、実際に測定してみた。
6コアのパソコンでは、1コアにつき2つのタスクを同時に処理できるので、最大12個のタスクの同時処理が可能だ(12タスク)。同様に、4コアのパソコンは、最大8個のタスクの同時処理ができるというわけだ(8タスク)。
6コアのパソコンは最大12個のタスクの同時処理が可能だ

●iPhone
iPhone 3GSとiPhone 4向けの動画変換にかかる時間を計測してみた。

iPhone 3GS
iPhone 3GSは、画面の解像度が480×320ピクセルと、ハーフVGAサイズの解像度を持っている。6コアのパソコンは、4コアに比べて約4割も高速だ。

表1.iPhone 3GS用の動画変換
6コアのパソコン:13分2秒(782秒)
4コアのパソコン:22分21秒(1341秒)

iPhone 4
iPhoneは、画面の解像度が960×640ピクセルと、iPhone 3GSに比べて解像度が4倍になったぶん、動画変換には時間がかかるが、6コアのパソコンであれば、4コアに比べて約4割も高速に処理することができる。

表2.iPhone 4用の動画変換
6コアのパソコン:17分44秒(1064秒)
4コアのパソコン:30分56秒(1856秒)

●PSP
PSPは、画面の解像度が480×272ピクセルと、iPhone 4/3GSに比べて、画面サイズは小さいぶん、動画変換に必要な時間は少なくてすむ。ここでも6コアのパワーは歴然だ。

表3.PSP用の動画変換
6コアのパソコン:7分40秒(460秒)
4コアのパソコン:13分21秒(801秒)
ソニー「PSP」で動画を見ることができる

○6コアのパソコン
MB:GA-X58A-UD9
CPU:Intel Core i7 980 Extreme
MEM:UMAX製 1GBx3
HDD:Western Digital 製:WD5000AAKS 500GB
VGA:GIGABYTE製GV-NX96T512H
電源:ENERMAX製 EES500AWT II 500W
OS:Windows7 Ultimate 32bit版

○4コアのパソコン
MB:GA-P55-USB3 REV2.0
CPU:Intel Core i7 875K
MEM:UMAX製 2GBx2
HDD:Western Digital 製:WD5000AAKS 500GB
VGA:GIGABYTE製GV-NX96T512H
電源:GIGABYTE製ODIN Plus 500W GE-G500A-C1
OS:Windows7 Ultimate 32bit版
6コアのパソコン

今回、動画編集パソコンを組み立ててみて、コア数の多いプロセッサのほうが間違いなく動画変換を高速に行うことができると実証できた。高速な動画編集パソコンには、コア数の多いプロセッサが非常に効果的で、少ない予算でも実現できる。

特にコア数の多い最新プロセッサとギガバイトのマザーボードを組み合わせれば、古いパソコンでも動画編集パソコンとして利用できそうだ。この夏、いつでもどこでも動画をみるための動画パソコンを用意してみてはいかがだろうか。


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