テレビはもっと奇麗に！シャープ、次世代液晶パネル「UV2A技術」発表会
UV2A技術は、シンプルなパネル構造で液晶分子の向きを精密に制御できる光配向技術。液晶テレビを次世代に向けて、大きく進化させる新しい液晶パネルの中核技術となるものだ。
■シャープの液晶は変わる - シャープ 井淵副社長
シャープが従来採用してきたASV技術は、パネル内部に様々な構造を設けて、液晶分子の動きをきめ細かく制御することで、液晶テレビの高画質表示を実現してきた。しかし、次世代テレビには画期的な高画質性能と省エネ性能が求められており、従来の延長上ではない液晶技術の革新が必要だった。
 |
| シャープ株式会社 代表取締役 井淵良明氏 |
そこでシャープは、紫外線によって反応する特殊な材料を配向膜として採用し、照射方向によって液晶分子の並びを高精度に制御する光配向技術「UV2A技術」を開発。これは同社独自の材料開発や照射装置、プロセス技術の結晶による成果だという。
この技術は、大きさがわずか2ナノ程度の液晶分子を、ピコスケールの制度で傾斜制御できるナノテクノロジーを超えた「ピコナノテクノロジー」といえるものだ。
バックライトからの光モレがなく、「沈み込んだ黒」の表示が可能なほか、液晶パネルの開口率も高く、高効率にバックライト光を活用できるので鮮やかな色を表示しながら省エネ化も図ることができる。
 |  |
| 左がUV2A技術の液晶パネル、右がASV液晶パネル | 左がUV2A技術の液晶パネル、右がASV液晶パネル |
また、この技術は次世代テレビとして期待されている高精細4K2Kディスプレイや立体（3D）テレビの性能を高める上でも最適な技術となっている。
井淵副社長は、「ASV技術からUV2A技術へ、シャープの液晶は変わる。今後、この次世代技術を採用した液晶パネルをグローバルに供給していきたい。」と、液晶パネルにおける同社の戦略を明らかにした。
シャープは今後、UV2A技術を採用したパネルを、堺新工場および亀山第2工場の生産ラインに全面導入し、世界で初めて本格的に生産導入するとしている。
■シャープ株式会社
■もっと液晶テレビの記事を見る
・人気の「液晶テレビ」 購入前にトレンドと注意点をチェック
・次世代テレビを巡る攻防！LEDテレビ vs 曲がるプラズマテレビ
・スポーツ観戦から電子決済まで楽々こなす！新ブラビアを体験してみよう
・ハイビジョン液晶テレビ「ブラビア」の省エネ技術をさぐる