iPhone超える? 彗星の如く現れた新スマートフォン「Palm Pre」【気になるトレンド用語】


CES2009で1月9日に発表された新しいスマートフォン「Palm Pre」が話題となっています。海外メディアなどでは、アップルのiPhone 3Gを凌ぐとまで評価する声もあがっています。

鮮烈に登場して話題を集めている「Palm Pre」を発表したのは、米Palm。モバイルに詳しい人には、懐かしい会社です。スマートフォンの前身でもあるPDA(Personal digital Assistant)として個人情報端末で世界的にも話題となった「Palm」を世に送り出した会社です。

モバイルに特化した製品に取り組む米Palmが、あらたな一歩を歩みはじめたのが「Palm Pre」というわけです。

海外で話題となっている「Palm Pre」ですが、これまでに報道されている情報をみてみましょう。

外観は、スライド式QWERTYキーボードを内蔵するケータイタイプ。液晶は、3.1インチ 480×320ピクセル、マルチタップ対応と、タッチ液晶搭載のスマートフォンスタイルです。
内蔵メモリー(ストレージ)は8GBと十分な容量を備えています。また、GPSや傾きセンサーによる画面表示、無線LANにBluetoothなど、iPhone 3GやHTCのTouch Diamondとよく似たハードウェア構成です。

●主なスペック
ディスプレイ:3.1インチ 480×320ピクセル マルチタップ対応
CPU:TI OMAP
OS:webOS(マルチタスク対応)
ストレージ;8GB
通信方式;EV-DO Rev. A、IEEE 802.11b/g、Bluetooth
カメラ:300万画素
USB:microUSB(マスストレージ対応)
スライドQWERTYキーボード
GPS内蔵
ワイヤレス充電器 touchstone(別売り)
サイズ:59.57 x 100.53 x 16.95mm (キーボードを閉じた状態) 重さ約135g。

■「Palm Pre」が評価されている理由はソフトウェアの出来映え?
「Palm Pre」のハードウェア面は、既存のスマートフォンと比べて、特に抜き出ているというわけではないようです。

海外で最も高い評価を得ているのは、「Palm Synergy」とよばれるインターネットを利用する際のデータベースを統合する機構です。この機能は、SNSやメールなどにアクセスした際のアカウントのリストをダブらないように整理してリストしてくれるようで、煩雑な通信環境を改善できるとへの期待が高まっています。

WebOSは、まだ製品版ではないので最終的な動作速度は不明ですが、マルチタスクにより複数のアプリケーションを同時に利用できるだけでなく、既存のスマートフォンよりキビキビ動作するなどの意見もあがっています。
また、搭載されているWebOSは、JavaScript、XML、CSSといった既存の技術で開発が可能という点も期待が集まっています。開発が容易であれば、対応アプリケーションが増えるため、利用環境は大きく前進します。
ただ、JavaScript、XML、CSSといった技術だけで、どこまでの開発ができのかという懸念も一方ではあるようです。

もうひとつ話題となっているのが、別売りですが、ワイヤレス充電が可能な電磁誘導式ワイヤレスチャージャー「Touchstone」の存在です。

■Palmとは
Palm(パーム)とは、1996年から販売開始された個人情報端末 PDA(Personal digital Assistant)。
スケジューラーや住所録、ToDOなど、個人の情報管理ができる手のひら大の端末です。ジェフ・ホーキンス氏により開発されました。
メモリーベースでハードディスクを使用しないため、高速な起動と小型・軽量な本体により人気をよびました。

Palm OSを搭載する互換機も数多くライセンス販売され、国内でもIBMから販売されたほかソニーによりCLIEシリーズとして発売され話題となっています。

ハードウェアの進歩やケータイなど通信やインターネット利用へモバイルの需要が移行するに伴い、その場所をケータイやスマートフォンへと譲ることになります。

●Palmの特徴
タッチパネルを採用して、直接画面を操作できます。
基本形は、液晶画面とハードウェアボタンのみというシンプルな構成により初心者でも使い易いインターフェイスが特徴です。文字入力には、一筆書きのような入力システム「Graffiti」が採用されているのも大きな特徴です。パソコンと接続してデータ同期をすることで、パソコン上のデータなど利用することができます。

Palm Preはマジでスゴいのか? iPhone及びAndroidとガチンコ13本勝負で徹底検証 - GIZMODO
[CES2009]iPhoneより洗練された操作性!? パームの新型端末Palm Pre - ITPro


■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
人気のネットブックに商標問題 元祖「netbook」はどんなマシン?
職員から情報流出した「IPA」は 日本のIT情報処理の専門機関
メインマシンにも使える? ネットブックは進化中
グーグル携帯(Android)が目指す世界 パソコンなしでもネットを活用へ
どちらも苦渋か 「内定取消し」は解雇と同じゆえに…
気になるトレンド用語 バックナンバー

共有する

関連記事

【ケータイラボ】3Gハイスピード対応!超薄型ケータイ「709SC」

最近のSoftbank端末は薄型ケータイが多い。鞄に入れずポケットなどに入れて持ち運ぶユーザーとしては、薄くて軽い端末はかなりありがたい。今回発売された「709SC」も12.9mmといちばん薄いというわけではないが、かなり薄い端末である。…

【ケータイラボ】au初のテレビ電話対応機種「W47T」

持ち歩いてさっと使う携帯電話にテレビ電話なんて必要なのかなぁと最初は思ったものだ。カップルや親子同士などではアリなんかなぁなどと思ったりもしていた。しかし、知り合いの聴覚障害者がテレビ電話機能を利用して手話で会話してい…

【ケータイラボ】最大800kbpsまで対応!W-OAM typeG対応通信端末「AX530IN」

「WX530IN」は、PHS高度化通信規格であるW-OAMをさらに高速化した「W-OAM typeG」に初めて対応したカード端末。2007年春より発売の予定。「AX530IN」は、PHS端末としては初めてQAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)に…

【ケータイラボ】このサイズでスマートフォン、ノキア「705NK」

昨年中に発売されそうだと予想されていたものの、結局年を越して発売になったのがノキア「705NK」である。Vodafone時代……ひとつ前に出た「804NK」が折りたたみモデルだったのに対して、今回のモデルはストレートモデルである。ウリはな…

【ケータイラボ】無線LAN内蔵!フルキーボード搭載ビジネスケータイ「X01NK/Nokia E61」

「X01NK/Nokia E61」は、無線LAN内蔵でフルキーボードを搭載したノキア製の法人専用ビジネスケータイ。発売時期は3月下旬以降を予定し、価格はオープンプライス。「X01NK/Nokia E61」は、ストレートタイプの本体に、無線LAN機能を内蔵…