スマートフォン戦国時代へ!ワンセグ・GPS・お財布にもなる「携帯電話」【最新ハイテク講座】


アップルは2008年9月27日、2008年第4四半期の決算を発表した。純利益は11億4000万ドルと、それまでの予想を上回る伸びをみせたが、その立役者となったのがiPhone 3Gだ。初代iPhoneの総販売台数を上回る689万2000台もの端末が第4四半期だけで発売されたというから驚きだ。
アップル、まずは好調な決算を発表--iPhone販売台数が680万を突破 - CNET Japan

iPhone 3Gは、日本国内ではソフトバンクモバイルから販売されたが、その効果は絶大で販売シェアを急激に伸ばすことに成功している。他社もiPhone 3Gに対抗した新しい戦略を展開しており、日本の携帯市場は戦国時代さながらの激しいシェア争いの幕が切られた。
iPhone 3Gでソフトバンクの販売シェアが50%に急増--GfKジャパン調べ
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低迷する携帯市場、冬モデルで巻き返し──KDDI - ITmeida

大手3キャリアはこぞってスマートフォンと呼ばれる新携帯電話を発表・販売しているが、こうした端末にはどのようなハイテク技術が持ち込まれているのか気になる人も多いだろう。

そこで今回は、携帯電話の歴史とともに携帯電話に盛り込まれているテクノロジーについてみてみよう。


■携帯電話が誕生する前の世界
携帯電話が誕生する前は移動体でのコミニケーションにポケベルが使われていた。ポケベルはどういうものだったかを振り返ってみよう。

●ポケベル
ポケベルは「ポケットベル」の略称で、一般に「無線呼び出し」と呼ばれる通信機器だ。英語では「ページャー」という。本来、「ポケットベル」という名称はNTT(現NTTドコモ)が提供するページャーの登録商標だったが、国内では「ポケベル」という呼び方で定着した。

ポケベルは小さな液晶画面があり、ポケベルを持っている相手に固定電話からダイヤルすることで、相手に着信音や振動、メッセージを贈ることができる。

ポケベルは携帯電話とは違い単方向通信だが、小型で携帯に便利なところから今日でも使われている。通信衛星から電波を受信して全世界で利用できる「衛星ページャー」も登場している。


■携帯電話の誕生
●世界初の携帯電話は……
世界初の携帯電話には諸説あるが、第二次世界大戦で米軍が使用したモトローラ「Walkie Talkie」とされている。
「Walkie Talkie」は回線を使用していないため携帯電話と認めない人もいえるが、無線技術を使い、遠隔地から通話ができるという意味で、今日の携帯電話の前身であることは間違いないだろう。

●携帯電話の定義って何だ
そもそも携帯電話とは、携帯向けの小型無線電話機またはそれを利用して行われる移動体通信サービスの総称だ。今日では、携帯電話を「ケータイ」あるいは「携帯」と表現されることも増えてきた。

携帯電話には「マルチチャンネルアクセス無線」と呼ばれる無線技術の一種が使用されている。マルチチャンネルアクセス無線は複数の無線局が複数の無線チャネルを共有することで、電波帯域を有効に活用できる。


■携帯電話のハイテク技術
携帯電話は音声通話をするための端末だが、今日では通話だけでなく、実に様々なハイテク技術が盛り込まれている。

●デジタルカメラ
携帯電話はどこにでも持ち歩けることからデジタルカメラを内蔵する端末は多い。そういった端末の中でも「W53A」はとくにデジタルカメラに注力した製品だ。「W53A」は横ブレと縦ブレ、前後ブレに、それぞれ回転ブレを加えた全6軸方向の手ブレ補正に対応しており、ブレを抑えた美しい写真を撮影できる。

「W53A」製品情報 - カシオ計算機

●インターネット
携帯電話のハイテク技術で忘れてならないのが、インターネットへの接続だ。電子メールやWEBサイトを閲覧できるが、サイトはそれぞれのキャリア向けのページでないと、正しく表示されない場合がある。

●ワンセグ
ワンセグとは、モバイル機器向けの地上デジタルテレビ放送サービスのことだ。日本の地上デジタルテレビジョン放送(ISDB-T)は、1つのチャンネルの周波数帯域幅は6MHzで、13のセグメント(区分)に分かれた構造を持っている。

そのうちの12セグメントが家庭などで視聴されているハイビジョン放送(HDTV)で使用され、残りの1セグメントをモバイル機器向けで利用されている。この“1セグメント”を略して“ワンセグ”と呼んでいる。

そんなワンセグを搭載した携帯電話は「ワンセグ携帯」と呼ばれることもある。

●GPS
GPSは米国が軍事用に打ち上げたGPS衛星を使用して現在位置を特定するものだ。キャリアごとにサービス内容は異なるが、GPS機能は現在位置を地図で確認できる歩行者向けナビゲーションや子供の居場所を保護者が確認できるサービスなどに利用されている。最近では、近くにある喫茶店を探すといった使い方もできるようになった。

なお、2007年4月から施行された「事業用電気通信設備規則」により、施工後に発売された携帯電話(3G端末)は原則としてGPS機能の内蔵が義務付けられている。

これは通称「日本版e911」と呼ばれるもので、対応端末から110番/118番/119番などの緊急通報をした際に通報者の位置情報を正確に特定し、警察や消防、海上保安本部に自動通知するシステムを構築するmたえのものだ。

●FeliCa
FeliCaはソニーが開発した非接触型ICカードの技術だ。リーダ・ライタからの電磁誘導によりICカードに電力を供給し、キャリアの変調によりリーダ・ライタとカード間で通信を行う。このFeliCaの機能を有した「モバイルFeliCa ICチップ」を内蔵した携帯電話が「Felica携帯」と呼ばれるものだ。

「FeliCa携帯」の呼び方はキャリアごとに異なり、ドコモは「iモードFeliCa」、auは「EZ FeliCa」、ソフトバンクモバイルは「S!FeliCa」という名称だったが、最近は3キャリアとも「おサイフケータイ」というようになった。

ちなみに「FeliCa」の名称の由来だが、「至福」を意味する英語の "Felicity" と "Card"を組み合わせた造語だ。

●有機EL
有機ELは、電気を流すと光る性質を持った有機物質だ。ひとつひとつの画素が自発光するので、色再現性も高く、高コントラストでダイナミックな映像が楽しめることから、有機ELテレビは次世代のテレビとして注目を集めている。

そんな有機ELを使った携帯電話がauの「W53H」で、プラズマテレビのような美しい画面でワンセグ放送を受信できる。

「W53H」製品情報 - 日立製作所

●電子ペーパー
電子ペーパーはメモリー性を持った液晶の総称だ。情報を書き換えるときは電力を消費するが、そのあとは液晶の状態を保持するので、通常の液晶のように電力を消費しないし、画面がちらつくこともない。

このような電子ペーパーを採用した携帯電話がauの「W61H」で、パーツを変更しないで背面のデザインを変えることができる。

「W61H」製品情報 - KDDI

●歩数計・脈拍計
健康管理ができる携帯電話も登場している。ドコモのらくらくホンV「F884iES」は歩数計と脈拍計を備え、タニタの健康機器との連携機能を備えている。

歩数計は今や珍しい機能ではないが、センサーが2軸から3軸のセンサーとなり、どんな姿勢でも正しく歩数をカウントできるように進化した。毎日測定した歩数はグラフで表示することができる。

脈拍計は画面左上の内蔵カメラに15秒ほど指を触れることで、計測することができるようになっている。

「F884iES」には、タニタのTn-Link対応の体組成計・血圧計と連携する機能があり、各種測定値を赤外線で受信できる。これにより、毎日のデータをグラフで表示して管理できる。

「F884iES」製品情報 - ドコモ


■携帯電話が抱える課題
携帯電話の端末が次から次へと販売される背景には、それだけキャリアに端末を供給しているメーカーが多いということだ。そんな日本の携帯市場を海外の端末メーカーが黙って見ているはずはない。アップルやHTC、RIMといった海外の端末メーカーが相次いで日本上陸を果たし、ついには三菱電機のように携帯事業から撤退を余儀なくされる端末メーカーも現れている。

事業再編に関するお知らせ - 三菱電機

端末を供給するメーカーが減ったとはいえ、携帯電話の端末は次々と登場しており、これからも様々なハイテク技術を盛り込まれていくだろう。


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