ネットの世界と“ひとつ”になる!EeePC対抗ミニノート「Aspire One」内覧会レポート


日本エイサー株式会社は2008年8月20日、都内のイベントスペース「ベルサール神保町」において、同年8月23日から発売を開始するミニノートPC「Aspire One」の内覧会を開催した。

今回の内覧会はモバイルデータ通信カードの普及にともなうミニノートPCの爆発的なブームを背景にハイエンドユーザーでもあるアルファブロガーおよびメディアの関係者に対し、最新スペックのミニノートPC「Aspire One」とイー・モバイルのデータ通信カードを組み合わせたモバイルブロードバンドの世界を余すことなく体験してもらうことを目的としている。

司会進行役には現在CMや情報番組などで活躍中のタレント 宮崎瑠依さんを迎え、Aspire Oneの担当者からは開発秘話や苦労話など、ほかのイベントでは語られない裏話が披露された。

■Aspire Oneで日本マーケットに参入 - 日本エイサー ボブ・セン 氏
Aspire Oneの体験コーナーで、日本エイサー株式会社 代表取締役社長 ボブ・セン 氏にお話をうかがうことができた。
写真1 日本エイサー株式会社 代表取締役社長 ボブ・セン 氏

ボブ・セン 氏は「Aspire Oneはカバーをはじめ小さなコネクタまで日本のいろいろなパートナー様の技術が投入されており、自信をもって日本のマーケットに紹介できる。おかげさまで(売れ行きが好評で)、一部のお客様には(発売日に)待っていただくことになり、申し訳ないと思っている。

ワールドワイドでは第3位のエイサーだが、日本ではまだこれからなので、今回のAspire Oneで日本マーケットのほうに参入できると思う」と、日本市場への意気込みを語ってくれた。

Aspire Oneの目標台数は、当初月間2万台であったが、現在の販売の勢いから月間3万台以上の売上げが見込まれている。

■機能と価格の面で満足できる製品
Aspire Oneは2006年初期よりコードネーム「Macles(マーカス)」として開発が開始された。インターネットを巡るマーケット調査・研究に約2年間をかけた結果、携帯電話とノートPCのギャップを埋めるデバイスに非常に大きなチャンスがあることが判明したという。

具体的には、インターネットや電子メール、写真を共有している人に満足して使ってもらえるモバイルデバイスが非常に重要であるとして、インターネットのユーザーに特化したミニノートPC「Aspire One」を誕生させるに至った。

全世界のマーケティング担当者からミニノートPCにふさわしい名前を募集し、2008年4月23日に全世界の関係者へ「Aspire One」という名前を通知した。Aspire Oneは2008年6月3日、台湾の台北において正式発表を行い、同日にロンドン、スペイン、フランス、ドイツ、イタリアでも広告展開を開始した。日本では同年7月10日に発表を行い、8月23日より発売を開始している。
写真2 日本エイサー株式会社 代表取締役社長 ボブ・セン 氏

ボブ・セン 氏は「イー・モバイル社のバンドルセットによって、よりリーズナブルな価格で入手ができる。機能と価格の面で多くのユーザーの皆様に満足できるものと確信している」と語った。

ボブ・セン 氏に続き、イー・モバイル株式会社 執行役員 阿部基成 氏は「およそ1年半前の3月よりブロードバンドデータということで、データ通信カードを中心に販売をしてきた。あるデータによると、現在人気のミニノートPCはノートPC市場の20%ぐらいを占めている」とミニノートPC成長の可能性を語った。

阿部氏は「今まで10万円以上していたもの(ノートPC)が5万5,000円ぐらいで買える。手前みそだが、ある販売店さんではイーモバイルとのセットで頭金9,980円での購入ができる。それがいよいよ発売ということで、私どもは非常に期待している」と、同社のデータ通信カードとAspire Oneの同時購入による優位性をアピールした。
写真3 イー・モバイル株式会社 執行役員副社長 阿部基成 氏写真4 タレント 宮崎瑠依さん

■Aspire Oneの主な特徴
Aspire Oneは、CPUにインテルでもっとも消費電力の少ないインテル Atom プロセッサー N270(1.60GHz)を採用し、消費電力を抑えながらもパワフルでスムーズなインターネット体験を実現している。液晶ディスプレイは、解像度が1024×600ピクセル(WSVGA)表示に対応した8.9インチワイド光沢ディスプレイを搭載する。

メモリーは標準1Gバイト(増設できず)、120Gバイトのハードディスク、30万画素のWEBカメラを内蔵。付属のバッテリーで最長約3時間の駆動が可能。本体は大きさは、幅249×奥行き170×高さ29mm、重さは約1.1kg。
価格はオープンプライスだが、実売価格は5万5,000円前後の見込みだ。ボディカラーはシーシェルホワイト、サファイアブルーの2色。

Aspire Oneにはいろいろな技術が盛り込まれているが特徴的なのは、液晶ディスプレイのカバーだ。カバーの表面に京都の日本写真印刷株式会社の「Nissha IMDR(In-mold Decoration)技術(成形同時加飾転写システム)」を採用することで耐摩耗性を高めるとともに深みのある光沢と上質な質感を実現している。

Aspire One 製品情報
イー・モバイル株式会社
日本エイサー株式会社

共有する

関連記事

【世界のモバイル】モバイルブロードバンド天国へ!海外で進む高速サービスにみる日本との格差

日本の携帯電話は世界でも最も進んだサービスを提供しているといわれている。ところが海外に目を向けてみれば、日本にはない便利なサービスが多く存在している。特に2006年から各国で開始されている「モバイルブロードバンド」は日本に…

【ケータイラボ】指紋センサーと1.3メガカメラを搭載!セキュリティに強い「WX321J」

「WX321J」は、ウィルコムの高度化通信規格「W-OAM」対応し、指紋センサーと1.3メガカメラを搭載した日本無線製の音声端末。価格はオープンプライスで、ウィルコムストアでの販売価格は、1万6,000円前後の見込み。発売時期は2月中旬予…

【ケータイラボ】安心と使いやすさを実現!子どもを守るケータイ「コドモバイル 812T」

「コドモバイル 812T」は、ソフトバンクモバイル初の子ども向けGPS機能付ケータイ。発売時期は2月中旬以降を予定し、価格はオープンプライス。カラーバリエーションは、ブルーとピンクの2色。「コドモバイル 812T」は、液晶上部のスイ…

【世界のモバイル】SIMロック販売の真実 - こんなに違う海外と日本の実情

最近、日本ではSIMロックやインセンティブ販売についての議論を多く見られるようになった。総務省が「モバイルビジネス研究会」でSIMロック制限について検討をはじめるなど、携帯電話の販売方法についてユーザーに選択肢を与えようとい…

【世界のモバイル】世界はモバイルインターネットの時代へ

今や一大産業となった携帯電話コンテンツビジネス。しかし日本や韓国では携帯コンテンツの利用は日常的になっているものの、他の市場ではまだまだ普及途中の段階で、携帯電話を音声端末としてのみ利用しているユーザーが大多数に上って…