【知っ得!虎の巻】非力な性能のパソコンを快適に動かすには


Windows XPはService Pack3も公開され、より熟成されたOSになった。Windows Vistaへの買い替えを少し控えて、今使っているパソコンを使い続けようと考えている人も多いだろう。しかし、OSはより安定したものの、Windows XPが登場した頃に購入したパソコン、あるいは最近話題の一部の低価格なノートパソコンは、スペック的に非力なのも事実だ。このようなパソコンを利用している場合、動作にストレスを感じている人も少なくないだろう。

デスクトップパソコンであれば、メモリの増設やグラフィックカードの交換など、ハードウェア的な追加・変更で解決する方法もあるが、それなりの費用がかかる。また、ノートパソコンの場合は、増設が難しいこともある。
このようなときに試したいのが、[視覚効果]の設定だ。Windows XPには、より快適に利用できるようにするための視覚効果の機能があるが、これがパフォーマンス低下の要因になっている場合もある。

例えば、開いているウィンドウの位置をドラッグして移動するときに、ウィンドウ内に表示される内容は常に見えている。このとき、移動する方向に画面を書き変えながら表示を行っている。この機能をオフにし、中身を表示せずに枠だけを移動して、ドロップしたときに再表示するようにするように設定することで、表示に使われるメモリの消費も抑えることができ、それだけパフォーマンスの向上が期待できる。

そこで今回は、非力なパソコンを快適に動かすためのテクニックを紹介しよう。

■知っ得 No.0051 視覚効果を設定してパフォーマンスを向上させよう
Windows XPでは、アイコンやポインタに影をつけたり、表示をスライドまたはアニメーションさせたりするなど、視覚的な効果を与える機能が利用できる。これらの効果は見ためが楽しくなる反面、スペックの低いパソコンではこの機能がパフォーマンスの足を引っぱることがある。

とくにメモリ搭載量の少ないパソコンでは、これらの視覚効果をオフにすることでCPUの負荷を軽減でき、パフォーマンスの向上が期待できる。

設定は簡単で、[パフォーマンスオプション]ダイアログボックスの[視覚効果]タブで、4種類の設定から選べる。
設定の種類は以下の通りだ。

・[コンピュータに応じて最適なものを自動的に選択する]
コンピュータのスペックにあわせて、自動的に視覚効果の項目のオン/オフが振り分けられる。初期設定では、この設定になっている。

・[デザインを優先する]
すべての視覚効果がオンになる。見た目の効果をフルに楽しめるが、スペックの低いパソコンではパフォーマンスが低下することがある。

・[パフォーマンス優先]
すべての視覚効果がオフになる。見た目は、以前のWindows 2000のようなデザインになり、見た目はシンプルになるがパフォーマンスは向上する。

・[カスタム]
視覚効果の各項目を手動でオン/オフできる。自分の好みに合わせて視覚効果を設定することが可能。

[スタート]メニューから[コントロールパネル]を選択し、コントロールパネルから[パフォーマンスとメンテナンス]をクリックする(画面1)。[システム]をクリックする(画面2)。
画面1[パフォーマンスとメンテナンス]をクリック画面2[システム]をクリック
画面1[パフォーマンスとメンテナンス]をクリック画面2[システム]をクリック

表示される[システムのプロパティ]ダイアログボックスから[詳細設定]タブを選択し、パフォーマンスの項目にある[設定]ボタンをクリックする(画面3)。
画面3 パフォーマンスの項目にある[設定]ボタンをクリック
画面3 パフォーマンスの項目にある[設定]ボタンをクリック

デザインとパフォーマンスの設定を行う。動作パフォーマンスを軽くするには、[パフォーマンスを優先する]に設定し、[OK]ボタンをクリックする(画面4)。すべての視覚効果の機能がオフになり、シンプルな画面になる。画面は、ウィンドウを移動しているところ(画面5)。
画面4[パフォーマンスを優先する]に設定し、[OK]ボタンをクリック画面5 ウィンドウを移動しているところ
画面4[パフォーマンスを優先する]に設定し、[OK]ボタンをクリック画面5 ウィンドウを移動しているところ

そのほかにハードウェアの変更なしでパフォーマンスを向上させる手段としては、ハードディスクの最適化がある。古いパソコンの中にはハードティスクの性能が低いものも多く、さらにデータが断片化するとアクセスに時間がかかりパフォーマンス低下の要因になる。ハードディスクの最適化については、「【知っ得!虎の巻】ソフトの起動が遅くなった? ハードディスクを最適化しよう」で紹介しているので、こちらも試してみるといいだろう。

今回のテクニックは、メモリの搭載量が少ないノートパソコンなどでは、意外と効果のある設定なので、動作にストレスを感じている人は試してみるとよいだろう。

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編集部:篠崎 哲(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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