【気になるトレンド用語】ネットの自分で変身!アバターってなに?


ブログやセカンドライフなど、ネット上でよくみかけるようになったかわいいキャラクター"アバター"。ところでこれって何に使うんでしょう。
アニメっぽいキャラクターや3Dのキャラクターまでありますが、何に使うのかというと、あれ、よくわからないってことも…。

インターネット上の自分の分身とかいわれてますし、次世代サービスで重要なモノともいわれてますよね。

今回は、そんな気になる"アバター"をみてみましょう。


■アバターとは

アバター(avatar)は、インターネットのコミュニティーで利用される自分の分身となるグラフィックキャラクターです。アバターには、2D/3Dがあり、ウェブメールやチャット、ネットゲーム、バーチャルワールドなどで利用されています。

世界で最初にアバターが利用されたのは、ビジュアルチャット「ルーカスフィルムズ・ハビタット(Lucasfilm's Habitat)」です。国内では「富士通Habitat(現J-チャット)」。

アバターの語源は、サンスクリット語のアヴァターラ(avataara)といわれています。アヴァターラは、インド神話や仏教説話で「(神や仏の)化身」の意味ユーザー分身と概念が似ていることから、転用されたようです。

■アバターは日本人むき?

欧米のサイトやブログでは、自分の写真を掲載しているページをよくみかけます。アジアでも韓国の人は自分の写真を公開することに抵抗が少ないようです。一方、日本人は、自分の写真を掲載することには意外と消極的のようです。何事においても控えめである日本人の国民性が大きく関係しているのかもしれません。

しかし、日本人が自分をアピールしたい気持ちがないわけでは決してありません。
そんな日本人にとって、自身の身代わりとなる"アバター"は格好の自己表現の手段となるといわれています。一般的にアバターは顔つき、髪型、服装、アイテムなどを着せ替え感覚で変更できるため、実際の自分を人前にさらさすことなく、自分らしさを表現することできます。

アバターのデザイン選びには、性別によっても楽しみ方が異なります。女性はファッションにこだわりますが、男性は限定品などのレア・アイテムを集めることを楽しむ傾向が強いようです。

■どこで使えるのでしょうか?

アバターは、ウェブメール、メッセンジャー、掲示板、ネットゲーム、モバゲータウンなどで、ユーザーが自分の代わりに利用するキャラクターとして提供されています。サービスにアバターを使うことで、新たなコミュニケーションを生み出すことができます。チャットでのアバターの表示はもちろん、ハンゲームなどのゲームサイトではゲームの勝敗よりもアバター同士で集まって話すことが目的となったりすることもあります。

例えば、"livedoor アバター"ではライブドアの提供するサービスだけでなく他社のブログなどでも自分のアバターを表示させることができます。

また、アバターのみを提供するサービスも少数ながら存在しています。これらの多くは、インターネット上でアバター画像を作成してパソコンに保存するだけなので画像をはりつけられるところならどこでも使用することができます。

萌える!アバターメーカー
igosso 似顔絵アバター
アバター・ガール - 無料のアバター画像作成サービス
アバターメーカー 無料アバター作成サイト

■アバターにはもっと大きな可能性も

実はエンタテイメント分野以外でもアバターは利用され始めています。

IBMは、三次元のアバターが患者のカルテとして機能するシステムを開発しました。アバターの体の部位をクリックするとその部位の診察記録などを参照できる仕組みになっています。また、同社では話し言葉を自動的にブリティッシュ手話(British Sign Language、BSL)に翻訳するシステムも開発しました。このシステムでは翻訳した手話は、アバターが表現します。
患者の3Dアバターで医師を支援――IBMが開発
IBM、話し言葉を手話に翻訳するシステムを開発

ファッション業界では、アバターに着せた服の実物を実店舗で購入できるようにすることも考えられており、現実世界と仮想空間とのリンクがはじまろうとしています。

テクニカルサポートサービス大手のトランスコスモスは、Second Life上の家電販売店へアバターを派遣するサービスを行っています。派遣されたアバターは、3次元画像の商品を使って顧客からの質問に答えることで、対面で顧客に説明している状態に近くなり、よりわからなり易い説明が可能になっています。

現在話題のセカンドライフなどの仮想世界は、アバターを利用し、ネット内に新ビジネス空間や市場を形成しようと多くの企業が参入して試みをはじめています。まだ、それほど利用者が増えていませんが、アバターを利用したバーチャル世界への期待度は高まっています。

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