Appleが「iOS 12.5.7」を提供開始!iOS 13以降に非対応のiPhone 5s・6・6 Plus、iPad Air・mini 2・mini 3、iPod touch(第6世代)向け



AppleがiPhoneなど向けiOS 12.5.7をリリース!

Appleは23日(現地時間)、iPhoneおよびiPod touch向けプラットフォーム「iOS」とiPad向けプラットフォーム「iPadOS」において旧バージョン「iOS 12」の最新版「iOS 12.5.7(16H71)」および「iPadOS 12.5.7(16H71)」を提供開始したとお知らせしています。

対象機種はiOS 12の対応機種ながら次のバージョン「iOS 13」以降や「iPadOS 13」以降には対応しないiPhone 5sおよびiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad Air、iPad mini 2、iPad mini 3、iPod touch(第6世代)で、それぞれ無料でアップデート可能です。

変更点は重要なセキュリティーアップデートが含まれているとしており、悪意を持って作成されたWebコンテンツを処理した場合に任意のコードを実行される可能性のあるWebKit関連の脆弱性「CVE-2022-42856」が修正され、状態処理を改善することによって型の混乱の問題に対処しましたということです。

なお、同社ではこの脆弱性を積極的に悪用した可能性があるという報告があったことを把握してるとのこと。またiPhone 6およびiPhone 6 PlusにおいてiOS 12.4.3〜12.5.6では「IIJmio」や「mineo」などのVoLTEに対応したau回線の仮想移動体通信事業者(MVNO)の携帯電話サービスが使えない不具合がありましたが、iOS 12.5.7でも同様に手持ちのiPhone 6 Plusとmineo(Aプラン)のVoLTE対応SIMではアンテナマークが「圏外」となってしまって利用できない状態となっています。


iPhoneやiPad、iPod touch向けのプラットフォームは2019年9月に提供開始されたiPhoneとiPod touch向けiOS 13、iPad向けiPadOS 13に別れ、その後、現在ではそれぞれiOS 16.3およびiPadOS 16.3が最新バージョンとして提供されています。一方、iOS 13・iPadOS 13以降に対応しない製品に向けてiOS 12のセキュリティー更新や重要な機能更新が続けられています。

これらのiOS 13・iPadOS 13以降に対応しない製品向けに旧バージョンのiOS 12のセキュリティーアップデートが直近では2020年の11月5日や12月14日、2021年になってからも1月11日、3月26日、5月3日、6月14日、9月23日、そして2022年も[https://s-max.jp/archives/1818204.html[8月31日]](ともに現地時間)と提供されており、今回、これに続いて約半年ぶりの配信となりました。

更新は各製品本体のみでOTA(On-The-Air)によりダウンロードで行え、方法としては、「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」から行えます。また、iTunesをインストールしたWindowsおよびMacとUSB-Lightningケーブルで接続しても実施できます。なお、単体でアップデートする場合のダウンロードサイズは手持ちのiPhone 6 Plusで287.2MBとなっています。Appleが案内しているアップデートの内容は以下の通り。

iOS 12.5.7
このアップデートには重要なセキュリティアップデートが含まれ、すべてのユーザに推奨されます。

Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/ja-jp/HT201222


iOS 12.5.7
Released January 23, 2023

- WebKit
 Available for: iPhone 5s, iPhone 6, iPhone 6 Plus, iPad Air, iPad mini 2, iPad mini 3, and iPod touch (6th generation)
 Impact: Processing maliciously crafted web content may lead to arbitrary code execution. Apple is aware of a report that this issue may have been actively exploited against versions of iOS released before iOS 15.1.
 Description: A type confusion issue was addressed with improved state handling.
 WebKit Bugzilla: 248266
 CVE-2022-42856: Clement Lecigne of Google's Threat Analysis Group

Information about products not manufactured by Apple, or independent websites not controlled or tested by Apple, is provided without recommendation or endorsement. Apple assumes no responsibility with regard to the selection, performance, or use of third-party websites or products. Apple makes no representations regarding third-party website accuracy or reliability. Contact the vendor for additional information.

記事執筆:memn0ck

■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・iOS 関連記事一覧 - S-MAX
・iOS 12.5.7 のアップデートについて - Apple サポート
・iOS 12.5.7 のセキュリティコンテンツについて - Apple サポート
・Apple セキュリティアップデート - Apple サポート (日本)

共有する

関連記事

【世界のモバイル番外編】日本登場はあるのか?全世界が浮かれた″iPhone″狂乱騒ぎ

発表から5ヶ月の時間を経て、ようやく6月29日にアメリカで発売されたアップル初のケータイ「iPhone」。全米のアップルストアの前には、1秒でも早く手に入れようとする人たちの行列で埋め尽くされた。なかでも、NY店の前には100時間以…

【世界のモバイル】iPhoneを日本は受け入れられるか? キャリアからメーカー端末へ

Appleの携帯電話「iPhone」は端末の機能や使い勝手のみならず、これまでの携帯電話業界の商習慣とは異なる新しいビジネスモデルとしても注目されている。iPhoneの目新しさの1つが端末の販売方法だ。この新しい販売スタイルは日本でも受…

【世界のモバイル】iPhone販売にみる″SIMロック″の限界

好調なAppleのiPhoneだが、北米での販売方法にあらたな制限が加えられるようである。携帯電話業界に革新を持ち込んだiPhoneだが、その人気のために逆に自由に購入できなくなってしまうというジレンマを引き起こしているようだ。■販売好…

【世界のモバイル】iPhoneで人気の「タッチパネル」はケータイを変えていくか

メーカー同士が開発を競い合う海外の携帯電話市場。様々な形状やデザイン、インターフェースの端末が続々と登場しているが、今年はタッチパネルを採用した製品が増えそうだ。今回は、今後の海外端末のトレンドを追ってみた。■iPhoneの登…

【気になるトレンド用語】出版革命のキンドル(Amazon端末)って何?-iPodの成功を電子書籍で

電子書籍は次世代の本として期待されて久しいサービスです。電子書籍は既存の書籍のデジタル化や携帯小説のようにデジタルからはじまり紙の書籍化されるものまで身近で話題の多い分野ですが、まだ普及しているとは言えないサービスです…