低音+爆音好きにはたまらない!小型軽量でノイキャンや防水にも対応した完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free Pro」を試す【レビュー】
EarFunの上位モデル「EarFun Free Pro」を試す |
EarFunテクノロジーが展開するオーディオブランド「EarFun」シリーズにおいて、左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free Pro(イヤーファン フリー プロ)」(型番:TW301)が2020年から販売されている。
大手Webストア「Amazon.co.jp」での取り扱い開始日は2020年12月8日で、価格は現時点で5,999円(税込)。ワイヤレスイヤホンの製品では現在トレンドといえるアクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込みといった機能にもしっかりと対応し、複合振動板を採用した6.1mm径の低歪みドライバー搭載でパワフルな音質を再現。さらに、タッチコントロール、IPX5の防水性能、最大32時間の長時間利用、ワイヤレス充電などに対応している。
上位モデルでありながら約6千円で購入できるコストパフォーマンスに優れたEarFun Free Proをメーカーから提供いただき試してみたので、写真や動画を交えながらレビューする。
■開封、同梱品をチェック
個装箱表面(画像=左)と裏面(画像=右)
2018年10月に設立されたEarFunテクノロジーは、ワイヤレスオーディオに特化したオーディオメーカーだ。前回レビューしたEarFun AirやEarFun Freeの2製品は、昨年1月にアメリカ・ラスベガスで開催された「CES 2020(Consumer Electronics Show 2020)」においてイノベーションアワードを受賞している。
そんなEarFun Freeの上位モデルにあたるのが、今回紹介するEarFun Free Proである。
個装箱の蓋を開けたところ
個装箱の蓋を外したところ
裏面には製品の主な特徴や内容物が記載されており、側面の記載も含めて個装箱はすべてが英語表記だ。なお、個装箱は蓋部分を上に引き上げてパカッと開けるタイプになっている。
すべての内容物
イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・イヤーピース(XS/S/M/L:Mは本体に取り付け済み)
・イヤーフック(S/M/L)
・USBケーブル(USB Type-C)
・保証カード
・取扱説明書
が同梱する。取扱説明書は全50ページの冊子で、English(英語)、日本語、Deutsch(ドイツ語)、Francais(フランス語)、Espanol(スペイン語)、繁體中文(中国語)の6カ国語で記載されている。
取扱説明書は6カ国語に対応
日本語ページの(1)パッケージ内容(2)各部名称
日本語ページの(4)仕様(5)装着方法について(6)Bluetooth接続をする
日本語ページの(7)ボタン操作について
日本語ページでは11項目にわたって取り扱い方や仕様などが記載されており、違和感のある日本語表記もなく、必要な内容がしっかりと記載されている印象だ。ただ、冊子自体のサイズも決して大きくはないため、記載されている文字が小さく、人によっては見えにくいかもしれない。
保障カード内面
「Dislike?」には
・30-day Money-back Guarantee for Any Reason(理由を問わず30日間の返金保証)
・18-month Replacement Warranty(18カ月の交換保証)
と記載されており、気に入らなかった場合の返金対応や製品の保証期間が設けられている。なお、取扱説明書にも「保証期間:お買い上げ日より18ヶ月間」との記載があり、問い合わせ先のメールアドレスもあわせて記載されている。
イヤーピースやイヤーフック、USBケーブルが綺麗に収められている
「EarFun Air Pro」(型番:TW302)や「EarFun Air」(型番:TW200)ではバラバラの状態で個装箱内に収められていたイヤーピースやUSBケーブルがEarFun Free Proでは専用のプラスチック板に綺麗にセットされた状態で収納されている。これならイヤーピースやイヤーフックも取り出しやすい。
■本体の操作や仕様をチェック
イヤホン本体は充電ケースに収納されている
ここからは本体をチェックしていく。スマートフォン(スマホ)やパソコンとのペアリング方法、イヤホン本体と充電ケースの仕様などを紹介する。個装箱から取り出した充電ケースを開けると中にイヤホンが収納されている。
充電端子部分に保護フィルムが貼られている
保護フィルムをはがしているところ
保護フィルムをはがしたところ
あらためてイヤホン本体を充電ケースに収納する
最初からイヤホン本体が充電ケースに収納されているため、充電端子部分に絶縁用のフィルムが貼ってある。まずはこのフィルムをはがし、再びイヤホン本体を充電ケース挿入して蓋を閉める。再度、充電ケースの蓋を開けるとイヤホンの左右ともに青色に点滅してペアリングモードになるので、スマホのBluetooth設定でペア設定をする。
Androidスマホであれば「設定」→「接続済みのデバイス」→「新しいデバイスとペア設定する」と進み、使用可能なデバイスに表示される「EarFun Free Pro」をタップしてペア設定をする。
Androidスマホでペアリングした状態
初期状態ではイヤホン本体が自動的にペアリングモードを起動するが、1回でも機器とペアリングすると次にペアリングモードを起動する際は手動になる。2回目以降のペアリングモードは、イヤホンが電源ONの状態で、約3秒間左右のタッチセンサーを同時に触れ続けると、イヤホンのランプが青色点滅してペアリングモードに移行する。また、すでにペアリングしている機器との接続をすべて解除することで初期状態と同等になりペアリングモードが起動する。
イヤホンをリセットする場合は、イヤホンを充電ケースにセットして、10秒以上左右のタッチセンサーを同時に触れ続ける。リセットが完了すると、イヤホンの左右ともにランプが紫点滅する。接続済みデバイスの「EarFun Free Pro」を解除してからペアリングをやり直す。
パソコン(Windows)のBluetooth設定画面「デバイスを追加する」
パソコン(Windows)のBluetooth設定画面「Bluetoothとその他のデバイス」
もちろんBluetoothに対応したパソコンにも接続できる。Windowsパソコンでは「Bluetoothとその他のデバイス」→「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」→「Bluetooth マウス、キーボード、ペン、オーディオ、またはその他の種類の Bluetooth デバイス」を選択し「EarFun Free Pro」が表示されたらクリックし、次の画面で「接続」をクリック、正常に接続できれば「完了」をクリックすればペアリングが完了する。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、自宅でのパソコン作業が増えた人もいるだろう。パソコンでの動画や音楽の視聴においても、コード接続タイプのイヤホンよりワイヤレスイヤホンの方が手元がすっきりするし、自由に動くこともできてわずらわしさを感じない。
さらに、屋内屋外を問わずマスクをして音楽を聴く場合も、コード接続タイプのイヤホンはマスクを外す際、もしくはイヤホンを外す際に、マスク紐とコードが絡まってしまうことがよくあるため、そういったわずらわしさがないのもワイヤレスイヤホンの利点だ。
イヤホン内側のLR表記
イヤホン本体を手に乗せたところ
イヤホン本体は、丸みを帯びたスクエアな形状でとても小さい。内側には大きめにLR表記があり基本的には見やすいが、黒の本体に型押し表記のため暗い場所では見えにくい。
イヤホンに搭載されているランプは以下の種類がある。
・1秒間青点滅…電源ON
・1秒間赤点滅…電源OFF
・青点滅…ペアリングモード
・消灯…ペアリング済み
・紫点滅…リセット済み
イヤホン本体はIPX5の防水性能に対応しているが、後述する充電ケースは防水対応ではないので注意しよう。また、イヤホン本体には4つのマイクが搭載されており、音声通話時に周囲の雑音や騒音を取り除きクリアな通話が可能。カラーバリエーションはブラックのみ。
イヤホン本体が小型なのと形状によるものなのかもしれないが、充電ケースからは取り出しにくい印象を受けた。しかし耳への装着感はよく、片方の重量が約4.1gという小型で軽量のため前回レビューしたEarFun Airに比べると耳への負担が少なく、長時間装着していても疲労感が少ない印象を受けた。
充電ケース正面にはランプを搭載
充電ケースの背面にはUSB Type-C端子を搭載
充電ケースの底面
充電ケースはワイヤレス充電に対応
充電ケースを手に持ったところ
充電ケースを手に乗せたところ
充電ケース正面のランプは蓋を閉じた際に点灯してバッテリー残量を知らせてくれる。30%以上は緑が点灯、30%未満はオレンジが点灯、10%未満は赤が点灯、5%未満は赤が点滅する。
充電ケース背面にはUSB Type-C端子を搭載し、底面には製品のモデル名やバッテリーの仕様、技適マーク、PSEマークなどが記載されている。
ノーマルモードの場合であれば、イヤホン単体で最大約7時間の再生が可能で、充電ケースと併用すると最大約32時間の再生が可能。アクティブノイズキャンセリング(ANC)モードならイヤホン単体で最大約6時間、充電ケースとの併用で最大約27時間の再生が可能だ。
なお、イヤホンのバッテリー容量は50mAh×2(左右1つずつ)、充電ケースのバッテリー容量は400mAhで、充電時間の目安はイヤホンが約1.5時間、充電ケースが約2時間となる。充電ケースは「ワイヤレス充電」にも対応している。
■操作性や音質をチェック
イヤホンのサイズはかなり小さく軽量
イヤホン本体の「earfun」ロゴが記載されている平らな部分がタッチセンサーになっており、指でタップすることで特定の操作ができる。
●音楽再生の操作
・LもしくはRを2回タップ:再生と一時停止
・R側を3回タップ:曲送り
・R側を1回タップ:1段階音量を上げる
・L側を1回タップ:1段階音量を下げる
●ハンズフリー通話の操作
・LもしくはRを2回タップ:電話を受ける、切る
・LもしくはRを2秒間触れたままにする:着信拒否
・LもしくはRを3回タップ:2つの通話を切り替える
●音声アシスト機能の操作
・R側を2秒間触れたままにする:音声アシストの起動、解除
●ノイズキャンセリング機能の操作
・L側を3回タップ:アクティブノイズキャンセリング(ANC)→外音取り込みモード→ノーマルモードの順に切り替え
●低遅延モードの操作
・L側を2秒間触れたままにする:低遅延モードのON/OFF切り替え
曲戻りの操作がないのは少々気になるが、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の操作や、音量調整の操作は誤操作もほとんどなく使いやすい印象だ。以前レビューしたEarFun Air Proでは、ノイズキャンセリング切り替えの3回タップ操作で、2回判定され音声アシストが起動するという誤操作が頻発したが、EarFun Free Proでは誤判定が少ない上に、仮に2回判定されても音楽が一時停止するだけなので、誤判定によるストレスは少ない。
誤判定されないことがもっとも望ましいが、仮に誤判定されたとしても、わずらわしく感じる操作の割り当てがされていないことも重要だと感じた。
また、音量は1タップ1段階ずつの調整になるため、連続タップで素早く音量の上げ下げができないことは注意しなければいけない。前回レビューしたEarFun Airは、ワンタップ(長押し)で音量レベルを一気に調整でき、とても便利に感じたので、それに比べるとやや不便に感じたがタップ操作で音量調整ができること自体はありがたい。
タップ操作は、イヤホン本体を軽く叩くようにしても反応するが、優しく触れるように「タッチ」でも反応してくれる。誤操作が頻発することもなかったので、タップ操作は反応がよく操作しやすい印象だ。
なお、左右いずれかのイヤホンを単独(片耳)で使用することもできるが、イヤホンを片方ないし両方とも耳から外すと音楽や動画が一時停止し、再び装着すると再生する「自動装着検出機能」には対応していない。
また、スマホやタブレット、PCからイヤホンの設定やコントロールができるアプリはないようなので、アプリを介しての設定や操作、イヤホンの状態確認などはできない。スマホやパソコンなどの機器とペアリングして使うシンプルな仕様だ。
小さいがパワフルなワイヤレスイヤホン
撮影協力:夢白さやかさん
音質については、低音が強い印象だ。同じ音楽や動画でEarFun Airと聞き比べても一目瞭然のレベルで、圧倒的に低音が強い。低音が強いからといって高音ができていないわけではないが、高音はバラつきがある印象を受けた。また、音量も大きめなので、最大音量にするとしんどく感じるくらいに爆音になる。全体の音のバランスでいうとEarFun Airのほうがまとまっているように感じたのでお勧めしやすいが、低音好きな人にはこのサイズ感で音量も大きく低音が強いのでかなりハマってしまうだろう。いや、めちゃくちゃハマってしまうかもしれない。
ANCや低遅延モード、タッチ操作、IPX5の防水性能、ワイヤレス充電対応など充実した機能面に加え約6千円という低価格でコストパフォーマンスが優秀なのはもちろんだが、低音かつ大音量が好みな人にはぜひ1度、爆音でマイアミベースを視聴してもらいたい。
最後にEarFun Free Proの開封からペアリングまでを試した動画も紹介する。
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