2年間最大2回のOSバージョンアップを約束したシャープ。人気のスタンダードスマホ「AQUOS sense」をAndroid 8.0にバージョンアップしてみた!電話・電話帳アプリも改善【レビュー】



人気のスタンダードスマホ「AQUOS sense」がAndroid 8.0 Oreo Oreoに!変更点をじっくり紹介

昨年11月以降シャープが投入した新しいスタンダードスマートフォン(スマホ)「AQUOS sense」シリーズは、約5.0インチのフルHD(1080×1920ドット)IGZO液晶を搭載してコストパフォーマンスが高い“高コスパスマホ”として人気を博しています。

販路も多く、auから2017年11月2日に「AQUOS sense SHV40」が発売されたのを皮切りに、NTTドコモから2017年11月10日に「AQUOS sense SH-01K」、UQ mobileから2017年11月22日に「AQUOS sense SHV40」、さらにスペックはほぼ同じで前面パネルと背面の素材などを変えたSIMフリー版「AQUOS sense lite SH-M05」も2017年12月1日に発売されました。

さらには今年に入ってからもワイモバイルからAQUOS senseをベースモデルとし、おサイフケータイ機能と指紋認証機能を除いた「Android One S3」が1月18日に、ソフトバンクブランドでも同じ名称で1月26日に発売され、ソフトバンクからはほぼ同等の機能で法人向けの「AQUOS sense basic」が2月16日に発売されました。

シャープはAQUOS senseを含む昨年以降に発売したモデルからOSアップデートを2年間最高2回提供することを約束しています。今年発売されたソフトバンクおよびワイモバイルのAndroid One S3とソフトバンクのAQUOS sense basicについては最新プラットフォーム「Android 8.0(開発コード名:Oreo)」がプリインストールされた形で発売されましたが、昨年発売されたNTTドコモ、au、UQ mobile版は「Android 7.1(開発コード名:Nougat)」がプリインストールされており、Android 8.0 OreoへのOSアップデートが予定されていました。

そして、auのAQUOS sense SHV40は3月12日に、NTTドコモのAQUOS sense SH-01Kは3月13日にAndroid 8.0 Oreoへのアップデートが提供されました。今回は筆者が所有しているauのAQUOS sense SHV40をAndroid 8.0 OreoへOSバージョンアップしてみたので、更新方法とアップデート後の変更点について紹介したいと思います。

◯OSアップデートの方法

OSバージョンアップのお知らせ画面

AQUOS sense SHV40をお持ちの方は既に表示されている人も多いかと思いますが、左上にOSアップデートの通知が表示されたら、クリックすると右のような画面が表示され、OSアップデートのデータをダウンロードができます。OSアップデートのデータは約1.07GBで、本体メモリに約1.32GBの空き容量が必要となりますので、空き容量が足りない人はデータの削除、移動が必要となります。また、auフラットプランなど大容量のパケットプランを利用していて、その月通信できる残りのデータ容量が十分残っていれば、4G通信でダウンロードしても大丈夫ですが、小容量のプランを使っていたり、使えるデータ容量が少なかったりという場合はWi-Fiを使える環境でダウンロードした方が良いです。なお、40分程度の時間がかかるため、時間のある時や電話がかかってこない時間帯に行いましょう。


ダウンロードが終わったら右の画面になるので再起動を行う

ダウンロードが終了したら、再起動を促す画面になりますので、再起動します。ここから何回か再起動しながら、OSアップデートデータの適用が始まりますので、途中で電源を切るなどしないで、起動画面が表れるまで待ちましょう。


OSアップデートが完了し、OSバージョンが8.0.0となる

起動できるようになったら、設定画面でOSバージョンやビルド番号を確認しましょう。OSバージョンは8.0.0、セキュリティパッチレベルは2008年1月5日、ビルド番号は02.00.02となります。


左がAndroid 7.1、右がAndroid 8.0のホーム画面

ホーム画面は大きく変わりませんが、Android 7.1の時はアプリ一覧を出す際、下部の△部分を下から上へスワイプしないと呼び出せませんでしたが、Android 8.0へのバージョンアップ後は、下部の△部分より上のどの部分でも良いので下から上へとスワイプすれば、アプリ一覧を呼び出せるようになり、操作性が向上しています。

また、バックグラウンドで動いているアプリの監視が厳しくなり、左上にバックグラウンドで動いているアプリの情報が表示されます。ウイルスバスターなど常時バックグラウンドで動いているワクチンソフトを入れていると、これまでは左上に表示されるアイコンを消せましたが、Android 8.0へのバージョンアップ後は消せなくなります。

◯電話アプリが大きく改善
auのAQUOS sense SHV40における今回のOSアップデートは、同時に電話アプリ・電話帳アプリの改善が含まれています。Android 7.1の時の電話アプリ・電話帳アプリは、受信履歴と発信履歴が分かれていたり、電話アプリから電話帳アプリを呼び出さないと、電話帳に登録した人が出て来なかったり、操作性が悪くUXがやや時代遅れでした。電話に出る時も、通話ボタンを下にスワイプさせるという直感的に分かりづらい操作でした。今回のアップデートでは操作性が大幅に向上し、UXも今風なものになりました。この機能アップのためだけにも、今回のアップデートは絶対に行うべきでしょう。


OSアップデート後表示される受話操作変更説明画面

電話アプリの操作最大の変更は、受話応答時に通話ボタンを上にスワイプさせることです。Android 7.1の時とは真逆の操作になり、下にスワイプさせると受話拒否になるので、下にスワイプさせる操作に慣れた人は注意が必要です。上へスワイプさせる方が直感的だとは思いますが、これまでの操作と真逆の操作を要求するのはやや不親切かもしれません。


左がAndroid 7.1の受信履歴画面、右がAndroid 8.0の受発信履歴画面

大幅な改良となったのは、Android 7.1の時は受信履歴と発信履歴が分かれていたのが、Android 8.0では受信履歴と発信履歴が同じ画面になり、矢印の方向で受信と発信を示す形になった点です。筆者は基本的に受発信履歴から電話をかけることが多いのですが、受発信のやり取りが一元化されて表示されている方が電話をかけやすいです。受信履歴と発信履歴が分かれていると、かけたい人が見つからないことが多く、非常に不便でした。


左がAndroid 7.1、右がAndroid 8.0のお気に入り画面

よく電話をかける人を登録できる「お気に入り画面」もこれまではお気に入り登録した人しか表示されませんでしたが、Android 8.0バージョンアップ後は、よくかける人も表示されるようになり、便利になります。なお、電話アプリを立ち上げると、右の画面が最初に表示されるようになりました。


左がAndroid 7.1の電話帳アプリ画面、右がAndroid 8.0で電話アプリに統合された電話帳画面

Android 7.1の時は、電話アプリからわざわざ電話帳アプリを呼び出して、電話帳検索せねばならず、非常に不便でした。Android 8.0バージョンアップ後は電話アプリのタブに電話帳があり、電話アプリと電話帳アプリが事実上統合され、電話帳検索しやすくなりました。


電話番号を入力すると電話帳登録された人が表示される(左)、通話中の画面(右)の視認性も向上

その他、テンキーから電話番号を入力すると、電話帳登録された人が上に表示されたり、通話中画面の視認性が向上し、テンキー入力や保留など通話中に行うことの多いさまざまな操作がやりやすくなりました。

今回のアップデートで電話をかける時、受ける時のストレスは激減しましたので、ぜひともアップデートすることをオススメします。

◯その他注意すべき変更点

ショートカットが白基調のデザインに

Wi-FiやBluetoothのオンオフなどのショートカットは、黒基調から白基調のデザインに変更になりました。若干iOSに似た感じです。


スリープ時Wi-Fiオフがデフォルトになっている(左)ので、Wi-Fi常時オンにしたい場合は変更が必要(右)

OSアップデート後、気をつけたい部分としては、スリープ時のWi-Fiの挙動部分。スリープ時、Wi-Fiはオフになるのがデフォルト設定になりますので、スリープ時もWi-Fiをオンにしたい人は変更しておく必要があります。家や会社では常にWi-Fiにつないでおきたいという人が多いでしょうから、この設定は必ず確認しましょう。


アイコンバッチが表示されているGoogle Playアイコン(左)を長押しすると各種情報が表示される(右)

その他、アイコンバッチへの対応や、ピクチャーインピクチャーなどAndroid 8.0ならではの機能も対応しています。

OSアップデートが提供されて2週間以上経ちましたが、特に大きな不具合は見当たらず、逆にAndroid 7.1の時に感じていた細かい不具合が改善されていました。例えば筆者の使っていた物ではロックフォトシャッフル(ロック画面の画像をランダムに変更できる)が勝手にオフになる不具合がありましたが、今回のアップデート後は不具合解消されていました。前述の通り、au版のAQUOS sense SHV40の場合は、電話・電話帳アプリが非常に使いやすくなりましたし、セキュリティパッチレベルも最新の物になりますので、ぜひともOSアップデートすることをオススメします。AQUOS senseでぜひ最新OS Android 8.0を楽しみましょう!



記事執筆:小林健志(こば)


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