バンダイナムコとの共同プロジェクト「ソードアート・オンライン(SAO)」のVRゲームも展示!NTTドコモ「5Gトライアルイベント」を写真と動画で紹介【レポート】



5Gトライアルサイトイベントでソードアート・オンラインのVRゲームも展示!

NTTドコモは12月8〜9日の2日間に渡って東京スカイツリータウン内の東京ソラマチにて商用化に向けて検証を進めている「第5世代移動通信方式(5G)」でできることを体感できる「5Gトライアルサイトイベント」を開催した。

イベントにはバンダイナムコとの共同プロジェクトとなる「ソードアート・オンラインVRゲーム」と、11月29日に行われたパラリンピック1000日前のイベントで実施した車いすフェンシングのエキシビジョンマッチの映像による「フェンシング AR&多視点映像」を展示。

今回は5Gとこれらの展示の関係などを交えて、イベントの内容を紹介していく。


今回初お披露目となるソードアート・オンライン(SAO)のVRゲームは、5Gの実証実験において大容量の通信ができる5Gとゲームのコラボレーションとして、TVアニメ「ソードアート・オンライン」のVRゲームプロジェクトを企画したもの。

ゲーム内容はソードアート・オンラインの世界にダイブして物語の登場人物である「キリト」と「アスナ」とともに敵と戦うというもの。同時に4人のプレイヤーが参加可能だ。


展示のシステムは4人分のクライアントPCとマルチプレイ用のサーバーを用意し、サーバーとクライアントPCとの一部の通信区間を5Gで行う。稼働する4台クライアントPCのデータを同期サーバーが吸い上げたのち、同期を取った映像をクライアントに送り返すというやりとりを5Gで行っているとのこと。

将来的には、モバイルVRやサーバーが発展することで、離れたところでもマルチプレイが可能なリッチなモバイルゲームが実現可能だという。


VRはHTCの「VIVE」を使用。VRゴーグルであたりを見回すと他のプレイヤーが見え、マイク越しに会話も可能だった。手に持ったコントローラーは、武器と楯を利き手にあわせて持ち替えることが可能だ。

攻撃方法は武器を振り下ろすか、ボタンを押してパワーを貯めて強い攻撃を出すという2種類。相手の攻撃にあわせて楯を構えて防御するVR体感ゲームだ。


ゲームは第1話の広場のシーンから始まる。原作通り巨大なゲームマスターの”茅場晶彦”が現れ、独自のゲーム世界の説明を行う。

見上げるほど巨大な茅場晶彦が感じられるのはVRならでは。ちなみにプレイヤーと一緒にゲーム世界では女性プレイヤーが同行し、ストーリーが展開するという一工夫があった。


ゲーム進行の前に4人のプレイヤーに前後2人の隊列を作るため、キリトから「前で戦える人はいないか」という問いに、手を挙げてアピールすると直接指名されるという演出がなかなか面白い。

戦闘シーンは自分が移動できないため、狙った方向への攻撃と防御がメインのシンプルなものながら、楯の使い方などゲーム性を高めることができそうな可能性があった。全体を通した感想として、アーケードゲームとして、こうしたゲームがあっても良いのではと思える作り込みを感じた。


フェンシング AR&多視点映像は、8つのカメラで収録したエキシビジョンマッチの映像を5Gでスイッチング端末に配信。1つのカメラの映像は約55Mbps、これを8本同時に伝送するというもので、5Gならではの多接続を利用したものである。

NTTドコモはこの実証実験において、従来の大画面で中継を観るというパブリックビューイングの世界から、自分の好きなタイミングでリアルタイムに視点を変更しながら、その場で観ているかのようなパブリックビューイングの世界を提案することが狙いだ。


メインの映像は、太田雄貴氏とベアトリーチェ・マリア・ヴィオ選手の剣の軌跡をARで表現したもの。剣の応酬と美しい剣裁きが観られるもので、得点となった際にはヒットエフェクトが出るなど、観戦が楽しめる要素が盛り込まれている。


スイッチング端末はタッチパネル操作で8つのカメラを自由に切り替えることができる。ちなみに4Gでは多接続ができないため、カメラの映像の切り替えのたびに再接続・ストリーミングという手続きが必要になるため、リアルタイムでの視聴は厳しいものとなる。カメラは正面のほか、それぞれの選手に近い位置や真上からとらえた映像もある。


この多接続によるマルチカメラが実現することで、例えばオリンピックでは国際映像だけではなく、応援する選手の視点でカメラを切り替えて楽しむことができるようになる。


動画リンク:https://youtu.be/IuDe26-n9KM

NTTドコモは「FUTURE-EXPERIMENT」という特設Webサイトを立ち上げ、2020年まで最先端の通信テクノロジーがもたらす未来を提案するプロジェクトを続けていきたいとしている。



記事執筆:mi2_303


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